全国的な渇水が続くなか、神奈川のダムでは“異変”が起きています。貯水率11%のダムの隣は「73%」。すぐ近くなのにどうしてこんなに違うのでしょうか。
貯水率11%の津久井湖
貯水率11%の乾いたダムと貯水率73%で潤うダム。そこには、大きな開きが。これは一体?
「神奈川の水がめ」も、異常事態が続いています。18日、相模原市にある津久井湖を訪ねると…。
「(Q.車?)白い所」
本来水没しているはずの車が、水位が下がった影響で姿を現しています。
限りある水資源。水位の低下が止まりません。通常、湖面の近くにかかっている橋が、先月20日に撮影した時は、この状態…すでに橋脚がむき出しになっていました。
津久井湖の貯水率は今も低下していて、先月に比べて水位が下がっているのが分かります。
ダムの堤体のあたりも1カ月近く経って、さらに水位が下がりました。貯水率24%から11%に半減しています。
ダム周辺では、17日までの90日間の降水量が平年の4分の1ほど。水が干上がれば、その分、普段見えないはずのものが現れます。
1カ月前、建物の跡に出現していた階段は、さらに、湖底にまで続いていたことが分かりました。
ダムの水位の差 なぜ?
そんな貯水率わずか11%、カラカラの津久井湖に対して、車で15分ほどの距離にある相模湖はまだまだ水が残っています。18日の貯水率は73%。貯水率11%の津久井湖とすぐ近くなのに、大きな差ができているのです。なぜ、こんなに水位の差があるのでしょうか?
背景にあるのは、「渇水に強い神奈川」が誇る4つのダムをつなぐネットワークです。
「『相互運用』という言い方をしているが、それぞれの湖の水を有効に使えるようにしている」
神奈川県には、県中央部を流れる相模川と、西部を流れる酒匂川の2つの水源があります。相模川水系には「相模湖」「津久井湖」「宮ヶ瀬湖」が、酒匂川水系には「丹沢湖」があり、2水系4つのダムが導水管などでつながり、水を相互に融通。県内で降った雨を有効活用できるため、安定供給が実現しているのです。
しかし、そんな相模ダムも油断できない状況になってきているといいます。
“最後の砦”渇水の記憶
ダムの周辺を取材すると、すでに渇水への備えが…。
「水位が下がってくると(桟橋の)傾斜がきつくなる」
釣り船が出艇する桟橋を、延長する作業に追われていました。
現状、平年通りの貯水率ですが、心配してしまうのにはワケがあります。長年ここで暮らす人たちの頭によぎる「大きな渇水」の記憶です。
「30年ぐらい前もひどくて、島の向こうまで歩けた」
昭和42年・1967年、相模湖・津久井湖の貯水量は22%に激減。プールの使用やガソリンスタンドでの洗車ができないなど、暮らしに大きな影響が出たといいます。
その後、丹沢湖・三保ダムができた後の平成8年・1996年にも、川からの取水を10%制限し、一部地域で断水が発生しました。
そんな「大きな渇水」を乗り越え、2001年に宮ヶ瀬ダムができて以降、水の安定供給を実現してきた神奈川県ですが、今回の渇水は最悪の数値を更新しています。
「今の時点で県民の皆様に節水をお願いする状況ではない。水は限りがあるので、大切に使ってもらいたい」
(2026年2月18日放送分より)









