妊産婦の10人に1人前後が経験すると言われている“産後うつ”。そんな中、サポート役として注目されているのが「産後ドゥーラ」だ。
“ドゥーラ”とはギリシャ語で「女性を助ける経験豊かな人」を意味し、産前産後の母親を支援する存在として知られている。すでに海外では定着しており、日本でも資格取得者は1000人を超える。
『ABEMA Prime』では、産後ドゥーラについて、6年前から活動する女性に話を聞いた。
■活動7年目の産後ドゥーラ

竹内奈津紀氏は、長野県で産後ドゥーラとして活動していて、子育てのなかで苦しんだ一人だ。「息子を出産した後、実家が近くにない県外で子育てをすることになった。当時、“産後うつ”という言葉はあまり一般的ではなかったが、いわゆる育児ノイローゼの状態に陥ってしまった」と振り返る。
自身の経験を踏まえ、「同じように苦しい思いをしているママさんやご家族に少しでも育児が楽に感じられるように、本来は幸せで喜びが感じられるはずの子供と過ごす時間を実感してもらえるようにサポートしたいという思いが芽生えたことがきっかけだ」と語る。
産後ドゥーラという存在を知ったのは、たまたま手にした本がきっかけだった。「それを見た時に、私のやりたかったことはこれだと思った。長野県にもまだ1人もいなかったので、具体的なイメージができていないまま、存在や理念に共感して資格の勉強をした」と述べた。
■具体的な活動、資格取得、利用方法は?

具体的な活動内容について、竹内氏は「サポートの内容としては、赤ちゃんのお世話や家事の代行もあるが、1番必要なことはお母さんのお話し相手だったり、育児の相談に乗るといったところが本当に大きなシェアを占めている」と説明する。
資格取得までの道のりについて、「時間としては大体70〜80時間ぐらいの養成講座を勉強する。その上で試験や面談などを経て、認定をしていただけるレベルに達していれば資格が取得できる」。
また、自治体による養成費用の補助については「まだまだ東京や首都圏の一部の自治体になっており、私の住んでいる長野県では取得補助は全くないので、全て自己負担で受講した」と現状を明かした。
利用を希望する場合の方法について、「私たちが所属しているドゥーラ協会のホームページに全国のドゥーラが掲載されている。ご自身の住んでらっしゃる地域を選んでいただくと、登録しているドゥーラが一覧で出てくるので、それぞれの特徴や得意なことの中から、ご自身で選んでアクセスしていただく」。
■ベビーシッター、家事代行サービスとの違い

ベビーシッターや家事代行サービスとの違いについて、「1番は、お母さんのためのサポートであること。お子さんのことだけ、家事のことだけをやるのではなく、生活全般を支えることが目的であるため、お母さんのために動くのが1番の違いだ。ベビーシッターさんにできて私たちにできないということはほぼない。新生児の赤ちゃんからもサポートするし、そこでお母さんの心のケアを常に心がけているところが大きな違いだ」と強調。
職業としての自立については、「活動の仕方によるところもあるが、必要とされる分、まだまだ供給が追いついていない部分はある。認定者は1000人を超えているが、それに対して必要としているお母さんたちはたくさんいらっしゃるので、受け手が足りていない。もっと認知度が上がって使いやすい制度ができてくれば、職業としても成立すると思う」との考えを示した。
(『ABEMA Prime』より)