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名古屋城の堀に住み着く「シカ」がいなくなってしまうかもしれないということで、市ではシカが多い京都市から新たなシカを受け入れる案が浮上しています。しかし、それも足踏みしています。理由はクマです。
名古屋城のシカ“絶滅”寸前
金のしゃちほこで有名な、名古屋のシンボル、名古屋城。その堀には2頭のシカが住み着いています。
兵庫県からの観光客
「名古屋でシカを見られると思っていなかったので、いい思い出になりました」
「名古屋でシカを見られると思っていなかったので、いい思い出になりました」
千葉県からの観光客
「ちょっとびっくり、なんでいるんだろうという、不思議ですね」
「ちょっとびっくり、なんでいるんだろうという、不思議ですね」
江戸時代にはすでに名古屋城でシカを飼育していたという記録が残っていますが、戦時中に一度“絶滅”しました。
戦後、市内の動植物園からもらい受けると、どんどん増え、1970年代半ばには50頭を超えていたといいますが、その数は激減し、現在は2頭だけに。両方メスのため、繁殖もできず、再びいなくなってしまう危機に瀕しています。
名古屋市議会でも…。
自民党名古屋市議団 浅井正仁議員(61)
「京都・宝が池公園のシカを助け、名古屋城で引き取ってあげてはどうでしょうか」
「京都・宝が池公園のシカを助け、名古屋城で引き取ってあげてはどうでしょうか」
名古屋市 広沢一郎市長(61)
「京都市からは年内に殺処分されると聞いておりますので、12月をめどにできるだけ早く迎え入れることができるよう、課題解決に向けて最大限努力をしてまいります」
「京都市からは年内に殺処分されると聞いておりますので、12月をめどにできるだけ早く迎え入れることができるよう、課題解決に向けて最大限努力をしてまいります」
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京都からシカを受け入れる案が浮上
京都市では、深泥池・宝ケ池の区域に、野生のシカが多数住み着いています。
天然記念物である深泥池の希少な植物を食い荒らすだけでなく、バイクの男性がシカと衝突して死亡する事故も発生しました。
市は今年度中に付近の野生のシカをすべて駆除する方針を打ち出していました。
そこで突如浮上した、京都市のシカを名古屋市が受け入れるというプラン。
名古屋市長は今月をめどに受け入れを目指すと宣言しましたが、全国で出没が相次ぐクマのせいで作業が難航しているといいます。
名古屋城総合事務所
「シカを生け捕りにする際は専門の業者に頼むのですが、そもそも頼める業者の数も少なくて、全国的にクマ対策に追われているため、協力してもらえない」
「シカを生け捕りにする際は専門の業者に頼むのですが、そもそも頼める業者の数も少なくて、全国的にクマ対策に追われているため、協力してもらえない」
長時間の輸送や感染症などの検査といった多くの課題が残っているため、進まない受け入れ。
神鹿を守る有志一同 山中香苗共同代表
「今回の名古屋城のご英断は道徳心とか慈悲心とか、命への尊厳・思いやりをベースにしたご判断ですので、そういったものはとても日本に大事だと思っていて、次世代の子どもたちに残していくべき。日本人としての社会であり文化であり精神性だと私たちは思っております」
「今回の名古屋城のご英断は道徳心とか慈悲心とか、命への尊厳・思いやりをベースにしたご判断ですので、そういったものはとても日本に大事だと思っていて、次世代の子どもたちに残していくべき。日本人としての社会であり文化であり精神性だと私たちは思っております」
(「グッド!モーニング」2025年12月5日放送分より)
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