青森県で震度6強を観測した地震。発生からまもなく丸1日、被害が明らかになってきました。
むつ市のむつ総合病院。スプリンクラーが故障して、水浸しに。天井が一部が抜け落ちてしまったところもあります。入院していた患者に、急きょ、別の病院に移動してもらうことになりました。
「133人の患者を外来で一晩すごしていただいた。老朽化して耐震基準も満たしていない施設ではあるが、こういう被害が出るところまでは想定できなかった」
東北町の国道は、大きく陥没。アスファルトが割れて、そこに巻き込まれた乗用車も残ったままとなっていました。
「目の前の道路が陥没しているので、陸の孤島と化している。商売もしているので、この先、どうやって正月まで乗り越えたらいいか」
車を運転していた男性は、病院に搬送されました。
この地震でのけが人は51人。そのうち36人が青森県です。
8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖を震源とする地震が起きました。地震の規模を示すマグニチュードは7.5。国土地理院によりますと、東方向に9センチほどの地殻変動があったそうです。
津波は、青森だけではなく、北海道・浦河で50センチ、岩手の久慈港で70センチを観測しています。
津波に関する警報や注意報が、すべて解除されたのは、9日午前6時20分でした。
今回、最も激しい揺れ、震度6強を観測したのは、青森県八戸市。
「八戸市内の市街地ですが、ビル2階で、いま消防隊員が作業しています。大きく窓ガラスが割れてしまっていますね。そこを、いま養生して、取り外しているところでしょうか。ビルの下、道路上を見てみると、ものすごい量のガラスが散乱しています」
後片付けに来た人に、同行させてもらいました。
この建物、配管が壊れたのか、8日夜は、水浸しだったそうです。
「(Q.かすかお酒の匂いがする)そこに置いていたお酒が、全部、倒れちゃって」
八戸市で唯一だというコンセプトカフェ。店内にまで水は来なかったものの、床がガラスの破片でいっぱいです。
「正直、ショックではあったが、前の震災も経験しているので、やるしかないかなと」
七戸町では、459世帯で断水が起きていました。
「全く出ない、夕べから。一番、困るのは、水洗便所。水は、一番、必要」
この断水の原因は、水道管の破損です。
「水道管が破損した場所です。取り外された管が置かれています。いまは、水道管がつながっていない状態で、このあと、管と管をつなぐ作業が行われます。この影響で、一部、断水が発生しています」
その後、新たな水道管が到着しました。4つの地区のうち、2地区が復旧しましたが、9日中の完全復旧はできない見通しです。
岩手県でも、震度5強を観測。久慈港には、最大70センチの津波が押し寄せました。
津波注意報が解除されると、漁師たちは船のもとへ。
「船が、前に海が悪いとき、ぶつかって、壊れていることもあって見に来た。震災があった年は、前にも船が流されちゃって」
14年前、東日本大震災を経験しました。備えは、入念にします。
「水の準備はしておきました。お風呂は流さないように。トイレの水洗に使うから、お風呂は流さないで。だって、3.11も、その前に揺れた。何日か後にドンと来たので。それと同じかなと、怖さは感じる」
北海道・様似町などでも、震度5弱を観測しました。北海道では、青森に次ぐ、11人が負傷しています。












