社会

ABEMA TIMES

2026年2月14日 11:30

財布を落としたら日本人はみんな拾うのか?善意を試す“検証動画”は社会実験か、それともデマか ひろゆき氏「許可が出たものだけだと偏りが出る」

財布を落としたら日本人はみんな拾うのか?善意を試す“検証動画”は社会実験か、それともデマか ひろゆき氏「許可が出たものだけだと偏りが出る」
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 SNS上で、他人の善意や反応を隠し撮りする「検証動画」が物議を醸している。4人の高校生が1人をいじめる様子を演じ、周囲が助けるかを観察する動画や、街中でわざと財布を落として拾い主の反応を見る動画が数百万回再生される一方で、視聴者からは「人の善意で遊ぶな」といった批判の声も根強い。「ABEMA Prime」では、実際にこうした動画を投稿しているクリエイターを招き、その是非について激しい議論が交わされた。

【映像】落とした財布、拾ってくれる?検証動画

 動画クリエイターの人間スペシャル氏は、落とし物を拾った人の反応を検証する動画などを作成、SNSのフォロワー数・約92万人を抱える。人間氏は、動画制作のきっかけを「もともと街中とかで友だちと遊ぶことが多くて、その延長線上でTikTokをあげたりしていた」と語る。

 動画が支持される最大の要因は「リアルさ」だといい、「やらせとか仕込みとか一切しない。本当に街中の人のリアルな反応を動画に収めている。そこが受けているのかなと思う」と、演出を排除した生身の反応を捉えていることを強調した。実際に、渋谷の街頭での撮影では、すれ違いざまに落とされた物に気づいた女性がすぐに声をかける様子が映し出されている。

 人間氏は、この活動を日本国内に留まらず、世界各地で展開してきた。検証の結果について、「東京、ニューヨーク、ハワイ、ロサンゼルス、韓国、台湾、いろいろなところで(財布を)落とした」。財布の中身は1000円。財布がそのままなくなったのは、大阪での1回のみだという。

 この活動に対し、2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏は冷静な指摘を飛ばす。「15年前ぐらいにアメリカのテレビ番組で、女の子が家に帰りたいと泣いていて『20ドルちょうだい』と言ったらどれぐらいもらえるかというものがあった」と説明。

 また、これらの動画が「社会実験」や「検証」と称されることにも疑問を感じるという。「こういう動画は、許可を取った人しか出せない。いじめを助けた人は許可するが、ほっといた人は許可しない。そういう意味でやっぱり偏ったものが出る。結局、本来の実態ではなく、人が気持ちよく感じるものや喜ぶもの、許可が取りやすいものばかりが出てくる。それは虚構で、現実はこうですと言ってしまうのはデマだ」と持論を展開した。

 パックン氏も、科学的な側面からも「『社会実験』とか『検証』という、科学用語はやめた方がいい」と述べる。「実験ならば、ダメなケースも発表しないといけない。データが偏ってしまう」と、ひろゆき氏の意見に同調した。一方で、日本人の行動特性についても触れ、「日本で落ちている財布とか携帯は『落とし物』と言うが、アメリカでは『お土産』という。困ってる人がいたら外国人はすぐ助けるが、日本人はちょっと遠慮しがち。優しくないのではなく、相手に悪いとか恥ずかしがる」と分析し、動画が単なるエンタメに終始せず、実態を知るための資料となることを求めた。

 経済学者の竹中平蔵氏は、これらの動画を学術的な「エビデンス」ではなく、あくまで個別の「エピソード」として捉えるべきだとの立場を示した。「これはエビデンスではなくてエピソード。エピソードとして軽いドッキリとしてやっている印象なので、人に迷惑をかけない範囲であれば、そのままやればいい」と、一定の理解を示した。

 議論の終盤、ひろゆき氏は人間氏に対し、新たな企画の方向性を提案した。「動画の企画でネタであれば、被害者の出ないドキュメンタリーを撮ればいい。たとえば刑務所から出てきた人はお金がないから、今食べたいものを奢るとか。嘘をついたり誰かを困らせたりしない企画でもっと儲けてもいい」と、誰も傷つかないエンターテインメントへの転換を促した。 (『ABEMA Prime』より)

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