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2026年1月6日 20:53

一番マグロを狙う漁師 父と子の戦い 聖地・青森県大間で過酷な漁に完全密着

一番マグロを狙う漁師 父と子の戦い 聖地・青森県大間で過酷な漁に完全密着
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 5日に豊洲市場で初競りが行われ、一番マグロに5億円を超える歴代最高値がつきました。番組は青森県大間で一番マグロを狙う漁師の親子に密着しました。

狙うは2度目の一番マグロ

 今月3日、気温1℃と凍える寒さの中始まった、一番マグロを懸けた戦い。

菊池正義さん(59)
「一本釣りの船も全部混じっている」

 マグロ漁師歴およそ30年の菊池さん。おととし、1億1424万円で落札された、一番マグロを釣り上げた青森県大間町のベテラン漁師です。

「勲章みたいな感じ」
「勲章みたいな感じ」
「マグロをとっている人は一回は取りたい。勲章みたいな感じ」

 今回2度目の“勲章”を目指す菊池さん。港を出航しておよそ3時間。目的の場所に到着。菊池さんが勝負をかけた場所は、これまでに300キロ超えの巨大マグロが釣れたポイントです。

「(Q.揺れが大きくなってきた)こんなもんじゃないよ」
「(Q.まだまだ?)これくらいならいいほうだ」
マグロはえ縄漁
マグロはえ縄漁

 午後3時半、いよいよ仕掛けを投げ込みます。菊池さんが行うのは、マグロはえ縄漁。一本の縄に餌(えさ)をつけた針と糸を何本も仕掛け、マグロがかかるのを待ちます。仕掛けの数が多い分、マグロがかかる可能性は高くなります。

 仕掛けを投げ入れることおよそ1時間、作業は終了。マグロが食いつくのを待ちます。

「(マグロが)食っているか食ってないかはあなた次第だな」
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父と息子 “ライバル関係”に

 祖父の代から続く、マグロ漁師だという菊池さん。出航前、自宅にお邪魔すると、玄関に飾られていたのは…マグロの絵です。

「(Q.これは誰が描いた?)うちの…嫁よ」
妻が25年前に描いた巨大マグロの絵
妻が25年前に描いた巨大マグロの絵

 油絵が趣味の妻が25年前に描いた巨大マグロの絵。もちろん釣り上げたのは、若かりしころの菊池さんです。さらに見せてくれたのが、おととし、一番マグロを一緒に釣り上げた、長男・正真さんとの記念写真です。

長男・正真さんとの記念写真
長男・正真さんとの記念写真
「これが一番マグロの時の」

 その正真さん(34)、実は去年、船を購入し、父・正義さんから独立。正真さんとは今回、初めて“ライバル関係”になりました。

「自分を見てみんな育ってきていると思うんだ。自分のまねしながらやっていると思うから、独り立ちしていけばうれしいよね、自分は」
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父を追う息子 狙いが“的中”

 一方、正真さんは…。

長男・正真さん
長男・正真さん
「ライバルという立場までいっていない。自分が、そもそも。(父・正義さんは)師であり親であり、いつも勉強になっています」

 偉大な父親の背中を追いかける正真さん。それでも今回狙うのは、父親と一緒に釣り上げたおととしの一番マグロを上回る大物です。

「280キロとか釣れれば最高ですけどね」

 港を出ておよそ3時間。正真さんがはえ縄を仕掛ける場所に選んだのは、かつて父と一緒に巨大マグロを釣り上げた場所。

マグロの反応
マグロの反応
「60メートルに反応出ている。マグロ」
「いた予想通り、これマグロ」

 正真さんの狙いが的中!乗組員とともに、次々と仕掛けを海に投げ入れていきます。

 1時間後の午前9時、巻き上げ機を使って、仕掛けた針を巻き上げます。果たして、マグロはかかっているのでしょうか。

かかったのはサメ
かかったのはサメ
「サメだ、サメ。モウカザメ」
「(Q.サメがかかることもある?)ある」

 その後も仕掛けた針には、マグロはかからず。この日の1回目の漁は終了しました。

「(Q.魚群探知機に映ってもなかなかですね)食ってない、全然。今(餌を)食いたい時じゃない」
「もう終わり。食ってない。練習、練習」
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父がヒット 大きさは?

