社会

報道ステーション

2025年12月24日 02:57

「緊急事態」スキー場がオープン延期…“気温差大”雪不足の地域も

「緊急事態」スキー場がオープン延期…“気温差大”雪不足の地域も
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23日の東京は日中、冬本番の寒さでしたが、西日本では暖かい気温の所が多くなりました。日によって気温の変化が大きい中で、日本海側を中心に降雪は少なく、雪不足に悩む場所も出てきています。

スキー場が“オープン延期”

今年も残すところ、あと8日。穏やかな一日となった東京は、冬本番の寒さとなりました。一方西日本では日中、上着のいらないエリアが目立ちました。福岡の最高気温は17.1度と、11月中旬並みの暖かさに。本来なら雪山を楽しむ人でいっぱいなはずの場所は。

ホテルリステル猪苗代 月井英美総支配人
ホテルリステル猪苗代 月井英美総支配人
「11月に1度、全部真っ白になりました。今年いけるかなと思った。緊急事態です」
リステルスキーファンタジア

福島県猪苗代町にあるスキー場、リステルスキーファンタジア。20日にオープン予定でしたが、積雪不足のためオープンを延期しています。

ホテルリステル猪苗代 月井英美総支配人
ホテルリステル猪苗代 月井英美総支配人
(Q.雪の少なさを見て)
「がっかり。がっかりしかない。日々天候とのやりとり」
猪苗代

猪苗代の、ここ30日間の降雪量は平年の半分ほど。今シーズンは冬型の気圧配置が長続きせず、雪を降らせるような寒気が入ってきても一時的でした。降雪量は日本海側を中心に平年より少なくなっています。

ホテルリステル猪苗代 月井英美総支配人
「気温が下がりきらない日が多いので。今週の頭みたいに10度を超すとか。もっと厄介なのは、雨が降ると余計に嫌。雨でさらにとける」
ソリ遊び広場

今の時期は一面の冬景色となるはずでした。今年はソリ遊びだけでもできるようにと、人工降雪機に加え、周辺から雪を集め、何とか遊べるエリアを維持している状態です。

ホテルリステル猪苗代 月井英美総支配人
ホテルリステル猪苗代 月井英美総支配人
「10年に1回くらい、こういう年がくるのを覚悟しながら、毎年続けていかなくてはならない。泊まりながらスキーを楽しんでもらえるよう、クリスマス明けくらい(のオープン)を目標にしている」
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“雪下野菜”作れず

キャベツ

雪を待ちわびている人は他にも。畑一面に広がっているのは青々と育ったキャベツです。この地ならではの野菜を作るため、収穫が行われていました。

花雅 渡部雅幸専務
花雅 渡部雅幸専務
「収穫したものをかまくらのような雪室にして保存する用のキャベツ」
雪下野菜

豪雪地帯でもある猪苗代町。自然の恵みでもある雪を活用し、冷蔵庫の代わりとして野菜を貯蔵し、作るのが『雪下野菜』です。うまみ成分が増え、甘みも増すと言われています。この道20年の渡部さん。雪が全く降らなかった年も経験しています。

花雅 渡部雅幸専務
花雅 渡部雅幸専務
「雪が降るのをずっと待っていた。そのうち、どんどん品物が傷んで7割廃棄した」
(Q.今後、雪が降らないと)
「普通のキャベツとして売るしかない。そこで色々考えますけどね。“雪待ちキャベツ”“寒締めキャベツ”とか。ここ5〜6年、雪が多いも極端、少ないも極端で調整しようがない」

この先、本格的な冬に入っても“極端”な雪の降り方になりそうです。

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