長く続いた寒波の影響で、青森では歴史的な積雪を記録しました。自衛隊に災害派遣の要請もする大雪となりました。
積雪2.7倍 雪に埋まる街
3日午前5時の青森駅前。雪が激しく吹き付けています。
住宅街の方に向かうと、せわしく作業を行う除雪車が何台もありました。住民たちは連日の除雪作業に追われていました。
電光掲示板は雪で覆われ、バスもスタック。さらには1階部分が完全に埋まった空き家もありました。雪に埋もれ、入れなくなった電話ボックス。歩道橋は階段部分が埋まり、利用できない状態になっています。
「(今年は雪が)多い。特別多い」
「夜の3時か4時くらいまで毎日(雪かきする)」
寒波の影響で、先月21日から降り積もった雪。青森市の積雪は、先月30日には167センチに。1月として戦後最多の記録となりました。
さらに1日には、平年の2.7倍となる183センチの積雪を観測。長期間にわたり大雪に見舞われています。
住民たちの生活も、長引く大雪により様変わりしています。
「(屋根に)1メートル30センチ以上ありますよね」
雪かきをする女性は…。
「流雪溝が頼みなんですけどスムーズに流れていないので、あんまり詰めちゃいけないな。あふれないように」
雪を流す流雪溝は大雪の影響で詰まり、うまく流れない状況。
こちらの夫婦は…。
「やばい」
雪かきで自宅前に積み上げた雪は、まるで山のようになっていました。
「(Q.普段の雪だったら捨てられる?)もう捨てられる感じだけど、もうダメ。朝(雪かき)やって会社に行って、帰ってきて(雪かき)やって、疲れたら寝て、朝早く起きて雪かきして、テレビ見てる暇がない」
灯油を買いに徒歩で30分
雪が降りつづき、あたり一面真っ白になるなか…。壁のように雪が積み上がった道を傘をさしながら台車を運ぶ79歳の女性。
「(Q.灯油なくなっちゃったんですか?)そう そう」
「(Q.普段、買い物とか車じゃなくて?)歩いてね」
「(Q.一人暮らしですか?)家族いません。一人暮らし」
女性は車を持っておらず、タクシーへ灯油を持ち込むことは禁止されているため、灯油スタンドまで歩いていくしか術がありません。
歩道が雪で埋もれているためやむを得ず、車道を歩きます。そのすぐ真横を車が通り過ぎます。
普段は歩いて10分くらいの距離ですがこの日はおよそ30分で到着。ストーブで使うため4日に1回、10リットルの灯油を買います。帰り道、番組スタッフも手伝い灯油を運びますが…。
10リットルの灯油は重さ8キロほど。帰りも30分以上歩いて、ようやく自宅へ。
「大変だよ。歩くことも」
「(Q.この雪で大変なことは?)(雪かき)もできないじゃない。屋根から落ちて亡くなっている人もいるじゃない」
鳴りっぱなしの相談窓口
青森市は1日から新たに屋根の雪下ろしなどの相談窓口を開設。用意した9回線は、2日も鳴りっぱなしの状態に…。
相談件数は1日だけで214件に上りました。
2日、青森市職員の現地調査に同行すると…。
89歳 女性
「(Q.私、市役所の者なんですけど)ちょっと見てくれますか?」
屋根の雪がうず高く積み上がった一軒家に一人で暮らしている89歳の女性。家の中を見てみると。
「(Q.天井から(水が)落ちてくるんですか?)あれ」
「(Q.木のところ?)屋根の重みで。屋根の雪で」
屋根の雪が原因で天井から水が滴り落ちる状況に。他にも…。
ストーブの煙突に雪が詰まってしまったといいます。
三上寛登さん
「排気する上の方が雪で埋まっちゃっているので、ふさがっているんですよ。うまく排気できなくて。(雪が)落ちてきた時に電線を切っちゃう可能性とかもあるので。床の間のところ液だれしていたので、どこかしら破損があるということで、結構危ない状況ではあると思います」
現在、9班体制で現地調査を実施。緊急性の高いものから対応しています。2日時点で、既に10軒ほど業者に依頼し雪下ろしが完了したところもあります。
地域のために無償で除雪
雪の影響は交通網にも。JR東日本青森支社によると2日、159本の列車が運休しおよそ1万3000人に影響が出たといいます。
「バスとかも30分とか遅れたりしてて、朝もいつもより1時間早く出てきたりして」
夜が明けないうちから歩道の除雪を行っていたのは、幸畑地区のまちづくり協議会のメンバー。地域のために無償で行っています。
張山喜隆運営委員長
「通勤通学のバスが6時ごろから動くんですよ。それに間に合わせるために、1時間から1時間半前からやらないと間に合わないんです」
除雪後は車道に出ずに歩道を歩けるようになりました。バスの始発に間に合わせるため、急ピッチで作業を進めます。
「(歩道が)広がって通りやすいと思います。それがなければ日常の生活が機能していかない」
小中学校も休校に
除雪をしていた張山さんは、自宅で美容室を経営していますが、室内にも雪の影響がありました。
「天井に線が入っているの分かります?これが今までなかったものなので、(屋根に)雪が蓄積された重みでしょうね」
今年に入り天井に亀裂のようなものが入ったといいます。
「私たちもヒビが見えてくると不安になる部分もありますけど、お客さまを不安にさせたくないな」
雪の影響は、小学1年生の娘にも…。
「きょうは小学校休みになりました、休校です。雪降りすぎちゃって、交通状況がよくないということで連絡が入りまして」
「学校行きたかった。友達と会えないから」
2日、青森市内にあるすべての小中学校61校が臨時休校となり3日も休校が続くといいます。
張山さんは早朝の除雪が終わった後、高齢者宅にも出向き、雪かきのお手伝いをしています。夜のうちに降った雪をどけて歩きやすくしていました。
長年、幸畑地区で暮らす張山さん。雪かきのボランティアを続ける理由とは?
高齢世帯に配食サービス
外出が困難な人の頼みの綱となっているのが、高齢者宅などを回る配食サービス。介護福祉士の川野巧さんがお弁当を届けます。
「良いですよ、私なんか歩けないから」
「おいしいです。大変助かります」
川野代表
「毎日ね、本当に怖いですよ。スタックしたら、そこで配達が終わるんじゃないかとか。やっぱりね、(配食が)必要な方っていらっしゃるんですよ」
自衛隊が緊急除雪
「毎日やってんだ。10分やって15分休んで、10分やって15分休んで、ずっと繰り返し」
「屋根の雪下ろし、これに今度、地震来たり雨が降ったらつぶれるから」
青森県は、青森市や弘前市など21の市町村に雪下ろしなどの費用負担を行う災害救助法を適用しています。
豪雪地で有名な青森市、酸ヶ湯でも平年の1.5倍の461センチの積雪を観測しました。
青森県は大雪による被害では14年ぶりに自衛隊へ災害派遣を要請しました。2日、青森市孫内には、陸上自衛隊20人が入りました。
屋根には分厚い雪とつらら。2人が屋根の上に登り雪を下ろし、住宅の下で待ち受ける隊員が運んでいきます。
「こんだけの自衛隊でありがたいよ。まさか来てくれると思わなかったもん。(家が)潰れるかと思って、おっかねぇ」
(2026年2月3日放送分より)



















