社会

ABEMA TIMES

2025年12月6日 10:30

レジェンド棋士ズラリ!羽生善治九段「素晴らしい舞台にふさわしい将棋を」達人戦立川立飛杯前夜祭で意気込み

レジェンド棋士ズラリ!羽生善治九段「素晴らしい舞台にふさわしい将棋を」達人戦立川立飛杯前夜祭で意気込み
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 将棋の第3回達人戦立川立飛杯準々決勝が12月6日、東京都立川市の「立川ステージガーデン」で行われている。前日の5日には同市内の「ルーデンス立川ウエディングガーデン」で前夜祭が行われ、“初代達人”の羽生善治九段(55)を含むベスト8の棋士が参加。ファンを前に、意気込みを語った。

【映像】レジェンドがズラリ参戦!準々決勝4局

 ◆谷川浩司十七世名人(63)

【写真・画像】 2枚目

 「最近このような場に出ても、タイトル戦の立会という役が多くて、なかなか主役になれないことが多いんですけども、今日だけは、一年に一回、とはいうことではないんですけども、主役になれる一日だと嬉しく思っております。

 郷田(真隆)九段と対局をしますが、郷田さんとはタイトル戦では4回戦っておりまして、私にとっては羽生さん、中原(誠)先生に続いて対局が多い対局者ということであります。一番最初にタイトル戦で顔合わせたのは、私が30歳で、郷田さんは21歳で四段でした。当然四段でタイトル戦に出るくらいですから将棋が強いんですけど、その上に本当に颯爽として将棋が強い上にかっこいいのは反則じゃないかなと思ったことも覚えています。

 それから30年ほど経ちまして、こうして明日はお互い和服を着て、タイトル戦のような形で盤を挟むことができるのはとても幸せなことですし、またこれが達人戦の大きな特徴なのかなというふうに思っております。 明日も全力で、皆様方に楽しんでいただけるようにと思っております」

 ◆羽生善治九段

【写真・画像】 3枚目

 「この棋戦は50歳以上が参加資格ということで、いわゆるシニア棋戦ということになります。ゴルフの世界ではシニアトーナメントがたくさんありますが、将棋の世界ではこの棋戦が唯一というところで、多くの将棋ファンの人たちに50歳以上の棋士でも意欲的な将棋が指せるというようなところを知ってもらえたら嬉しいなというふうにも思っております。

 明日、立川ステージガーデンという素晴らしい会場で対局ができます。 将棋のみならず、スポーツであったり、音楽であったり、様々な芸術文化が行われる場所というところで、棋士として対局できることはとても名誉なことだというふうに思っていますし、その舞台にふさわしい将棋を指したいなというふうにも思っております。

 私自身は実家が八王子市というところで、立川にも小さい頃から結構来る機会はあったんですけれども、本当にここ最近の変貌ぶりといいますか、進歩ぶりといいますか、それはもう目を見張るものがあって、本当に街としてすごく魅力があふれて広がっていく場所なんだなということも感じています。 短い滞在ですけれども、皆様方には大変お世話になります。 明日からどうぞよろしくお願いいたします」

 ◆佐藤康光九段(56)

【写真・画像】 4枚目

 「今期は予選からの出場で本当に厳しい戦いでしたが、なんとかまたこちらの会場に伺うことができて大変嬉しく思っています。自分の場合は将棋会館よりも立川に来る方が近いので、来られて良かったなというところが正直なところなんですけども。 明日からの対局は昨年度優勝者の丸山九段ということで、本当に丸山九段は50代に入ってからも、藤井(聡太)さんを(一般棋戦の)大舞台で倒すほどのすごい力の持ち主だなと思っています。自分としては昨年度のチャンピオンなので、思いっきりぶつかっていきたいなというふうに思っています。

 丸山さんは結構最近の対局でも半袖で対局されてたんですよね。 明日は和服となりますが、半袖はさすがにないと思ってるんですけど、ちょっと明日動じないように、自分自身の力を発揮できるように、まずは頑張っていきたいと思います。公開対局ということで、皆様に来年の対局の面白さ、迫力というのを感じていただければと思っております」

 ◆森内俊之九段(55)

