貯水率が0%になったダムまで出てきました。影響が深刻化しています。渇水はどこまで広がるのか。そして、いつまで続くのでしょうか。専門家に聞きます。
ダム貯水率0%も 渇水どこまで?
高知県を流れる一級河川。透き通るような青色“仁淀ブルー”を誇る仁淀川町の周辺では、かつてない異変が起きています。
高知市に水道水などを供給する大渡ダム。
「(発電塔の)下に“浮き”が付いているが、流木があたらないように。それが一番下まで下がって架台が見えている」
ダムの管理者からは、衝撃の数字が…。
「0%を切ってマイナスいっている」
大渡ダムの貯水率は、すでに「0%」になっていました。
降水量は、3日までの2カ月間で、わずか26ミリ。平年の20%以下の数値です。地元の人も、驚きを口にします。
「色が変わっているでしょ」
「(Q.茶色いところ?)うん。こんなことない、今まで」
貯水率100%だった去年11月の時と比べると、およそ30メートル下がったこの水位で0%。“ゼロ”は、1987年のダム運用開始以降で初めてだといいます。
「『0%を切った』は利水容量100%に対しての0%なので、それを使い切った後でふだん水を取らないところから取水している」
国土交通省は、生活用水などへの影響を抑えるため、「緊急取水」を開始。通常は、ダムの砂などと一緒に底にたまっている水を、緊急の補給水源として活用するとしています。
伊藤さんは、普段の仕事中にも水不足を実感せざるを得ない状況です。
「うちの庁舎、井戸水使っていて、その井戸水が枯渇したと聞いている」
ダムの管理所では、井戸水をくみ上げて使う生活用水が、雨不足で先月末から断水が続いています。
“仁淀ブルー”とともに生きる人たちも、そろって渇水の異変を口にします。
「(Q.普段はこんなに水位は低くない?)ないです。こんなに水が減ったことはないです。もっときれいです」
その影響は、観光スポットにも表れていました。
「今だいぶ(水位が)下がっている状態。夏場だったら、このあたりまで水がある」
通常時と比べてみると、差は歴然です。仁淀川の支流・土居川も明らかに川幅が縮小。河原の面積が、一回り広がっているのが分かります。
川で楽しむアクティビティーも、いつもと違った様相です。寒い冬でも、暖かく水上散歩を楽しめる冬季限定の「水上コタツSUP」。 体験させてもらうと…。
「今年はこの事業を始めてから(水量が)1番少ない状態」
普段なら豊富な水量の上で楽しめるはずが、場所によっては通るのがやっと。“仁淀ブルー”の静けさを、ゆっくり堪能しづらい状況かもしれません。
「きょうは絶対石に当たります」
「冬場になったら(水位が)下がってくるが、冬場の通常よりも(水位が)20センチくらいは低い状態」
「飲み水に困る、生活に困ることはないが、我々もこれを生業としているので(雨が)降ってほしいと思っている」
ダムの水が供給される高知市の上下水道局は、今のところ生活用水に影響は出ていないとしながらも、今月中にも水道の水圧を下げる「給水制限」を行う可能性も視野に動いているということです
“ダイコン抜けない”ナゼ?
乾燥して固くなった畑の土。今、食卓に欠かせない野菜に異変が起きています。
「ひび割れて結構硬い。抜くのに力がいる」
簡単には“ダイコンが抜けない”異常な事態に。
雨不足が続き、ダイコンが育たない被害も。
干ばつの影響が大きいダイコンは、通常のサイズよりも短いのが分かります。
周辺では、1月の降水量がたったの0.5ミリ。1976年の統計開始以来、1月としては最も少ない雨量です。
「間違いなく異常事態」
農園がある渥美半島では、「豊川用水」が使われています。その水源の一部となっているのが、川の上流にある宇連ダムです。冬場の渇水は19年ぶりだといいます。
上野英二副所長
「現在、かなり貯水率が下がっている」
ダムの水位が極端に下がったため、本来水に沈んでいる岩肌や、トンネルなどがむき出しになっています。
満水時にはダムの最上位まで水があったのが、現在はダムの堤がほとんど見えるほどに。この時期の平均貯水率は58%です。ところが、4日はその1割にも満たない5.7%まで下がっています。
「間違いなく異常事態」
“異常な渇水”いつ解消?
異常な渇水は、いつ解消するのでしょうか?
気象庁の発表では、西日本の太平洋側の1月の降水量は平年の9%で1946年の統計開始以降、雨が最も少なかったことが分かりました。
「今回の雨が少ない状況は、特に去年11月からが記録的になっている。実は去年は1年を通しても雨が少ない年だった。そういう状況の中に、この冬のさらなる少雨がダメ押しになっている状況。各地で被害が広がってきている。まず2月いっぱいは少雨の状況が続きそう。その後、3月以降春の長期予報としては降水量が平年並みになる傾向。春になってからどのくらい雨が降ってくれるかにかかっている」
(2026年2月4日放送分より)









