従来の保険証は2日、「マイナ保険証」に切り替わります。皆さんのマイナ保険証に関する疑問にお答えします。
“従来保険証”きょう有効期限
親子は最近、途方に暮れる出来事があったといいます。
「通院している薬局が(今後)マイナ保険証じゃないと受け付けないと。来月行く予定があるので、もう変えないと。薬がもらえないと困る」
マイナンバーカードに紐づけて使う、マイナ保険証。東京・八王子市役所には、その手続きのために多くの人が訪れていました。
「きょうで健康保険証が切れるから申請に来た」
そう、従来の健康保険証の有効期限は1日まで。2日からは、「マイナ保険証」に一本化されます。
「(Q.保健証は?)出しました」
「(Q.紙の保険証は有効期限がきょうまで)そうなんですか?」
「マイナ保険証」疑問に答えます
では、マイナ保険証になると、何がどう変わるのでしょうか?街の疑問に専門家が答えます。
まずは切実な声から。
「保険証の有効期限はいつまで?」
教えてくれるのは、社会保障に詳しい谷口さん。
「まだ使えます。移行期の混乱を避けるため2026年の3月末までは暫定措置として使える」
マイナ保険証を持っていない人には自動的に「資格確認証」がおくられ、これが保険証の代わりになります。
「資格確認書の有効期限があり、最長5年となっていることが多い」
「(Q.5年が過ぎた場合は?)現時点では自動更新されると思っていい」
現在、マイナ保険証に登録している人の数はおよそ8730万人。国民の7割にとどまっています。
「登録した方が便利なのかな?マイナ保険証でどんなメリット?」
マイナ保険証でできることは、過去の薬の情報を医療機関や薬局と共有、「高額療養費制度」の限度額を超える支払いが手続きなしで免除できる、救急搬送時の「病歴」の確認など、医療現場での情報の伝達がスムーズになります。
「お薬手帳は持っていかなくていい?かさばるんでいらなければいらない」
確かに、薬の履歴は確認できますが、本当に不要なのでしょうか?
「現時点ではマイナ保険証を持っていても、お薬手帳は併用した方がいい。過去5年分の薬剤情報が確認できる。(薬局の)処方歴の反映に1カ月くらい時間差が発生する。最新の処方を確認するためにお薬手帳があった方がいい」
続いて、こんな疑問。
「マイナンバーカードの期限、いつまで使えるの?」
「マイナンバーカード自体は(有効期限は)10年。その中のICチップに載っている電子証明書、本人確認をする仕組み、それが5年。電子証明書の5年という有効期限が非常に大事。その間に電子証明書の更新手続きが必要」
ただし、電子証明書の有効期限が切れた場合でも3カ月間は保険証として利用できます。
通知が来たら、早めの更新が必要ですが…。
「5年ごとの更新。区役所までいかないといけない。手元で更新できる方法はない?」
現状、更新は市役所での手続きが必要です。では、もっと手軽にできる方法はあるのでしょうか?
「市町村窓口に行くしか方法がない。ネットとかでできる状況ではない。(役所に)行かざるをえない」
そして、マイナ保険証に切り替えた後、浮かぶ疑問が今までの保険証の扱いについて。
「これ(保険証)は市役所に返すんですか」
「どうやって処分したらいいか。健康保険証は捨ててもいい?返す場所はある?」
使わなくなった保険証をどう扱うのが正解なのでしょうか?
「個人情報なので、自身でシュレッダーなどで破棄すればいい」
マイナ保険証のトラブル
一方、マイナ保険証でこんなトラブルも…。
「最近夫が健康診断に行って、(マイナ保険証が)使えないトラブルが起きた。健康診断できなかった。『医療機関では使えないから役所に行ってください』と、役所に行ったら『別に異常はない』と。じゃあどうしたらいいんだろうねと」
考えられるのは、受付でマイナ保険証をかざすカードリーダー側のトラブル。
「読み取れないというケースもあった。その日はずっと復旧しなくて、その案内の手間暇は結構壮絶」
実は、8月以降、全国9580の医療機関の7割でマイナ保険証のトラブルが発生。そのうちの半数がカードリーダー関連のトラブル。なかには医療費が一時的に10割負担になったケースもあったそうです。
そんな時に便利なのが、マイナ保険証の利用者に届く「資格情報のお知らせ」です。
「割と小さな紙ですけど、保険者番号、被保険者番号、記号などが書いてある。マイナ保険証は読み取れなくても資格情報のお知らせの紙があればOK。保険資格を確認したことになる」