 出航から13時間、激しく揺れしぶきが上がる中、父・正義さんは、いよいよ引き上げの時。

「(Q.運命の瞬間?)ハハハ、大げさだな」
この日、初めてのヒットは…
この日、初めてのヒットは…

 目印の浮きを回収。果たしてその先に大物マグロはかかっているのか。船を操作しながら、縄を巻き上げる正義さん。真剣な眼差しで縄の先を見つめます。すると、巻き上げ開始からおよそ30分。この日、初めてのヒット!果たして…。

「モウカだ!サメ!」

 正義さんの船でもかかっていたのはサメ。しかし、がっかりしたのも束の間、3分後すぐさま次の獲物が。水面には、大きな影が見えます。

「マグロだ!マグロだ!」

 すぐに引き揚げの準備。電気ショッカーの作動を知らせるサイレンが鳴り響きます。顔をのぞかせたのはマグロ!3人がかりで引き揚げていきます。船にあがったマグロは、人の身長ほどの大きさです。

船にあがったマグロ
船にあがったマグロ
「(Q.釣れましたね)釣れたね。小さいけど。でもいいよ」
「(Q.これはどのくらい?)120キロくらい」

 正義さんの表情にも笑みがこぼれます。マグロを船に上げると、鮮度を落とさないようにすぐに血抜きなどを開始。尻尾を落として断面を確認すると。

「きれいな赤身だな」
「(Q.尻尾の断面で分かる?)脂の乗りは大体」
すぐに氷水の中へ
すぐに氷水の中へ

 初競りに出せるよう、シートをかぶせ、すぐに氷水の中へ入れます。

「小さいけど、きょうとれれば生きのいいやつを(豊洲に)送れるから。新鮮なやつ」
「(Q.鮮度良ければ価値が高く?)少しね。腹も丸いもん」
「(Q.脂が乗ってる?)みたいな感じだね」

 その後も回収を続けるものの、大物はかからず。出航から18時間に及ぶ挑戦はここで終了しました。

「欲を言えばもう少し大きいのが欲しかったけど、それは仕方ない」
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息子もヒット!巻き上げ3時間

 一方、港を出航しておよそ9時間が経った、長男・正真さんにも動きが…。

「朝と同じ所だ。やっぱりマグロが通る所だ」
「(Q.ここで仕掛けを流す?)ここでもう勝負あり」

 午前中に狙ったポイントで再び勝負をかけます。

最後の巻き上げ作業
最後の巻き上げ作業

 辺りが暗くなった午後5時すぎ、一番マグロをかけ、いよいよ最後の巻き上げ作業が始まります。

「(Q.決着がつく感じですね)ラストチャンスだで。あげてくか」

 巻き上げ開始からおよそ1時間。正真さんが叫びます。マグロです。

「(電気ショッカーを)下げろー!」
「細いな。サバ、サバ。どうなのよ、このマグロは」
120キロほどのマグロ
120キロほどのマグロ

 釣れたのは、目標には届かない120キロほどのマグロ。それでも正真さんは、気合を入れなおし、巻き上げ作業を再開します。

「こっから、こっから」

 次第に正真さんの縄を手繰り寄せる手にも力が入ります。すると…。

「来たぞ」
「大きいかもしれない」
「泳いでいるかも」

 ついに200キロを超える巨大マグロか!?電気ショッカーを投入する正真さん。

「大きいぞ!大きいぞ」

 マグロと格闘することおよそ10分。

「来たぞー!」
「銛(もり)!!」

 暴れるマグロにとどめを刺す銛を準備。ところが…。

とれたマグロは…
とれたマグロは…
「そんなに大きくないな」
「だまされたな」
「あー疲れた」

 結果、この日とれたのは、120キロほどのマグロが2匹。目標だった200キロには及びませんでした。15時間以上に及ぶマグロ漁を終え、正真さんはこう話しました。

「いつかとりたい」
「いつかとりたい」
「(200キロ以上のマグロは)簡単にとれるもんでもないし、(一番マグロは)みんな追っている夢でもあるし、また重みを知りました」
「(Q.(一番マグロを)自分の名前でとりたい?)とりたいです。いつかとりたい」
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一番マグロ 釣れた場所は…

一番マグロ
一番マグロ

 5日、豊洲市場で行われた初競り。今年の一番マグロは、243キロの大間産クロマグロ。その額、歴代史上最高値となる5億1030万円。釣り上げたのは、漁師歴およそ45年のベテラン。第11長宝丸の船長・伊藤豊一さん(60)です。

第11長宝丸の船長 伊藤豊一さん
第11長宝丸の船長 伊藤豊一さん
伊藤船長
「色とか腹を見た時にはすごくいいやつだったので、一番マグロっていう、ちょっとは欲が見られました」

 今回一番マグロを釣った長宝丸は、菊池正義さんの船の近くで操業していました。今年は惜しくも逃したものの、親子二代、一番マグロへの挑戦は続きます。

一番マグロへの挑戦は続く
一番マグロへの挑戦は続く
正義さん
「(長男・正真さんが)普段よりより一層、それ(初競り)に向けてとらねばならないと頑張るのも、見受けられるっていうかな。頑張っていってもらいたいなと思ってます」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2026年1月6日放送分より)

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