社会

2026年1月17日 21:00

2026年はどんな年になる?

2026年はどんな年になる?
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アメリカがベネズエラを攻撃したり、パンダがまもなく日本からいなくなったり、と今年もニュースがたくさんあります。そこで今、是非注目してほしいニュースのキーワードを解説してまいります。

丙午はなぜ避けられた?

干支

2026年の今年は午年です。では皆さん、干支はいくつあるかご存じですか?「12」と答えた方、残念ながら違います。実は干支は60あるんです。

干支と聞いて思い浮かぶのは12の動物、十二支ではないでしょうか。これは昔の中国で暦や時間を表すために使われていたものです。

十二支

これにもう一つ、十干といって十二支と合わせて日付などさらに細かく示すためのものがあるんです。

十干

十二支と十干を組み合わせたものが十干十二支、その中の2文字をとって、干支。組み合わせが60種類になる、それが本来の干支なんです。

60種類

60歳になると「還暦」と言われ、赤いちゃんちゃんこを着るのは、この干支が1周して戻ってくるから。赤ちゃんに戻る、というわけですね。(諸説あります)

そしてその60ある干支で見ると、今年は丙午(ひのえうま)。
丙午にはある迷信があって、60年前には出生数が大幅に減る、なんてことになりました。その迷信というのは「丙午生まれの女性は気性が荒い」というもの。江戸時代、丙午生まれの女性が恋人に会いたい一心で放火事件を起こしたという話が発端と言われています。60年前の時は御覧の通り、出生率もここだけがくんと落ちています。

丙午の出生数と出生率

しかしこれだけ減ったのにはそれ以外にも理由がありました。1960年代は日本は一番人口が増えていた時代。このころ政府は「これ以上人口が増えすぎたら大変」と子供の数を減らそうという運動があったんです。そういった政策の影響もあったとは言われています。それにしても減りすぎですよね。今は現代ですから、科学的根拠のないことは信じず、産みたい人が産みやすい社会になっていってほしいと思いますね。

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ローマ字のルールが70年ぶりに変わる!?

ローマ字

アルファベットを使って日本語を表記する、ローマ字。小学生の時皆さん勉強しましたよね?でもその後、パスポートや英作文など英語として日本語を表記するとき、学校で習ったローマ字とちょっとルールが違うな、と思ったことありませんか?実は今回その2つあったルールが統一されることになりました。

これまで小学校で習っていたのは、「訓令式」と呼ばれるもの。それを今後は「ヘボン式」にしていこう、ということです。
例えば「シ」は訓令式だと「si」ヘボン式では「shi」、チは「ti」と「chi」といった違いがあります。

訓令式 ヘボン式 一覧

ただし、団体名やすでに定着しているものについては表記は直ちに変更する必要はないことになっています。例えば抹茶。「Matcha」と海外でも広く表記されますが、ヘボン式では「Maccha」となります。でもすでに定着しているものは変更せず、そのままでもいいんです。

ちなみにこのヘボン式のヘボン、とは人の名前です。明治学院大学を創った人として有名ですが、ヘボンさんの名前も実はもう一つ日本でよく知られた別の読み方があるんです。それがヘップバーン。そう、オードリー・ヘップバーンと同じ名前です。ヘップバーンという名前を英語読みで聞いたときに「ヘボン」と聞こえたんですね。それでヘボンさん、と呼ばれるようになりました。

70年ぶりに変わるローマ字のルール、次に子どもさんに聞かれたときは間違えないようにしてください。

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トランプ大統領はなぜベネズエラを攻撃した?

ベネズエラ

正月早々驚きのニュースが飛び込んできました。アメリカがベネズエラを攻撃し、マドゥロ大統領夫妻をアメリカに連行したんです。いったいトランプ大統領の狙いは何でしょうか?

まずベネズエラの場所を確認しましょう。

地図

ベネズエラは中南米に位置する、コロンビアのすぐお隣の国。独裁政権が長く続く反米国家です。最近は経済が崩壊して物価が急上昇、犯罪も増加するなどして国民の4分の1、およそ800万人が国を捨てて国外に逃げているともいわれています。そのうちのかなりの人数がアメリカに来ていて、トランプ大統領が「不法移民を追い出せ!」というとき、ベネズエラから逃げてきた人を指すことが実は多いほどです。そういう人たちが麻薬を持ち込むこともありますから、トランプ大統領としては政権を代えて不法移民や麻薬流入を阻止したい、という思いもあるんです。

でもそれだけの理由では他国の国家元首を拘束することはできません。
そこでアメリカはこう説明しています。今回の作戦は軍事攻撃ではない、あくまでもアメリカで起訴されている被告を拘束しただけだ。そのためのFBI職員を援護した、というものです。

このベネズエラのマドゥロ大統領という人は2020年、すでに麻薬密輸などの罪でアメリカ国内で起訴されています。今回はその裁判のために拘束して連れてきた、というわけです。つまりアメリカの国内法で見ると問題はない、ということです。ちなみにマドゥロ大統領は裁判で容疑を全面的に否定しています。

しかし麻薬対策のためとはいえ、他国を軍事攻撃し、大統領を拘束することは国際的に許されることなのでしょうか?
国際慣習法上のルールでは、他国の国家元首は在職中は逮捕・拘束できないことになっています。ただ、このマドゥロ大統領についてはそもそも選挙の時に不正があった、などアメリカやヨーロッパなどで正式な大統領と認めていない国も多いんです。だからいいじゃないか、というのがトランプ大統領の理論です。それでもEUなどは「国際法を守るべき」と批判していますし、もちろん、ロシアや中国、イランなどはアメリカを強く非難しています。

一番問題なのは、こういう形で力のある国が好き放題できてしまっていいのか、ということです。これがいいのなら、ロシアがウクライナに軍事侵攻したのも非難できないんじゃないか、あるいは将来中国が台湾を軍事侵攻したとしてもやめろ、と言えないんじゃないのかというわけです。これが危険な前例になってしまうのではないかということが今世界で心配されているんです。

池上彰さん

トランプ大統領が今本当のところ何をしたいんだろうか、言っていることはどこまでが本気なんだろうか、今年も国際情勢を考えていくときは
そういった視点で判断しなければならない、そんな年になりそうです。

(池上彰のニュースそうだったのか!!1月17日OAより)

トランプ大統領はなぜグリーンランドが欲しいと言い出したのか、もっと詳しい池上解説はTVerへ!!

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