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2025年12月18日 20:15

木の上“居座りクマ”7時間攻防 年の瀬でも“毎日クマ出没”の街を取材

木の上“居座りクマ”7時間攻防 年の瀬でも“毎日クマ出没”の街を取材
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 住宅敷地内の木の上で発見されたクマです。7時間にわたり居座りました。12月後半に入ってもクマの出没が相次いでいます。

木の上“居座り”7時間攻防

 18日正午すぎ、取材班が現場に到着すると、柿の木の下に猟友会の姿が。箱わなを設置しているようです。

 たわわに実った柿。その奥にはクマがいます。よく見ると、クマはしきりに口を動かしています。柿の実を食べているとみられます。

福島県北塩原村
福島県北塩原村

 クマが現れたのは、福島県北塩原村。村役場のすぐ近くにある住宅の柿の木です。駆け付けた警察官や猟友会が警戒をしています。

子グマか
子グマか

 クマは体長およそ50センチ。子グマとみられます。細い枝の上に乗り、移動しようとしています。後ろ脚を滑らせて、バランスを崩します。

柿の実を食べ続けるクマ
柿の実を食べ続けるクマ

 午後2時すぎ、猟友会が麻酔銃を構えます。クマを麻酔銃で眠らせて捕獲する作戦です。

 ただ、その後も子グマは柿の実を食べ続けます。

クマは建物の2階以上の高さに
クマは建物の2階以上の高さに

 猟友会が再びクマに狙いを定めます。柿の木に近付き、タイミングを見計らっているようです。見上げるように銃口を高くあげているのが分かります。

 クマは建物の2階以上の高さまでのぼっていて、麻酔銃を当てるのは容易ではありません。

 子グマが柿の木に居座ってから、7時間が経過。前脚で柿の実をたぐりよせて食べています。

麻酔銃が命中
麻酔銃が命中

 しばらくすると、麻酔銃が命中。子グマに当たっているのが分かります。すると、子グマの動きが止まります。

 猟友会が用意していた箱わなを移動させます。

捕獲
捕獲

 午後3時半すぎ、7時間にわたって柿の木に居座った子グマを捕獲しました。

 北塩原村によりますと、今年150頭以上のクマを捕獲しているといいます。

 近隣住民は驚きを隠せません。

近隣住民
「びっくりして。『外に出ないでください』と言われて。猟友会が来てくれてクマが後ろの柿の木にいることが分かり。中学校もあるので捕まって良かった」
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年の瀬も相次ぐクマ出没

 12月も後半に入り、冬眠の時期になっても、各地でクマの出没が絶えません。

体長約1メートル
体長約1メートル

 太平洋に面する静岡県浜松市では17日午後1時半ごろ、県道に、体長1メートルほどのクマがいるのを地元の住民が目撃しました。

体長約70センチ
体長約70センチ

 新潟県長岡市では16日、住宅の柿の木にのぼっている、体長およそ70センチの子グマが目撃され、緊急銃猟により駆除されました。

住民
「銃声の音がしてバンって撃ったらクマが下に落ちた。今年生まれたんじゃないかな。かわいそうだけど仕方ない。人を襲ってからじゃ」

 先週も、同一個体とみられる子グマが、同じ柿の木に出没していました。

先週も出没
先週も出没
住民
「きょうで(出没が)9日目。(先週)月曜日からずっといる。柿の木からあっちの川までいかない所。でっかい木の下で寝ていたらしい」
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“毎日クマ出没”の街に密着

新潟県南魚沼市
新潟県南魚沼市

 番組の取材班は18日、連日、子グマの出没が相次いでいる町へ。

 新潟県南魚沼市では、12月に入って、クマの目撃や痕跡がほぼ毎日続いています。

クルミの木の周辺に子グマ出没
クルミの木の周辺に子グマ出没
子グマを目撃 近隣住民
「(Q.どの辺り?)そこにクルミの木があるが、がけになっていてクルミの実が落ちる位置」

 16日午前9時半ごろ、クルミの木の周辺に、子グマが出没。

 10日にも、同じ場所に子グマが現れていて、近くに住む60代の女性が目撃していました。

子グマを目撃 近隣住民
子グマを目撃 近隣住民
近隣住民
「市役所に電話したらすぐに来て、そのやぶの中にいた。やぶから出てきて、その杉の木に向かってすごい勢いでのぼっていった」
「見た感じ体長50センチくらい。子グマだと思う。ここだけじゃなくて本当にあちこちでクマの情報が今あって、南魚沼市でだいたいが子グマ。(母グマと)はぐれたのだろうか」
茂みに潜む子グマ
茂みに潜む子グマ

 南魚沼市では、先月から今月にかけて、子グマの目撃が絶えません。

 住宅近くの茂みに、子グマが潜んでいて、警察官が距離をとって警戒しています。

子グマを目撃
子グマを目撃

 この場所では、11日午前11時ごろにも、子グマが目撃されています。

 近隣住民が柿の実を食べる子グマを目撃していました。

近隣住民
「柿が密集しているところに駆けあがって食べようとしていた。体長約40〜60センチ。子グマではないかと。初めて見たので思っていたより大きい」

 今年はクマの捕獲数が急増している中、母グマとはぐれた子グマが人里を徘徊(はいかい)している恐れがあり、地元の猟友会は注意を呼び掛けています。

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