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2026年1月28日 20:14

住民を悩ます“腐食・揺れ・亀裂”陥没事故から1年 現場で何が

住民を悩ます“腐食・揺れ・亀裂”陥没事故から1年 現場で何が
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 陥没事故の現場では今も復旧工事が続いています。発生から1年、住民の生活は一変しました。一体、何が起きているのでしょうか。

日常と非日常を分断

被害を訴える木下史江さん(56)
「あとお風呂場はシャワーヘッドのところが…」

 この1年間、日に日に腐食は進んでいます。

「色々なことがあの日で一気に変わってしまった」

 突然、道路に空いた穴。直径40メートルほどにまで広がり、中に取り残されたトラックの運転手が亡くなりました。当初、まだ小さかった穴は、これだけの大きさに広がっています。

 埼玉県八潮市の道路陥没事故から一年。今も大規模な工事が続いています。

 事故以来、周辺で暮らす人たちの生活は一変しました。

 現場から約20メートルの場所で、喫茶店を営む松井多恵子さん(81)。

「元はこんな色」
硫化水素が原因とみられる
硫化水素が原因とみられる

 お冷を注ぐためのポットは黒く変色。下水道管から発生する、硫化水素が原因とみられる金属の腐食被害です。

「洗濯も外に干して。布団も干して。そういう生活に戻りたい」
喫茶店のすぐ隣は工事現場
喫茶店のすぐ隣は工事現場

 喫茶店のすぐ隣は工事現場。店の前は今も住民以外立ち入ることができず、営業再開のめどは立っていません。

 陥没現場から半径200メートルの事業者に対して、埼玉県が支払う補償金は一律で10万円。休業している分の補償の相談は、これからだといいます。

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「天井にも亀裂」

 一年が経過した八潮の陥没現場。復旧に向けた工事は今も進められています。

県の担当者
「県道部分は4月から交通規制を(4車線のうち)2車線について解除したい」
本格復旧までには5年〜7年
本格復旧までには5年〜7年

 4月には暫定2車線で通行が再開される見通しです。ただ、現場の下水道管は流れる水量が多いことなどから、今後下水道管をもう1本増やす「複線化」の工事などを実施。本格復旧までには5年〜7年かかるとされています。

 陥没の現場から約70メートルの場所に住む木下さんも、様々な影響に苦しむ一人です。

自動車も…
自動車も…
「色々なことがあの日で一気に変わってしまった。当時のことを思い出すと、胸がキュッと締め付けられる」
「この腐食部分が黒く、毎月毎月青黒くなっている」

 さらに、新たに悩まされていることも。

「常に観葉植物が揺れている」

 この揺れ、復旧工事によるものです。この振動の影響でしょうか、住宅には亀裂が。

住宅には亀裂
住宅には亀裂
「横に亀裂が。天井にも亀裂を見つけた。これくらい亀裂が入るだろうというくらい本当に揺れていた」

 埼玉県は、硫化水素が原因とみられる腐食被害や、復旧工事で生じた建物損傷の修復費用などを個別に相談して、補償するとしています。

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“目に見えない被害”

 一方、被害は目に見えるものだけではありません。

「本当にこの1年“目に見えないもの”との戦いだった。目に見えない硫化水素、振動、騒音。いつも気持ちが浮き沈みしてしまう」
“健康被害”に対する埼玉県の考え
“健康被害”に対する埼玉県の考え

 県は、ストレスなどの間接的な影響は認めていて、臨床心理士による個別相談などで対応をしていますが、日々検出されている硫化水素の濃度などから、直接の健康被害はないとみています。

 埼玉県は「その他の補償」として、一律で1世帯あたり3万円と、加えて1人あたり2万円の補償を支払うとしています。

「実態に即してない。200m(以内)の人“一律2万円”が私たちが、受けた実情を本当に理解してくれていたなら、本当に寄り添ってもらえたら、少しでも“違いがある補償”であったのではないか」
先月「被害者の会」を組織
先月「被害者の会」を組織

 問題が発覚する度に、住民が個別で県に訴えることに限界を感じた木下さんは、先月「被害者の会」を組織しました。詳細なアンケートをとり、要望書を作成。県、そして国に提出していきたいと話します。

 埼玉県は、「今後も被害に応じた補償について個別に相談していきたい」としています。

(2026年1月28日放送分より)

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