12日昼前、東北地方などで、再び、最大震度4の地震が起きました。
札幌市では、地域の住民と子どもたちが一緒に防災訓練をしていた、そのとき、緊急地震速報が流れました。
青森県むつ市では、災害対策会議のさなかに。市長をはじめ、全員が机の下に隠れます。
4日前に震度6強を観測した八戸市は、震度4の揺れでした。
前回の地震で損傷した鉄塔。
「現状、目視での点検を含めて、大きな損傷があるわけではない」
青森に向かっていた新幹線は、停電しました。
国民民主党の玉木代表が、緊急停止した車内を撮影していました。
「新幹線も止まって、車内も真っ暗に。やはり警戒を緩めてはいけないなと」
岩手県でも、住民が一斉に高台へ避難しました。
「心臓のバクバクが止まらない。前回の避難もあったので、より一層、恐怖がある」
最大震度6強の地震があったのは8日の夜中。この地震を受けて、気象庁は、特別な備えを呼びかける『後発地震注意情報』を初めて発表していました。
気象庁は、12日の地震について、こう説明しました。
「あくまで北海道・三陸沖後発地震注意情報は、マグニチュード8クラス以上の大規模地震を対象に呼びかけるもの。今回の地震は、マグニチュード6.7(速報値)。対象の地震ではない」
気象庁は、今回も北海道から宮城県まで、一時、津波注意報を出しました。
八戸港などでは、20センチの津波が観測されています。震源は、青森県の東方沖。4日前の震源と比べると、少し沖合です。
今回、最大震度は4でしたが、津波に警戒しなければいけなかった理由があります。前回とは、震源の深さが違いました。
一連の地震は、北米プレートに太平洋プレートが沈み込む境界付近で起きたとみられます。より東で起きた12日の地震は、震源が17キロと浅い場所でした。
気象庁によりますと、震源が浅いと、津波が発生しやすくなる特徴があるといいます。
八戸市に住む本多初海さん(85)。いつでも避難できるように、8日に地震があってから、生活に必要なものを車に詰め込んでいます。そこに12日は、カイロが追加されました。
水は、凍ってしまうため、朝に積んで、夜には車から下ろしてを繰り返しているそうです。『後発地震注意情報』は、15日いっぱいまで続きます。
「早く落ち着いてほしい。(Q.その日で不安はなくなる)そんなことはない。地震は、いつ来るかわからないので」
◆最大震度6強を観測した8日の地震も、今回も、両側から圧力が加わることで起きる“逆断層型”地震でした。震源は、8日の地震よりも東側ですが、気象庁は「プレート境界周辺で起きた」としています。このあたりでは、8日以降、震度1以上の地震が30回以上続いていて、震度4は、12日で3回目です。
今回は、地震の規模を示すマグニチュードが6.9と比較的大きいこと、震源の深さが約17キロと浅かったことから、海底の動きが、海に伝わって津波が発生したということです。
気象庁は『北海道・三陸沖後発地震』について、“マグニチュード8クラス以上”としており、今回のマグニチュード6.9は、それには当たりません。しかし、発生から1週間、約1%の確率でマグニチュード8クラス以上の大規模地震が起こる可能性は、まだ変わっていません。
気象庁は「巨大地震への警戒は千島海溝から日本海溝にかけて、どこでも変わらない。8日の地震から1週間程度は、最大震度6強程度、もしくは、さらに強い地震が発生する可能性があり、引き続き注意をお願いしたい」としています。










