社会

ABEMA TIMES

2026年2月11日 12:00

岡山中3・梶谷恭暉さん 行方不明4年目で警察がスマホ解析…中身は?母親の悲痛な思い「プッツリ糸が切れたような感じ」

岡山中3・梶谷恭暉さん 行方不明4年目で警察がスマホ解析…中身は?母親の悲痛な思い「プッツリ糸が切れたような感じ」
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 岡山県倉敷市で2022年11月から梶谷恭暉(かじたに・みつき)さん(17、当時中学3年生)が行方不明になっている件に進展があった。

【映像】恭暉さんのスマホに残っていたデータ(実際の映像)

 恭暉さんの母親から2月6日、「警察に提供したスマホの解析結果を聞くため警察署を訪ねた」と連絡が入った。

 失踪翌日、倉敷からおよそ90キロ離れた広島県生口島の橋の上で、恭暉さんのスマホと漫画が発見されていた。しかし、母親によると「事件だったら警察から開示ができると思うんですけど、事件ではないので、手がかりが携帯の中にあるかもしれないのに中身が見られない」という。

 その後、警察から返却されたスマホは パスワードがわからず、たとえ親であっても子どものスマホの中身は開示できないと言われ、どうすることもできなかった。

 母親は「捜査も行方不明では事件の扱いにならない。自分で、恭暉が通った道にありそうな防犯カメラを全部確認して、警察から防犯カメラのチェックをお願いしてもらって、地道な作業をしていた」と振り返る。

 母親は恭暉さんが立ち寄った可能性があるすべての駅で降りて、防犯カメラの確認をしてきた。目撃情報があった場所や、大阪・西成の炊き出し会場などでチラシを配り、情報提供も呼びかけてきたが、進展はなかった。「何か手がかりがほしいとチラシを配り、声をかけて回ったが、待つしかない。もう手がかりが何もない」(母親)。

 恭暉さんが行方不明になっていることが放送されると、Xなどであわせて2000万表示という関心を集めた。SNSでは「中学生が3年も行方不明なら、それはもう事件でしょ」「事件じゃないという判断でスマホが開示できないのはおかしい」といった反響があった。

 この行方不明には、謎が多く残されている。2022年11月13日午後2時半ごろ、恭暉さんは「塾に行く」と言って家を出た。しかし6時に帰るとのLINEを最後に既読にもならず、姿がわからなくなった。母親は「恭暉の大好物の唐揚げを作って待っていた」と話す。

 恭暉さんは塾には行かず、JR倉敷駅にいた。母親は「カバンも持っていない。財布、ケータイ、『ワンピース』の本と文庫本を持っていった」と説明する。その後、恭暉さんはJR倉敷駅から在来線で三原駅に到着したが、母親によれば、三原は土地勘がない場所だという。

 恭暉さんが最後に防犯カメラに映っていたのが三原港。そして行方不明になった翌日、三原港から船でおよそ30分、広島県の生口島の橋の上で、恭暉さんのスマホと漫画が発見された。

 地元警察からは「橋の欄干に恭暉さんの足跡と思われるものがある」とも伝えられた。しかし、元徳島県警捜査1課警部の秋山博康氏は、「(欄干に手と足をかけて)普通はこう行って、絶対両方(足を)つけないといけない」と推理する。また、恭暉さんが履いていたのはサンダルだったが、靴底を確認して「ひし形のブロック。現場にあったのは横線。そもそも裏底が違う」と指摘した。

 母親は「海上保安庁も出てくださって、船が3艘、飛行艇が1機、3日間かけて探してくださったが出てこなかったため、海に身を投げた可能性はないと(説明された)」。秋山氏は「やっぱり事件のにおいがする」と語った。

 いったいなぜ、遠く離れた瀬戸内の島に渡ったのか。なぜスマホが橋の上に残されたのか。果たしてどこに向かったのか。その謎を解くカギが、スマホだった。

 実はスマホをめぐっては、こんなことがあったという。「2〜3日、暗証番号を誕生日とか思い当たるものを全部入れたが、結局開かなくて、恭暉の父親が探す方法とか何か手がかりが欲しくてリセットしてしまった」(母親)。

 早く息子を救い出したいと必死だった。しかし、様々な暗証番号を何度試しても、恭暉さんのスマホを開けることができず、あらゆる可能性を試すために初期化したという。

 秋山氏は「事件とみて早急に携帯会社に令状を出し、調べることも可能だったかもしれません。必死に探そうとする親御さんの気持ちは理解できるので、なんとか開示できる手段はないのか、そう思わずにはいられません」とコメントする。

 行方不明から4年目の今年1月に、倉敷警察署へスマホを提出。2月6日に恭暉さんの母親は、警察から解析結果の説明を受けた。「好きだったマンガのワンピースの1コマや、携帯ゲームの広告が出てきたそうだ」。恭暉さんが閲覧していたサイトは確認できたという。

 そして電話帳も見ることができたが、普段はLINE通話を使っていたため、登録されていたのは母親と友人の2件だった。「(携帯)会社が持っているデータは、(過去)1年しかデータがないそうなんです。令状を取って開示請求をしても残っていない」。

 行方不明になって4年目の今、通話記録やショートメールのデータは、通信会社にも残っていない。母親は「LINEも入れない状態。(パスワードも)わからない」と現状を語る。

 限られた手がかりの中でも、警察による解析後、恭暉さんのXのアカウントを見ることができた。しかし、ダイレクトメールで誰かとやりとりをした形跡はなかった。

 SNS上に残るやりとりの開示について、ITジャーナリストの三上洋氏は「XはDMまでは開示できるはず。ただし3カ月以内。LINEは開示しても、暗号化されているため、LINEのやりとりの内容は出ない。誰とやりとりしたかまではわかる。半年以上はあるわけではない、3カ月とか」と解説する。

 秋山氏は「スマホの解析も、事件性が見えない今の状態は、捜査本部を設置する状態ではない。スマホをリセットされてデータがなくなったことによって、事件性はないという判断はできない」と指摘する。

 母親は「この3年間、頑張ってきたが、最後の手がかりがなくなってしまった。今まで頑張ってきたのが、プッツリ糸が切れたような感じ。恭暉を見かけた人から情報提供を求めるしか方法はないんだなと思っている」と語った。

 恭暉さんは行方不明当日、スターウォーズの財布を持っていったという。「当日恭暉が持って行った財布。どこかに落ちていたり、持っている子を見つけてくれたりしたらいいなと思う。希望を持って過ごそうと思っているので、よろしくお願いします」(母親)。

情報提供 倉敷警察署(086-426-0110)

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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