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2025年12月17日 16:00

湯船につかるだけで健康に!?認知症・うつ病リスク減も 冬の正しい入浴法

湯船につかるだけで健康に!?認知症・うつ病リスク減も 冬の正しい入浴法
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毎日の入浴が認知症などの病気の予防に繋がることが、最新の研究でわかりました。

湯船に毎日つかることで、認知症や脳卒中など、さまざまな病気のリスクが減るといいます。

この冬の時期の正しい入浴法についても見ていきます。

■冬 湯船につかる?「ほどほど」「面倒」風呂入らず寝ることも

毎日湯船につかるか、街の人に聞きました。

60代の男性は、毎日43℃の湯に5分程度つかっているそうです。
「入ったほうが全然気持ちいい。長時間入ると心臓に負荷がかかりそうだから、ほどほどに入っている
20代の女性は、ほぼ入りません。
掃除してお湯をためなくてはいけないのが面倒」ということです。

湯船に浸かる頻度です。

毎日と答えた人は58%、
週5〜6日と答えた人は11%、
週3〜4日と答えた人は14%、
週1〜2日と答えた人は18%でした。

お風呂に入らず寝てしまうことが、よくある人が8%、たまにある人が22%です。

なぜお風呂に入らないのでしょうか。
男性の場合「面倒」が43%、女性の場合「元気がない」が53%です。

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■新事実 毎日入浴で認知症 要介護 うつ病 リスク減

東京都市大学の早坂信哉教授の入浴に関する調査研究です。

毎日湯船につかる高齢者は、そうでない人と比べて、9年後に認知症になるリスクが26%減少します。

また、湯船につかるのが、週2回以下の人と比べて、3年後に要介護認定を受けるリスクが29%減少します。

さらに、毎日入らない人と比べて、6年後にうつ病を発症するリスクが24%減少するということです。

他の研究でも、ほぼ毎日湯船に浸かる人は週2回以下の人と比べて、心疾患を発症するリスクが35%減少、脳卒中を発症するリスクが26%減少するということです。

湯船につかることで、病気にかかりにくい体にもなります。

湯船につかると体が温まり、免疫細胞が活溌化し、病気に対する抵抗力が高まり、病気にかかりにくい体になります。

早坂教授です。
「入浴による健康効果は幅広く、血流や免疫など健康になる土台を作る
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■気を付けたい「山型」「谷型」2つのヒートショック

冬のお風呂で注意しなければいけないのが、ヒートショックです。

ヒートショック予備軍の診断テストです。
1、湯船から出るとき、立ちくらみをすることがある。
2、お風呂に入る前より出た後に水分を取る。
3、あつあつの湯船につかる。
4、風呂場が寒くても我慢する。
5、風呂場に入ったらすぐ湯船につかる。

5つの項目のうち、2つ以上該当した場合は、ヒートショック予備軍です。

2つのヒートショックに注意してください。

オレンジの線が血圧です。
寒い脱衣所で服を脱ぎ、寒い浴室に移動する時、室温の低下により血管が収縮し、血圧が上昇します。
そして、湯船につかると、温熱効果により血管が広がり、血圧が低下します。
この血圧の乱高下で起きるのが、『山型ヒートショック』です。
その後、湯船から立ち上がることで、水圧による締め付けがなくなり、血圧が低下します。
ここで起きるのが『谷型ヒートショック』です。

『山型』と『谷型』の違いです。

山型ヒートショックの原因は、温度差による血圧の乱高下です。
心筋梗塞』や『脳卒中』などが引き起こされます。

谷型ヒートショックの原因は、血管が広がることによる血圧の急低下です。
脳に血液が回らなくなり、『めまい』『立ちくらみ』『失神』などが引き起こされます。

注意するべき人です。

山型ヒートショックは、高齢者、高血圧、肥満など生活習慣病がある方です。
入浴の際に山型ヒートショックに注意が必要です。

谷型ヒートショックは、年齢、持病の有無にかかわらず、誰でも可能性があります。
ただ、特に注意が必要なのが、もともと低血圧の人や疲労、脱水傾向がある人です。

東京都市大学の早坂教授によると、
「ヒートショックと聞くと、高齢者の話と思われるが、実は若い人も注意が必要。若い人のほうが体に負担がかかる入浴法をしていることが多い。浴室の事故のほとんどが、意識消失が原因。体に負担かけない入浴法を行ってほしい」ということです。
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■下着は浴室で脱ぐ?プロの浴室に学ぶ 正しい入浴法10選

25年以上にわたり7万人以上の入浴を調査してきた、東京都市大学の早坂教授に入浴法を聞きました。

湯船のふたを開けて、お湯を張ります
入浴直前に、高い位置から2〜3分、熱いシャワーをかけます。

脱衣所で脱ぐのは、上着まで。下着は浴室で脱ぎます

湯船に入る前は、かけ湯を10杯して、血圧の急な変化を予防します。

入浴中は、40℃のお湯に10分つかります
給湯器の設定は41℃で、微細な泡の出るシャワーを使います。
そして、照明は白熱灯(オレンジ色)で、防水のアナログラジオを持ち込んでいる、とのことです。

入浴後、体をタオルで拭くのは、浴室です。

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■冷え性 乾燥肌 お悩み別 冬の健康お風呂術

冬におすすめの入浴剤は、『炭酸系』です。
炭酸が皮膚から吸収されると、血管拡張により、血流促進が期待されるということです。

この炭酸系の入浴剤ですが、自宅でも簡単に作れます。

準備するものは、一般的なバスタブに入るお湯の量180〜200リットルに対し、食用の重曹30g、食用のクエン酸15gです。
重曹とクエン酸をよく混ぜ、出来上がりです。
このお湯に手をしばらくつけておくと、極小の泡が皮膚に付くといいます。

東京都市大学の早坂教授によると、
完全に溶けてから入るのがポイント」です。

※注意点です。
▼溶かしたら2時間以内に入浴してください。
追い焚きをしないでください。
その日のうちにお湯を抜いてください。

入浴剤は炭酸系の他にも、より温まりたい場合は『温泉ミネラル系』、乾燥が気になる場合は『保湿剤入りのスキンケア系』がおすすめです。

早坂教授によると、『医薬部外品』『浴用化粧料』がおすすめだということです。

冷え性の人は、冷えの気になる部分を『40℃程度のお湯』と『ぬるめの水』に交互につける『温冷交代浴』がおすすめです。
交互に30秒ずつつけるのを3回繰り返します

乾燥肌の場合です。
乾燥しやすい部分せっけん(ボディーソープ)で洗う頻度は、2〜3日に1回です。
毎日洗うと、皮脂・保湿成分まで洗い流され、乾燥・肌荒れが起きやすくなります

立ちくらみを防ぎたい場合です。
湯船から出る前に冷たい水で、手や顔を洗います

今の時期、湯船につかるのがおすすめですが、シャワーの場合は、42℃のシャワーで、首の後ろ・側面、わきの下、足のつけ根など、太い血管が通る部分を温めると良いです。
足湯を併用すると、さらに良いということです。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2025年12月16日放送分より)

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