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2025年12月9日 16:00

青森沖地震 見えてきた被害『後発地震注意情報』初の発表 とるべき行動とは

青森沖地震 見えてきた被害『後発地震注意情報』初の発表 とるべき行動とは
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12月8日、青森県沖で発生した震度6強の地震で、気象庁は、『北海道・三陸沖 後発地震注意情報』を初めて発表しました。
今後1週間は大規模な地震が起きる可能性があり、警戒を呼びかけています。

■青森県で震度6強 東北・北海道沿岸で津波観測

地震の詳細です。

12月8日、午後11時15分ごろ発生した地震は、マグニチュード7. 5、震源は青森県・東方沖で、震源の深さは50kmと推定されています。

各地の震度は、
震度6強が、青森・八戸市、
震度6弱が、青森・おいらせ町、階上町、
震度5強が、青森・むつ市、北海道・函館市などです。

観測された津波です。

12月9日午前1時前後に、岩手・久慈港で70cm、北海道・浦河で50cm、青森・八戸港で40cm。

12月9日午前0時前後に、青森・むつ小川原港で40cm、北海道・えりも町庶野で30cmなどです。

発電所への影響です。

北海道電力では、苫東厚真火力発電所2号機が緊急停止しましたが、現在は発電を再開しています。

また、海底ケーブル2本が地震後に停止しましたが、電力供給に影響はないということです。

そして、東北電力の女川原発、東通原発、東京電力の福島第一原発、福島第二原発、柏崎刈羽原発についても、異常はありません

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■57年前 ほぼ同じ場所で大地震 震源で何が

今回の地震のメカニズムです。

京都大学防災研究所の西村卓也教授によると、今回の地震は、
「太平洋プレートが北米プレートの下に沈み込む、海溝型地震の可能性がある」ということです。

約60年前の1968年(昭和43年)には、今回地震が起きたほぼ同じ場所で、マグニチュード7. 9の十勝沖地震が発生しています。

西村教授によると、
「このあたりのプレートは、年間8cmほどのスピードで、日本列島の下に沈み込んでいる」といい、十勝沖地震発生からの57年で、約4. 6mプレートが沈んでいることになります。
西村教授です。
この地域では、(プレートが)5mほど沈み込むと、断層が限界を迎えて耐えられなくなり、地震が起きる」ということです。
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■初発表『後発地震注意情報』 大地震に警戒を とるべき行動

今回の地震で、気象庁は、『北海道・三陸沖後発地震注意情報』を発表しました。

これは、日本海溝・千島海溝付近で、マグニチュード7. 0以上の地震が起きた場合に、その後に発生する可能性があるさらに大きな地震への警戒を呼びかけるものです。
2022年の制度運用開始後、初めての発表です。

内閣府の担当者は、
普段よりは、(大きな地震の)発生の確率が高いということ」と説明しています。

過去、1963年に発生した択捉島南東沖地震、2011年に発生した東日本大震災といった、大規模な地震の前には、マグニチュード7. 0以上の地震が起きています。

京都大学防災研究所の西村教授によると、
北海道から三陸にかけては、超巨大地震が起こりやすい地域。地震本部などの長期評価確率でも、非常に確率が高い場所」ということです。

国が公表している被害想定です。

マグニチュード9クラスの地震の場合、最大30m級の巨大津波が発生し、日本海溝で起きた場合は、死者最大19万9000人、千島海溝で起きた場合は、最大10万人の死者が出ると想定されています。

気象庁の担当者は、
1週間程度、特に今後2、3日間は、今回の地震と同じ、最大震度6強程度の地震に注意してほしい。今回の地震発生場所は、過去に地震が続発した事例がある。場合によっては、さらに強い揺れが発生する恐れもある」と注意を呼びかけています。

『北海道・三陸沖後発地震注意情報』で防災対応をとるべきエリアです。

対象は7道県、182の市町村です。

どんな対応をすればいいのでしょうか?

●避難場所・避難経路の確認、
●非常食などの備蓄の確認、
●すぐ逃げられる態勢の維持、
●マイナンバーカードや現金など非常時に必要な持ち出し品を常時携帯する、
などです。

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■火災や道路陥没…北海道・東北各地で被害多数

今回の地震の影響です。

12月8日午後11時半ごろ、青森市・幸畑の事務所兼住宅で火災が発生し、1人がけがをしました。

12月9日午前1時すぎ、JR七戸十和田駅で、東北新幹線 新青森行きが停車しました。
乗客約70人が車内に取り残され、運転再開のめどが立たず、乗客は車内泊になりました。

青森・東北町では、県道が陥没し、車が落下
車に乗っていた50代くらいの男性が、病院に搬送されました。

青森・八戸市で、水道管が破裂し、道路から水が吹き出しました。

この写真を撮影した方は、
非常に強い恐怖を覚えた。街のあちこちでは悲鳴が上がっていた」と話しています。

八戸市では、海上自衛隊八戸航空基地に、住民約480人が避難しました。
自衛隊は、住民に毛布800枚を提供しています。

青森市の方です。
「縦揺れを感じて、立っていられないほどだった。東日本大震災も体験したが、今回のほうが揺れたように感じた
別の青森市の方は、
揺れはかなり激しかった。左右の間隔が短く、ここ最近感じたことがないぐらい揺れた」と話しています。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2025年12月9日放送分より)

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