豊田市元職員を逮捕　探偵掛け持ち　個人情報不正入手か　父親も探偵

　3日、愛知県豊田市の元職員が市民の情報を探偵業に悪用した疑いで逮捕されました。容疑者の父親が取材に応じました。

市役所の端末で個人情報を不正入手か

元豊田市職員の竹内崇容疑者

　マスクで顔を覆い、うつむく男性。

　3日、市役所の端末を使って個人情報を不正に入手したとして逮捕された元豊田市職員の竹内崇容疑者（43）です。

　市役所に無断で探偵業を掛け持ちしていました。

竹内容疑者
「間違いありません」

探偵事務所ホームページ

探偵事務所ホームページ
「日本一依頼者様ファーストな探偵事務所です。勝てる証拠収集できっちり慰謝料請求させます」
「着実な調査力を発揮して、ご依頼者様にとって最良の結果を出してお応え致します」

　竹内容疑者の探偵事務所のホームページを見ると、主に浮気・不倫の調査を行っていたようです。

休職の2年前に探偵事務所を設立

　2007年に豊田市役所に入庁した竹内容疑者。2018年以降は保健給食課にいて、健康診断の案内を発送していました。ところが、2022年に病気を理由に休職。この休職の2年前（2020年）に設立したのが探偵事務所です。

豊田市が緊急会見

　逮捕当日（3日）、豊田市は竹内容疑者の不正について緊急会見を行いました。

総務部　塚田良部長
「市民の皆様の信頼を裏切るようなことになりまして、心からおわび申し上げたいと思います」

総務部　伊藤亮人事課長
「氏名や住所などの基本情報に加えまして、学校名や児童生徒の保護者等の情報などにアクセスすることが可能でした」

　竹内容疑者は休職中だったおととし、復職を目指して数日間、「リハビリ出勤」した際に、市役所の端末で個人情報を入手し、探偵として依頼を受けた顧客に渡した疑いがあります。

容疑者の父親が取材に応じる

　4日、同じ探偵業の父親が取材に応じました。

探偵事務所の所長　竹内容疑者の父親
「本当に残念ですよ、残念。あんなにいい子がそんなことで捕まっちゃうなんて」

　私生活では2人の子どもを育てていたといいます。父親は逮捕された息子についてこう釈明します。

「市役所のデータ見て、うちの仕事に使うなんてことは全く想定してなかったので。そんな子じゃなかったですし、正義感強いし、それはびっくりしちゃった」
「とても真摯的に依頼者の人と向き合ってくれて、今まで4年間やっていた中で依頼者さんからのクレームはほとんどない。調査した人からもクレームはないです」

　警察は、竹内容疑者が実質的な経営者だったとみて調べを進めていますが、父親は自分が主体的に経営を行い、容疑者はサポート役だったと説明します。

探偵事務所の所長　竹内容疑者の父親

「実家で家業をやっていれば家族だから手伝うということはどんな時もありますので」
「負担になっちゃったかもしれない。僕が手伝わせちゃったこと、それを後悔しています」

　たとえ、サポート役だったとしても、市役所から兼業の許可を受けていませんでした。

探偵事務所ホームページ
「探偵社・興信所とは一線を画したサービスをして参ります」

顧客70人以上　3000万円以上の売り上げ

　探偵事務所は2022年以降、70人以上の顧客から3000万円以上売り上げていたとみられます。

　警察は、少なくとも数十人分の情報が照会されたとして余罪を調べています。

（「グッド！モーニング」2025年12月6日放送分より）