【写真・画像】 5枚目

 「昨年は準決勝まで進んだんですけども、そこでちょっとかなり大きなポカが出まして、敗退してしまって…。反対側の山で決勝に進んでいたのが行方(尚史)さんだったんですけども、そこで対戦することは叶いませんでした。 ところが今期、予選を勝ち上がって1回戦での対戦相手が行方さんということで、去年できなかった対戦が実現した次第です。

 行方さんとは自分が若い頃から最も練習将棋をやっていて、気心が知れている相手ですし、そういった相手と達人戦という素晴らしい環境の中で対局できることは大変嬉しく思っております。これから立飛ビールをいただいて少し集中力を上げて、力をしっかり出したいと思います」

 ◆屋敷伸之九段(53)

【写真・画像】 6枚目

 「今回は予選からということで、激戦続きだったんですけど、戦った相手が、アマチュア時代から奨励会、そして棋士になってもう40年以上の付き合いと知ってる相手ばかりでした。その中でこれだけ続けて来られて、またこういう歳になって対局ができるという幸せを感じながら指せたことを嬉しく思いますし、また、その中で結果を出せて本選に進めたことも、自分の中では良かったと思っております。

 今回こうして本戦の8人の中でそうそうたるメンバーに並ばせていただいて大変光栄に思っております。 対局相手が羽生九段ということですので、自分の状態次第でなんとか熱戦にできるかどうかという感じでは思っているんですけど、なんとかいい将棋を指したいと思っておりますので、皆様ぜひともご観戦よろしくお願いいたします」

 ◆丸山忠久九段(55)

【写真・画像】 7枚目

 「昨年は非常に苦戦した将棋が多かったんですけど、そんな中で結果は出せましたが内容はちょっとというところもあったので、今年はもう少し内容を上げていきたいと思っています。

 周りのメンバーを見ましても、本当に何回も教わっている強敵中の強敵しかいないので、その点ちょっと不安はあるんですけど、頑張って対局したいと思います。

 明日対局の佐藤九段にはもう何番も指させてもらってるんですけど、毎回違う新鮮な将棋になります。明日も不安もありますし、楽しみでもありますけど、頑張って対局したいと思います」

 ◆郷田真隆九段(54)

【写真・画像】 8枚目

 「今回勝ち上がりまして、今この舞台に立つことができてとてもうれしく思っております。 ちょっと(挨拶の)手番が遅い方になってしまって、何を話そうかと思っていたんですが、ほとんど話されてしまいまして…。谷川先生からも名前を出していただきまして、何を話そうかほとんど飛んでしまいました(笑)。 本当にこういった舞台で、また谷川十七世名人と対局できるというのはとても素晴らしいなと思っておりますので、自分なりにベストを尽くしていい対局をしたいというふうに思っております。

 立川は若い時に来たことがあったんですけれども、本当に見違えるような感じになりました。少しゆっくりしたいところなので、頑張りたいと思っております」

 ◆行方尚史九段(51)

【写真・画像】 9枚目

 「このメンバーとなると私もまだ若手というか、控室でも小さくなっていました。いつお目玉が飛んでくるのかなって(笑)。

 去年は伸び伸びと指して運良く決勝まで行けましたが、そこで取り逃がしてしまいました。正直言ってこの一年間達人戦のことを考えなかった日はないかなというくらいこの棋戦を楽しみにしてきました。達人は勝ち取るものなのかな?やはり、みんなから自然と認められるだけの大きなものがないといけないと思いますが、それは自分に備わっているのだろうかと日々自問自答しながら、あっという間に今日を迎えました。

 私は第1試合ということで、これは将棋連盟が私が良からぬことをしないようにという策略かなと思いました。しかし私はそれにめげずにこれから立飛ビールを浴びたいと思います。対局相手の森内さんとは昔から将棋のほかに酒の場も何度もご一緒させていただいて、非常にお世話になっている先生です。なおかつ、私の着物は森内さんから紹介して頂いた呉服店で購入したもので、大変な恩を感じています。そんな和服を着て対戦するのは初めてですので、この場でぜひ恩返しさせていただきたいと思います」

(ABEMA/将棋チャンネルより)

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