社会

ABEMA TIMES

2026年1月17日 14:45

イヤホン難聴とは?突然の耳鳴りで左耳不調となった当事者「人の声の周波数が聞こえない状態」「医師からは『治らない』と言われた」

イヤホン難聴とは?突然の耳鳴りで左耳不調となった当事者「人の声の周波数が聞こえない状態」「医師からは『治らない』と言われた」
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 外出先でも、室内でも、イヤホンは私たちの生活に欠かせないアイテムになっている。そこで注意したいのが「イヤホン難聴」だ。

【映像】あなたはイヤホン難聴かも?セルフチェック(詳細)

 よし耳鼻咽喉科の山中弘明院長は、「知らない間に耳の調子が悪くなる病気。ある程度まで進むと元に戻れない」と説明する。

 耳の不調は聞こえ方だけでなく、体のバランスや体調に影響することもあるという。気付きにくい耳のトラブルについて、『ABEMA Prime』ではイヤホン難聴の当事者らとともに考えた。

■長時間のイヤホン使用により、耳の不調

ガイアさん(32)

 ガイアさん(32)も、長時間のイヤホン使用により、耳の不調になったという。「一番使っていたのは大学生時代。イヤホンを外すのも面倒で、ずっとしている時もあった」。音楽が大好きで、学生時代から移動中や家の中でも、イヤホンが当たり前だったという。

 「何にも気にせず騒音より大音量にしたり、イヤホンしたまま寝落ちして、音楽が聞こえて目を覚まして気づいたりしたこともあった」というが、社会人になると、音の違和感を覚えるようになった。

 当時の様子を「車が行き交う場所で、ふとした時に『昔はこの音も耳元だけじゃなくて、全体から聞こえていたな』と気になりだした。不都合はなく、普通に音も聞こえる」と振り返る。専門医によると、イヤホンの長時間使用で音を感じ取る細胞が傷つき、聞こえにくくなる前兆として「音の違和感」が現れることもあるという。

 ガイアさんは比較的早い段階で治療したことで、大きな聴力の低下は免れた。ただ現在も、以前のような音のクリアさは戻っていないそうだ。「たぶん気にしない人はとことん気にしない。あの時、耳鼻科に行って良かった」。

■「左の聴力が落ちている」と言われた当事者

ほげさん(29)

 ほげさん(29)は、学生時代にイヤホンを常用していたが、25歳でイヤホン難聴と診断された。「学生時代に一番イヤホンを使っていたが、社会人になって通勤の行き帰り20分程度しか使わなくなった。しかしある朝、起きると耳鳴りが止まらない状態になった」。左耳だけで音楽を聴くと集中できたとして、大音量で聞いている自覚はなかったそうだ。

 耳鳴りを感じた後は、「病院で検査をすると、左の聴力が落ちていると言われた。突発性難聴と同様の治療を行ったが、2週間たっても耳鳴りが続いた。外傷のように誰かに伝わる症状ではなく、家族や友達に言ってもピンとこない。ストレスで精神的につらい中で生活していると、今度は左耳が聞こえなくなってきた。人の声の周波数が聞こえない状態になったが、すぐに病院へ行ったこともあり、正常に戻った」と語る。

 しかしながら、イヤホン難聴については、「治っていない状態で、医師からは『治らない』と言われた」そうだ。「『耳の中にある有毛細胞がなくなると、聞こうとして耳鳴りがする』と説明されたが、その有毛細胞が治らない。4000ヘルツ周辺を中心に、少し聴力が落ちていると確認できたが、生活の中で声の聞きづらさや聞き返しは特にない。耳鳴りは続くが、コミュニケーションをする上では、以前と変わらない状態だ」。

■「ノイキャンは使った方がいい」「骨伝導は遮蔽がない影響で音が大きくなりがち」

山中院長

 山中院長によると、ほげさんのような耳鳴りと聴力の低下は「延長線上にあると捉えていい」という。「難聴になったら、必ず耳鳴りをするわけではない。耳鳴りがしているからと言って、必ず難聴があるわけでもない」。

 耳鳴りの要因としては「ストレスや加齢、難聴など理由はさまざまだ。音の信号が脳へ正確に行かない状態になると、脳は音を聞くモードになる。そうなると、普段は気にならない信号や神経のノイズを拾ってしまう」と解説する。

 そして、イヤホン難聴は「基本的には『治らない病気』という認識を持った方がいい。予防が大事だ」と語る。「音量と時間が重要となる。耳鼻科の学会では、『音量を小さく』と言っても理解されないため、『最大音量の60%』と言っている。1時間使うのであれば、10分休憩するなど、休息を挟みつつ適切に使えば便利なものだ」。

 イヤホンの種類について、ノイズキャンセリングは「正しい使用方法ならば、一般的には使った方がいい。外からの音量自体を下げられる」。骨伝導イヤホンについては「基本的に外の音が入ってくるので、遮蔽がない影響で音が大きくなりがちだと思う」とリスクがないと言えないと説明した。

(『ABEMA Prime』より)

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