「夜は家庭があって参加しにくい」「お酒の席は気疲れする」――そんな従来の悩みを解消する新しい忘年会のスタイルが注目されている。ニュース番組『ABEMA Morning』は、社員に寄り添う“イマドキ”の職場忘年会の実態に迫った。
【映像】“オフィス忘年会”の様子&参加社員の声(実際の映像)
「わー すごーい!」 「かわいい〜」 「ハヤシライス めっちゃうれしい〜!」
社員が続々と集まってきた会場には、おしゃれなフィンガーフードがズラリ。この日に行われたのは、オンライン経理の代行やコンサルティングサービスを提供する企業の忘年会だ。
会場はなんと、オフィス内。実はいま「オフィスで開催する忘年会」が注目されている。
「夜開催だと子どもを誰かに預けたり、前もって調整したりする必要があるが、ランチタイムでの忘年会だと気軽に参加できる。参加率も高いのではないかと思う」(参加した女性社員)
「今日(の忘年会)が夜だったら参加できていない。おいしいものが食べられてめっちゃラッキー!」(1歳児の母親の社員)
需要増?ランチ帯で忘年会を開催する理由

「(忘年会を)夜にやると参加しづらいとか、昼の時間帯にやった方が出席率が高くなるなとか、いろんな人たちが交流できるなというところがあり、このような形にしている」(メリービズ株式会社 取締役・太田剛志さん)
忘年会の望ましい時間帯について、リクルートの調査によると夜6、7時から始まって9時に解散することが圧倒的に多いなか、ランチ帯の忘年会の需要もいま増えているという。
より多くの社員が集まれるようにランチ帯での開催。1時間後には仕事に戻るため「ノンアルコール」となるが、酒を楽しみたい人にとってはどうなのだろうか。
「お酒が『ない』という強制力が逆にいい。夜だとつい飲んじゃうもんね」(参加した男性社員)
「あと、だらだらしないのもいい。(仕事への)切り替えもすぐできていい」(参加した女性社員)
オフィスを“忘年会会場”に変身させる仕掛け人

オフィスを忘年会会場に変身させる仕掛け人である法人向けのフードデリバリーサービス「シェフコレ」によると、「オフィス忘年会」の需要は年々増加傾向にあるそう。
「特に2022年くらいから(需要が)すごく増え始めている。もともと12月は忘年会のシーズンで、ケータリングなどの需要が多い時期ではあったが、これまでそういった『デリバリーで懇親会』、『ケータリングで懇親会』というのをやってこられなかった会社も利用するようになってきた。スタートアップ企業から大企業まで非常に幅広く利用してもらっている」(シェフコレ 責任者・永澤雄さん、以下同)
新型コロナウイルスが比較的落ち着いた2022年ごろから、大人数での集まりを再開した企業も増加。それに伴い需要も増えたそうだが、理由はそれだけではないようだ。
「一回リモートで従業員同士や、会社と従業員のコミュニケーションがすごく薄くなってしまった時代がある。そこで、企業側がどうやってコミュニケーションを取り戻そうかということを工夫され始めたのが2022年くらいからなのかなと思っている」
ちなみに、アンケート調査によると、「仕事関係の忘年会」に参加したい人は30代が43.0%で最も高く、次いで20代は41.8%だった。若い世代の方が参加に意欲的なようだ。
メリービズ株式会社の太田さんは、オフィス内での忘年会を初めて開催した感想として「年に1回なのがもったいないと思うくらい。忘年会と“夏の会”みたいなものもあるといいな。狙い通りか狙い以上か、すごく嬉しい」と喜びを明かした。(『ABEMA Morning』より)
