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寒い冬を迎え、鍋の具材としても欠かせないキノコを食べて食中毒になる人が増えています。専門家は、調理を間違えればすべてのキノコが食中毒を引き起こす可能性があると注意を呼びかけています。
加熱足りず シイタケ皮膚炎に
先月、横浜市の農園で今が旬のキノコ狩りを楽しむ人たちがいました。
永島農園 永島陽子さん
「うちは500年以上ずっと農業を続けていて、私たちの代からシイタケとキクラゲの栽培を始めた」
「うちは500年以上ずっと農業を続けていて、私たちの代からシイタケとキクラゲの栽培を始めた」
永島農園では、キノコ狩りが計り売りでできるほか、その場で焼いて食べるキノコバーベキューを楽しむことができます。
網いっぱいに並べられた肉厚のシイタケ。だしがあふれるシイタケにしょうゆを垂らしていただきます。
キノコ狩りに来た人
「うまい。もうお肉ですね、肉厚でジューシーで」
「めっちゃもちもち。歯応えあっておいしい」
「うまい。もうお肉ですね、肉厚でジューシーで」
「めっちゃもちもち。歯応えあっておいしい」
平日にもかかわらず、多くの人が訪れていました。
永島さん
「やっぱり秋が一年で一番、キノコ狩りのお客様が多い時期と思う。3連休とかだと100人以上お越しいただくこともある」
「やっぱり秋が一年で一番、キノコ狩りのお客様が多い時期と思う。3連休とかだと100人以上お越しいただくこともある」
キノコ狩りを楽しむ人がいる一方で、今問題となっているのが食用キノコの食中毒です。
毎年、山などで採取した毒キノコを知らずに食べて食中毒になる人がいますが、スーパーで売られている食用キノコでも食中毒になる可能性があるといいます。
東京農業大学・分子生命化学科の橋本貴美子教授は、こう指摘します。
「ちゃんと加熱されていなければ、キノコはすべて中毒を起こす可能性がある。野菜売り場に売っているから、野菜の仲間だと思っている人たちが多い。(キノコは)生き物としては別の菌類。菌類も生き物だから、ごはんを食べる。消化酵素がまだ生で残っていると、(酵素は)いろんなものを分解する能力がある。体に入った時に我々の消化器官を傷つける」
多いのが腹痛や下痢など、消化器系の臓器に現れる症状です。さらに、加熱が不十分なシイタケを食べた場合は発疹が現れる「シイタケ皮膚炎」を引き起こす恐れがあるといいます。
実際にシイタケ皮膚炎を発症した人に話を聞きました。
「上半身にミミズ腫れですね。ミミズ腫れとひっかき傷みたいな。猫にひっかかれたみたいな傷が急にぶわって出てきて、なんだこれって感じ。心当たりがなくて、すぐ皮膚科に行った。『これシイタケ皮膚炎ですね』と言われて、シイタケでこんなことになるんだと驚いた」
焼いたシイタケを4個ほど食べた数日後に皮膚炎を発症したという男性。医師からは「加熱が不十分だったのでは」と言われたといいます。
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「きちっと加熱するか、ゆでて」
安全にキノコを食べるには、どうすればいいのでしょうか?橋本教授はこう助言します。
「今、レンジでチンが多い。キノコを(レンジに)入れた時に、少しクタッとなればOKと思う人たちが多い。きちっと加熱するということ。保存したいなら、ゆでて冷凍して保存してしまうか、(冷凍しないなら早めに)そのまますぐ食べてしまう。ゆでてしまえば、生き物をちゃんと殺したことになるから安全」
(「グッド!モーニング」2025年12月3日放送分より)
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