高齢者によるストーカー行為が後を絶たない状況が続いている。
警察庁によると60代以上の高齢者が加害者となったストーカー事件は、2003年には473件だったが2013年には1919件とおよそ4倍に増加。2024年は2388件と減少することがない状態だ。
いったいなぜ人生経験も豊富で物事の分別もわきまえているはずの高齢者がストーカー行為に手を染めてしまうのか。
元徳島県警捜査1課警部の秋山博康氏は、その背景に一方的な勘違いがあると指摘する。「高齢者のストーカー事件を見てみると無言電話、メール、手紙、つきまといが多い。メールぐらい、電話ぐらいは罪にならないと思っている。女性が親切にしてくれると勘違いする」。
その勘違いはどこから来るのか。犯罪心理学が専門の出口保行氏は次のように分析する。
「高齢者になると、社会との接点というのがどうしても少なくなってしまう。孤立感、孤独感が強まってしまいます。そんな時に、好意を持つ人が現れてくると強烈に引きつけられてしまう。社会との接点が少なくなっている分、自分に失うものはあまりないんだって思っている人が多くなっている。何とかその相手を振り向かせたいという抑制が効かない状態というものが、どんどんどんどんエスカレートしていく」
実際にこのような「感情」を引きずる高齢者は意外と多いようだ。街で女性に聞いてみると、その実態が浮き彫りになった。
20代会社員の女性は「地方から来ているんですけど、職場の人で『東京行かない?2人で』『行かないよ』みたいな。『その日、予定があって』って言うと『日を改めようか?』『次の週は?』みたいな。結構めげない」と話す。その男性は50代だったという。
20代学生の女性は「今日は『どこどこ行って何々したよ』みたいな。嫌悪感抱いちゃうかも」20代会社員の女性は「何気ない会話のLINEとかはいらない。警戒します」と語った。
30代の主婦は「『何曜日いける?』『この日ダメです』その日ダメですしか言ってないのに『この日は?』とか『この日は?』とか。『予定分からないのでまた連絡しますね』って言ってるのに、1週間後くらいに『予定わかった?』って聞いてくる。気持ち悪い。絶対教えねぇよみたいな」と話した。
高齢者の心理について、出口氏は「自分側の気持ちを相手に押し付けていくような過程の中で『確証バイアス』が非常に強く働いてしまいます。自分に都合のいい情報はどんどん吸い上げていくけれども、自分に都合の悪い情報は捨て去るっていうのが1つの特徴。高齢化をしていって社会との接点がなくなっていくと、この確証バイアスっていうのは非常に強まってしまう」と解説した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)