“レトロゲームの王様”ピンボールの貴重なマシンが100台以上も置かれた施設に今、若者たちが集まっている。若い世代を惹きつけるその魅力とは。ニュース番組『ABEMA Morning』が取材した。
【映像】ド派手な照明のピンボールを楽しむ若者たち(実際の映像)
かつてゲームセンターなどに数多く設置され、ゲームの王様と呼ばれた「ピンボール」。パソコンやビデオゲームでプレイしたことがあるという方も多いのではないだろうか。最近は目にする機会も少なくなってしまったピンボールマシンが、なんと100台以上も集まる施設が埼玉県羽生市にあった。
「最初はただの倉庫だったがどんどん集めているうちに、せっかくあるのだからみんなに遊んでもらおうかな、という感じで」(Heavenly館長 赤星壮平さん)
1960年代の貴重なマシンなども置いてある、まるでミュージアムのような施設「Heavenly」。実は全てのピンボールは無料で遊ぶことができる。月に1度の開放日には、昔を懐かしむ人や親子連れなど、多くの人で賑わう。
「無料で開放していると聞いて1回来てみたら楽しかったので、2回目来てみた」「楽しい!」「跳ね返ったりして楽しい!」(親子で訪れた人)
「子どものときに現地のパブにあって、よく連れて行ってもらった。ゲームだがボールが動いたり物理的に動かしたり揺らしたりと魅力的だ。電気代をカバーするくらいのお金を取っても良いのでは」(オーストラリア出身の男性)
施設の一角にはお菓子やジュースなども用意され、これらもすべて無料。なぜこのような施設が無料で開放されているのだろうか。
「もともと私たちは『BEEP』という、昔のファミコンやプレイステーションなどの中古ゲーム売買のお店をやっている。ここで出来たつながりが本業にも生きるのではないかと」(Heavenly館長 赤星壮平さん)
若者が今、ハマる理由とは?

実は今、日本のレトロゲームは海外でも大人気だ。Heavenlyの運営会社が経営する秋葉原の中古ゲーム店にもたくさんのインバウンド客が訪れ、日本のレトロゲームを購入していくのだそうだ。
そんなレトロゲームブームでの好調と共に、“若い世代に橋渡しをしたい”というオーナーの思いもあり、それまで倉庫として使われていた施設の無料開放が始まった。2カ月ごとに行われる大会には、若者たちも多く集まるのだそうだ。この日も、ピンボールを楽しむ若者の姿が見られた。
「(来たのは)初めてです。インターネットで知った。最初はパソコンのピンボールをやって、物理的なやつをやってみて楽しいと思った。また来たいし、大会もあるため機会があったら出たい」(台湾とインドネシア出身の男女)
そして、施設の運営スタッフの多くも若者である。古いアーケードゲームが並ぶ一角で画面に向かうのは、大学生の本間裕貴さん(21)。
「中に入っているゲーム基板を自分で買って修理していたので、もしかしたら自分の学んだことはここでスタッフとして生かせるかもしれないと考えた。(レトロゲームの魅力は)やはりレバーやボタンの手触り。トラックボールが入っているゲームは、一つ一つの手触りとかも違う」(運営スタッフ 本間裕貴さん、以下同)
施設の開放日には、本間さんのようにレトロゲームやピンボールが大好きだという若者が集まり、マシンのメンテナンスや修理を行っている。
「ビデオゲームの基板を集めていて、ピンボールを知り合いにおすすめされた。ピンボールにはまってしまって、持っていたゲームを全部売って家にジャンクを1台買って自分で修理した」(運営スタッフ 宍戸洋斗さん<26>)
「今年オーストリアでピンボールの世界大会があり、日本代表の1人として行かせていただいた。手に振動がくるなどのリアルな感覚があることが、はまったきっかけ」(運営スタッフ 荒島祐太さん<31>)
ビデオゲームでしか知らなかったピンボールに今、夢中になる若者たち。その手触り感のあるアナログの魅力が若い世代を惹きつけているようだ。
「若い方はもともと知らなかったが興味を持って遊んでくれるようになったり、ご家族連れでいらっしゃって小さいお子さんと一緒に遊んだり。そういうのを見ると、やっていてよかったなと感じる」(Heavenly館長 赤星壮平さん)
(『ABEMA Morning』より)