今流行りの「推し活」。推しているアイドルにファンが融資でお金を集めてフラワースタンドを送る動きがありますが、生花店への代金未払いトラブルが相次いでいます。
アイドルへの“お祝いの花”
「お花贈りの文化自体が廃れていっちゃうことになりかねないので、こういうことをすぐにでもやめていただきたいという思いが強い」
こう語るのは都内の生花店の代表です。
2025年の春、ある会社からフラワースタンドの発注がありました。すると、それを皮切りに次々と注文が入ります。しかし…。
42万円未払い
被害総額はおよそ42万円。納品先はすべてアイドルグループのコンサート会場でした。
発注したのはAという会社。法人名義になっていますが、メールアドレスは誰でも自由に作れるもので、連絡先は固定電話ではなく、携帯電話の番号でした。
生花店がアイドルに関するSNSを調べると、フラワースタンドの出資者を募ったとみられる投稿が見つかりました。
「エールとありがとうの気持ちをみんなで贈りましょう!参加ご希望の方はリプorDMにてご連絡ください!」
アイドルのコンサートなどではファンが資金を出し合い、推しにフラワースタンドを送る文化があるといいます。
発注したというA社の先には、フラワースタンドを企画しファンからお金を集めた人物・X氏がいました。
生花店は納品が完了した際、発注者に設置完了の証として写真を送っています。
その写真も、このSNSのアカウントにアップされていました。
「一度だけお支払いの催促のメールをした際に、向こう(X氏)からお電話をいただいて。(発注会社の)代わりに払いますよ、みたいなお話はあったんですけど。じゃあそうしてくださいということで電話を切ったんですけど。当然お支払いもなく、その後は一切こちらから電話かけても電話に出ないし、メールの返信もなくなっちゃいましたね」
番組は発注元であるA社の連絡先に電話を入れてみましたが、番号が使われていませんでした。
また、住所として記載されていた場所を訪ねてみると、会社の住所となっていた場所ですが今は何もありません。
周囲の住民に話を聞くと、生花店に発注された今年の春の時点で、すでに空き地だったといいます。
発注した人物が“音信不通”
フラワースタンドの入金トラブルを抱えている生花店は神奈川にもありました。
「2023年の11月の請求分から2024年の3月末の請求分です。件数はだいたい20件ぐらいで、金額的には40万から45万ぐらい、50万近かったですね」
この生花店では被害に遭った都内の生花店と情報を共有。発注者は違う法人名となっていますが、手口や名前が似ているという理由でX氏の関与を疑っています。
「まず電話番号とメール(のアドレス)をあんまり変えてないんですよ。それでプラスそのご注文主の名前もほとんど変わってない」
今回取材に応じた2つの生花店は、警察に被害届を提出し、受理されているといいます。
「私ども本当に、スタッフも一生懸命お花を作って、推し活なので、思いを伝えるためにお花を作っているので、そういうお金を正直な話、対価としていただきながら、次の仕事につなげるとかやってるんですけど、それが支払いされないまま、こういう状態になっているので、正直な話、本当に悔しいですね」
(「グッド!モーニング」2025年12月27日放送分より)







