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国立科学博物館がおよそ20年ぶりに東京都心にある池の水を抜いて調査を行いました。様々な生物が見つかるなか、貴重な絶滅危惧種も保護されました。
大量の泥で悪戦苦闘
大都会・東京の中心部に広がる巨大な森。国立科学博物館が管理する「自然教育園」です。
その中にある1つの池で、14日に池の水を抜く作業が行われました。
NPO法人バース 久保田潤一部長
「一言で言うと、この池をよみがえらせる作業。まず捕獲。生き物の捕獲をしていく」
「一言で言うと、この池をよみがえらせる作業。まず捕獲。生き物の捕獲をしていく」
目的は「水質の浄化」と「生き物の保全」です。一般の参加者にも手伝ってもらいながら、生き残っている在来種を保護し、有害な外来種を捕獲していきます。
しかし、そこに立ちはだかるのが、大量にたまった泥です。
小学5年生
「(Q.どう?)つらい」
「(Q.足が上がらない?)上がんない。全然上がんない」
「(Q.どう?)つらい」
「(Q.足が上がらない?)上がんない。全然上がんない」
本来であれば5年おきぐらいに実施するのが理想ですが、予算の制約もあって今回はなんと20年ぶり。その間に泥が積もり、最近は夏になると、臭いも問題になっていました。
NPO法人バースのスタッフ
「北海道から沖縄まで行ったけど、(泥の量は)歴代1位に近いかも。それだけ昔からずっと堆積してきたものがあると思う。復活させがいはある」
「北海道から沖縄まで行ったけど、(泥の量は)歴代1位に近いかも。それだけ昔からずっと堆積してきたものがあると思う。復活させがいはある」
NPO法人バースのスタッフ
「しんどいっす。めちゃくちゃしんどいっす」
「しんどいっす。めちゃくちゃしんどいっす」
作業開始から1時間半、徐々に生き物たちが姿を現してきました。
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絶滅の恐れ“極めて高い”魚が
刺激を与えると強い臭いを発して敵を威嚇する「クサガメ」という外来種が見つかりました。
参加した大学生
「(Q.何が取れてる?)在来魚の『モツゴ』が取れている」
「(Q.何が取れてる?)在来魚の『モツゴ』が取れている」
「モツゴ」は九州から関東にかけて広く生息する在来種です。他にもメダカやクロダハゼといった貴重な絶滅危惧種も保護されました。
久保田部長
「注目すべきなのは、この『クロダハゼ』。東京都では絶滅危惧1A類という、極めて絶滅の恐れが高い生き物。20年前の『かいぼり(水抜き)』作業で、ブラックバスやブルーギルが取れたという話があったので、20年前の『かいぼり』の効果があって、在来種が生き残った」
「注目すべきなのは、この『クロダハゼ』。東京都では絶滅危惧1A類という、極めて絶滅の恐れが高い生き物。20年前の『かいぼり(水抜き)』作業で、ブラックバスやブルーギルが取れたという話があったので、20年前の『かいぼり』の効果があって、在来種が生き残った」
作業は無事に終了。池はこれから3カ月ほど天日干しをして、土壌を再生した後に水を戻す予定です。
自然教育園 下田彰子さん
「自然を維持するのに、安全管理等にお金がかかる。『かいぼり』も適切にするのは難しい。作業の応援もお願いしたい。金銭的な支援もお願いできると大変ありがたい」
「自然を維持するのに、安全管理等にお金がかかる。『かいぼり』も適切にするのは難しい。作業の応援もお願いしたい。金銭的な支援もお願いできると大変ありがたい」
(「グッド!モーニング」2025年12月15日放送分より)
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