第19回朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメントが1月18日、名古屋市の「ポートメッセなごや」で行われ、1回戦で藤井聡太竜王・名人(王位、棋聖、棋王、王将、23)が菅井竜也八段(33)に140手で勝利した。
3期ぶり5度目の優勝を目指す藤井竜王・名人が、注目の初戦を突破した。朝日杯優勝経験者同士の対決となった一局は、先手番となった菅井八段の中飛車に藤井竜王・名人は居飛車で対抗。先手の堅さ対バランス重視の後手の構図から、一気に激戦へと発展した。
穴熊を指し慣れている菅井八段は勝負勝負と迫ったが、藤井竜王・名人も応戦。桂馬を活用して戦力差を広げ、主導権を握った。しかし、経験豊富な菅井八段も簡単には譲らない。堅陣を活かして後手陣へと攻めかかると、攻防の要の竜を切る華やかな一手を見せるなど流れを引き戻してみせた。
棋界トップの指し手の精度を誇る藤井竜王・名人だが、菅井八段の得意パターンにはまる展開に苦戦。一時は菅井八段が勝勢まで押し込んでいたものの、秒読みの中で藤井竜王・名人が勝負術を発揮し逆転に成功した。最後は見えづらい受けの手で先手を翻弄するなど、高度な技を連発。圧倒的な終盤力を誇る藤井竜王・名人が勝利をもぎ取る結果となった。

勝利した藤井竜王・名人は、「飛車交換になったあたりは形勢判断が難しかった。その後、受けに回る展開になり、はっきり苦しくなってしまった。終盤も負けの局面あったが、最後の最後で形勢が好転したのかなと思う」とコメント。敗れた菅井八段は、「終盤で勝ちの局面があったと思うが、それを掴めなかったのはすごく残念」と振り返っていた。
激戦を制した藤井竜王・名人は、2回戦へ進出。同日午後2時から同会場で行われる準々決勝で、佐々木勇気八段(31)に勝利した斎藤慎太郎八段(32)と4強入りをかけて対戦する。
◆朝日杯将棋オープン戦 持ち時間40分の早指し棋戦。一次予選、二次予選を勝ち抜いた棋士が、シード棋士を含めた計16人で本戦トーナメントを戦う。参加は全棋士、アマチュア10人、女流棋士3人で、優勝賞金は750万円。前年の第18回優勝者は近藤誠也八段。 (ABEMA/将棋チャンネルより)