強い寒気の影響で、6日は関東などを中心に、今季一番の冷え込みとなりました。列島では今週、早くもドカ雪になりましたが、どうやら今年の雪、注意が必要なようです。(12月6日OA「サタデーステーション」)
関東など今季一番の冷え込みに
6日朝、東京・八王子に向かってみると。
「池を見てみると、このように凍っているのがわかります」
3日連続の氷点下。公園にある池の水が、しっかりとした氷になっていました。
「きょうから毛糸の帽子です」
「太ももから冷気があがってくるような寒さ」
−14.9℃(六厩)と全国で最も冷え込んだ岐阜県高山市では、凍った水蒸気が太陽の光に照らされ輝くダイヤモンドダストもみられました。
6日は全国のおよそ4割で今シーズン一番の冷え込みに。日本海側を中心に大雪をもたらした“今季最強寒気”は一気に冬を前進させました。
人気観光地も雪化粧 ドカ雪影響でキャンセルも
雪かきに追われていたのは、―8.3℃(奥日光)、今季最低気温となった栃木県日光市にある旅館です。例年より早いタイミングで降ったというドカ雪に…。
「(雪の)準備というか、心構えもできていなかったんで、やられた〜と思いながら。もう車なんか出せない」
雪の予報が出たことで、今週は予約のキャンセルが相次いだそうです。影響はほかにも…。人気観光地「華厳の滝」の周辺では、凍結した地面で滑る人の姿が。
「いろは坂の路面に(雪が)積もっちゃうと、普通タイヤの人は上ってこられないから、うんとお客さんは減りますね」
除雪中にクマ襲撃 周辺では緊張続く
冬本番のドカ雪を待っていた場所もありました。
「ゴンドラリフト乗り場は大行列ができています。待っている人たちで本当にごった返しています」
「今年初すべりなので、ウキウキですね」
先月29日に営業を開始した長野県・野沢温泉スキー場。今週降った雪のおかげでゲレンデの状態が整い、オープンできたエリアも増えたといいます。しかしある懸念が。
「スキー場的にはもちろん山の中で、当然共存して、ずっと今までもやっている状況ではあるんですが…」
スキー場からほど近い野沢温泉村の温泉街では今月4日、自宅前で除雪作業中だった男性(78)がクマに襲われ重傷を負いました。冬の時期になっても収まらないクマの出没。そこでこちらのスキー場では、急きょ、場内のクマ対策を強化しました。
「サイレンが鳴り始めました。サイレンを鳴らしながらパトロールへ向かっていきます」
クマの嫌がる大きな音を出しながら、警戒にあたります。
「安全は第一なのでその辺のところはしっかり安全対策をした上で、皆さんも安心していただけるのかなと」
男性の太ももや顔面にかみついたクマは、足跡をたどった結果、温泉街の中を移動していったことがわかっています。街中でもパトロールが始まっています。
「猟友会の方々が双眼鏡を手にして山の方を確認しています」
住宅街に隣接するエリアでクマを探します。
「ここら辺全部米の田んぼなんだけど、そこから(夏後半から秋ごろに)クマがかなり出入りしていたので、その個体の可能性もあるので確認しています」
6日はクマは発見されませんでしたが、長野県は「まだ冬眠していないクマもいて遭遇する可能性がある」として注意を呼びかけています。
豪雪地帯以外でもドカ雪警戒を
本格的な雪シーズンは始まったばかり。今後もドカ雪になる可能性があるといいます。
「現在フィリピン付近では平年より海水温が高い状況です。そのため積乱雲が発達しやすくなっています。そうすると上昇気流などによって上空を流れる偏西風が北へと押し上げられます。中国付近では北に日本付近では南に蛇行しやすく、日本には寒気が流れ込み、(北陸や北日本といった)豪雪地帯だけではなく、九州北部や山陰といった西日本でもドカ雪となる恐れがあります」
7日は全国的に気温が上がる予報ですが、今年はそこにもある特徴が。
「今年は冬型の気圧配置が長く居座るというよりかは、“暖気と寒気が短い周期でやってきて極端化”することが考えられます。 今週のように大雪のあと気温上昇となるため、雪崩などにもお気をつけください」
