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2026年1月13日 21:23

石川・輪島市町野町に「復興商店街」誕生 震災から2年も…住宅価格高騰で再建進まず

石川・輪島市町野町に「復興商店街」誕生 震災から2年も…住宅価格高騰で再建進まず
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 去年7月、石川県輪島市町野町で開局した臨時災害ラジオ局の隣に今年、小さな商店街がオープンした。

復興へ一歩ずつ

二十歳の誓いのあいさつ
「能登半島地震や奥能登豪雨で、絶望と不安、むなしさが心を覆いつくす中でもその日々を乗り越え、大勢の仲間とともにきょうという日を迎えることができ、大変うれしく思います」

 能登半島地震から2年。珠洲市では11日に「二十歳のつどい」が行われた。

二十歳の誓いのあいさつ
二十歳の誓いのあいさつ
二十歳の誓いのあいさつ
「珠洲市の復興に少しでも貢献していきたいと思います」

 若者たちが抱く、復興への想い。しかし、現実はいまだ厳しい状況が続いている。

倒壊したまま手付かずの家
倒壊したまま手付かずの家

 輪島市町野町では、道路沿いの電柱は傾き、倒壊したまま手付かずの家もある。震災直後から時が止まっているかのようだ。

傾いた電柱
傾いた電柱
地域住民
「(Q.復興のスピードについて)やっぱり遅い。東北はどうだったのかな」
「東北の人からは遅いって言われた。電柱がいまだに傾いているのが考えられないって」

 中心都市からのアクセスが悪いため、復興もなかなか進まないという。

 しかし、その状況に負けず、一歩ずつ歩みを進める人たちの姿があった。

まちのラジオ
まちのラジオ
まちのラジオ
代表 山下祐介
さん
「きょうは冬休みということで、このスタジオにも飛び入りで遊びに来てくれた方がいらっしゃいます」
佐賀県からの高校生ボランティア
「自分の元気よさで輪島の人たちに元気を与えたいと思って(ボランティアに)来ました」

 災害FM「まちのラジオ」は、災害情報だけではなく、協力してくれる人たちを取り上げることで、復興への力に結び付けたいと、地元住民たちが去年7月に開局した。

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「復興商店街」誕生

 少しずつだが、活気が戻ってきた町に、今年、新たな動きが…。

地域住民
「待ってました。本当にうれしかったです」
「一歩一歩。うれしい。みんなが集まる場所だね」
仮設商店街「まちのテラス」
仮設商店街「まちのテラス」

 復興を願い、ラジオ局の横に誕生したのが、仮設商店街「まちのテラス」。買い物だけでなく食事も楽しめる場所だという。

地域住民
「宴会とか、やっとできる場所。こんなうれしいことないね」

 この日は、弁当店と和菓子店2つの店が営業していた。


「俺ね、このえがら(まんじゅう)が食いたくて」
店員
「ありがとうございます」

「博司ありがとう。本当に(店の再開が)うれしい」
老舗和菓子店「吉野屋」
老舗和菓子店「吉野屋」

 住民に長年親しまれてきた老舗和菓子店「吉野屋」。地震で店舗は全壊し、店主の吉野博司さんはこの2年間、別の仕事をしながら再建を目指してきたという。

吉野博司さん
「こういう笑い声を聞いているだけで自分もほっとしますし、今後このお菓子でまた笑顔を届けたいという感じですかね」
老舗旅館「藤六」
老舗旅館「藤六」

 弁当や惣菜、酒を提供する「藤六」。元々はおよそ100年の歴史を持つ老舗旅館だったが、地震で全壊。再建を目指す中で始めた弁当店も、その後の豪雨で被災した。

いろり庵 藤六
女将 本谷未央さん

「一時は本当にそこ(町野町)にいていいんだろうか、ここで商売してて大丈夫なのかなという思いもあったんですけども、子どものこととかもあって。私も生まれ育った町なので、私もできることがあるんだったら、ここ(町野町)でやろうかなって」

 二重の被災を乗り越え、戻ってきた老舗の味に、住民たちも笑みがこぼれる。

戻ってきた老舗の味に…
戻ってきた老舗の味に…
地域住民
「(Q.待ち望んでいた味ですか?)ここの唐揚げは本当においしい」

 震災以降、人口流出も進んでしまっているが、まちのラジオの代表・山下さんは、この仮設商店街が町のにぎわいにつながると希望を抱いている。

まちのラジオ 代表 山下祐介さん
まちのラジオ 代表 山下祐介さん
山下さん
「地域の方々からすると本当に色んな声をいただいて、『お店がない』というのが、だんだんストレスになってきていて。こういった形で一致団結してできるようになりましたので、町を離れた方もいらっしゃいますけど、離れたけれども年に何回か『町野に遊びに行こう』と思ってもらえる、そういう町にみんなで協力して、つくり上げていくことが目標です」
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復興阻む住宅建設費の高騰

 震災から2年が経つが、自宅の再建が難しい人がまだまだ多くいるという。

石川県発表
石川県発表

 石川県によると、2年前の能登半島地震と奥能登豪雨によって6250棟が全壊、1万9388棟が半壊したという。

 そして、仮設住宅で生活されている人は先月1日時点で、1万8329人に上るという。

住宅建設費の高騰
住宅建設費の高騰

 住宅の再建を阻んでいるのが、建築価格の高騰だ。

 石川県が公表しているモデルプランによると、例えば、およそ20坪の平屋建ての建設には2521万円必要だという。この価格に土地代は含まれていない。

 石川県工務店協会に聞くと、震災前は、坪単価が100万円を超えることはなかったそうだが、資材や人件費の高騰で120万円を超えるケースもあるそうだ。

 さらに、輪島市などの奥能登地域では、資材の輸送費や工事関係者の宿泊費が必要になり、一棟あたりの建築費が金沢市などで住宅を建設する場合に比べて100万円以上、価格が上乗せされることもあるということだ。

 行政から支援を受けることはできるのだろうか。

 石川県に聞いたところ、仮に輪島市で住宅が全壊した人が同じく輪島市に住宅を建設する場合、最大で800万円の支援が受けられるが、多額の自己負担がかかるということだ。

ログハウスによる住宅再建
ログハウスによる住宅再建

 そうした中、輪島市町野町で計画されているのが、ログハウスによる住宅再建だ。

 震災で被害を受け、商品にならない木材を無償で提供してもらい、住民やボランティアの手で、ログハウスを手作りしようというものだ。

 価格は1000万円台を目指していて、モデルハウス代わりとなるカフェの建設を4月に始めるということだ。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2026年1月13日放送分より)

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