12月も相次ぐクマの出没。その一方で、クマ肉を出すいわゆる「ジビエ料理店」が大盛況だ。
埼玉・秩父市にある「鈴加園」で提供するのはオスのクマの前脚の肉だ。鈴加園の鈴木公士専務は「夏の脂がのっていないときはもう少しピンク。脂がのると赤い良い肉になる」と語る。
そんな中、中華料理の超高級食材といわれるクマの手「熊掌(ゆうしょう)」を自分で調理した人物に話を聞いた。野食ハンターの茸本朗さんは、これまでイノシシや鹿など定番のジビエ料理から、ヒツジの睾丸、ドブネズミまであらゆる珍食材を味わってきた。
熊掌の調理について、茸本さんは「びっしり毛が生えているので、それを全部抜かなきゃいけない。ものすごい固く生えてて、なかなか抜けない」と説明する。「最初はピンセットで抜いていたが、握力がなくなってきてしまい、魚の小骨を抜く用のペンチみたいな骨抜きを使って、丁寧に抜いていった。最終的に2時間半くらい抜くのにかかった」。
さらに「結局煮るのに圧力鍋を使ったり、6時間はかかった。昔の中国の人は3日3晩かけて煮ていたそうだ」と語った。
毛抜き2時間半、煮込み6時間。半日ほどかけて調理したその味はどうなのか。「味はすごく正直に言うと、ちょっとワイルドな香りのする豚足。クマ臭さや野生動物の匂いはあった」。
調理方法に問題があったのかは不明だというが、普通のクマ肉はかなり上質な味わいだったという。「とろけるような上質な脂で、赤身は力強い牛肉をもっとワイルドにした感じ。お肉としては大変おいしい。ジビエの中だけでなく、他の牛肉とか豚肉をあわせても、私はヒグマが一番おいしい肉の一つだと思う」と評価した。
さらに、ラーメン王・HEY!たくちゃんも起死回生の新作ラーメン「ジビエ味噌ラーメン」を開発。トンコツならぬクマ骨の旨味を凝縮したスープに特製クマ肉チャーシューも加えた。たくちゃんいわく「過去最高傑作」のラーメン。このクマラーメンを目当てにお店を訪れるお客さんも増えたという。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
