東京の神宮外苑のイチョウ並木は、毎年多くの観光客でにぎわっていますが、写真撮影のために車道に出るなど危険な行為が相次いでいます。今年からは新たな対策が導入されました。
車道の真ん中で立ち往生も…
都内有数の紅葉の名所・明治神宮外苑。見ごろを迎えたイチョウ並木は、まるで黄金のトンネル。幻想的な光景が広がります。
鮮やかに色づいたイチョウを一目見ようと、大勢の人の姿が見られました。
「人生で初めてのイチョウ並木なので、めっちゃうれしかったです」
「（Q.人生初のイチョウ並木はどうですか？）めっちゃきれい！ずっと上を見上げて」
「きれいですね！感動しました」
「素晴らしいですよね。人が多くてちょっとビックリしましたけど」
「（Q.人混みどうですか？）想像以上ですね」
なかには、多くの外国人の姿も。
「ネットでとても有名です」
「とてもきれいです」
イチョウ並木のベストショットを狙いたいと、横断歩道の真ん中で写真を撮る人たち。
「横断歩道は立ち止まらずにお進み下さい。大変危険ですので、横断歩道上での撮影はご遠慮下さい」
警備スタッフが注意を呼びかけますが、横断歩道から人が大きくはみ出します。一人が出ると、皆が道路の真ん中まで出ていきます。もはや車道は撮影会場に。
相次ぐ迷惑行為は他にも見られました。駐車禁止の道路に横づけされた3台の車。駐車を防ぐために、赤いコーンが並べられていますが、気にする素振りはありません。
すると、車を撮影しようとする人が車道を横断。撮影を終えて戻ろうとしますが、車道の真ん中から動けず、立ち往生。人のすぐそばを車が行き交う危険な状況に。
車両規制の時間が近づくにつれて、迷惑駐車は徐々にエスカレートします。写真を撮るために車から離れてしまう運転手や、車道で堂々と椅子に座って、くつろぐ人も。
増え続ける路上駐車に、警備スタッフが巡回して注意しますが、なかなか移動しない車も。子どもと写真を撮るために、駐車していた人は…。
迷惑駐車は、車両が規制される直前まで相次ぎました。
立ち入り禁止エリアに侵入も
年々増え続ける迷惑行為。今年、東京都は新たな対策を導入しました。
去年まではテープのみでの規制だったのに対し、今年は新たに柵を設置。さらに注意書きも日本語と英語の2カ国語から5カ国語に増やしました。しかし…。
クラクションに気付き移動する人がいる一方で、写真撮影に夢中になる2人。すると、かなりのスピードで走る車が、2人のすぐ横を通り過ぎる危険な瞬間が。それでも懲りる様子もなく再び車道へ。その後、写真を確認し満足したのか他の場所へ移動していきました。
このような危険な撮影を少しでも減らすため、東京都は去年まで午後2時から行っていた交通規制を1時間前倒しして午後1時から実施することに。
「歩道側にいるお客さん声かけて中入れていいよ」
歩行者天国になったことで思い思いに写真を撮り始める人たち。次第に道路は人で埋め尽くされていきました。多くの人たちがルールを守って楽しむ一方、イチョウのじゅうたんの上で写真を撮りたいのか、立ち入りが禁止されているエリアに侵入する人の姿がありました。
さらに別の場所でも、ロープで囲われているにもかかわらず、気にする素振りのない男女。大胆にも寝っ転がっての撮影。身勝手なルール違反が相次ぎました。
中国からの観光客「日中間に摩擦があるが…」
午後4時30分にライトアップが始まりました。ライトアップされたイチョウ並木は、日中とは違った幻想的な雰囲気に。
「めっちゃきれい！（ライトアップ）終わっちゃうと聞いたので、また来たいなと思います」
「めっちゃきれい」
「（Q.人は多い？）想像以上に…。結構、外国の方多いですね」
多くの外国人観光客でにぎわうなか、中国からの観光客の姿も。
「（Q.実際に来てみてどうですか？）とても感動的です。最近は確かに日中間に摩擦があります」
「（Q.日本に来たことを知られると都合が悪い？）それはあります。日中友好が続くように期待しています」
（「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年12月1日放送分より）