社会

ABEMA NEWS

2025年12月4日 11:30

「巨大クマ」画像はフェイクだった…いたずらから拡大した騒動 女川町は「敏感になっていた」と説明

「巨大クマ」画像はフェイクだった…いたずらから拡大した騒動 女川町は「敏感になっていた」と説明
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 全国各地でクマ出没情報が相次ぐ中、宮城県女川町である騒動が起きた。          

【映像】女川町が投稿した“巨大クマ”のフェイク画像(拡大)

 女川町は、道路を歩く巨大なクマの画像とともに「【クマ出没のお知らせ】昨日午後7時頃、大原地区(しおかぜ保育所付近)でクマが目撃されました。茂みに潜んでいる可能性もありますので注意してください」と公式Xに投稿。しかし、投稿された画像は、生成AIで作られたフェイク画像だった。

 この投稿から5時間後、このフェイク画像を作ったという人物が交番に現れたことで事態が発覚した。

 フェイク画像を作成した人物は「画像はフェイクだ。いたずらで同僚に送ったが信じた同僚が町に通報した」と説明した。町は情報を訂正し、投稿を削除した。

 ABEMA的ニュースショーが町役場に問い合わせると、ある事実が判明した。SNSのグループチャット内で当該の画像が投稿され、本物と信じたグループの1人が会社の上司に報告し、その上司が町役場にメールで通報した。その後、町が注意喚起を行っているのを知ったフェイク画像を作った人物が交番に現れ、事情を説明したのだという。

 町が画像を本物と信じたのには、背景となる事情があった。女川町役場担当者は「この通報の前の週、クマらしきものがいると町に問い合わせがありました。今までの女川町にはクマの目撃情報はなかったため、我々もクマには敏感になっていて、報告を受けてすぐに注意喚起を行ったのです」と当時の状況を語った。

 警察は、生成AIで画像を作成した行為が偽計業務妨害にあたるか慎重に調べている。

 この行為は偽計業務妨害にあたるのか。清原博弁護士は「最初からフェイク画像だとわかっていて町の業務を妨げることを目的に送っていたら偽計業務妨害だと思うが、今回はどうやら違うようなので、犯罪の故意がないような事案のようなので、ここは『慎重に』ということなのだろう」と見解を示した。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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