恵みの雨となったのでしょうか、東京都心では4カ月ぶりにまとまった雨が降りました。渇水が続くダムの水位はどのくらい回復したのか。現地を取材しました。
渇水に雨
千葉県成田市では一部道路が冠水し、川も増水しています。
東京都心も今年一番の雨、降り始めからの雨量は30ミリを超えました。
今回ばかりは、待ちに待った恵みの雨。そう捉えた人が多いかもしれません。
25日、番組が訪れたのは、神奈川の水がめ「津久井湖(城山ダム)」です。
これまで津久井湖は、かつてない“渇水”に見舞われていました。通常、湖面の近くにかかっている橋が、先月20日に撮影した時は、この状態。すでに、橋脚がむき出しになっていました。
ようやくこの本降り。周辺では今年一番となる20ミリ以上の雨が降りました。
ダム水位どこまで回復?
ダムの水位は、どのくらい回復するのでしょうか?
番組では、雨が降り始めた直後から津久井湖に定点カメラを設置。午前8時からの約6時間の様子を記録しました。
雨雲が断続的にかかり続けてはいるものの、この画角では水位に大きな変化は見られません。
ただ、もう少し寄ったサイズで比較すると、木の枝の辺りでわずかに水位が上がったようにも見えます。津久井湖の貯水率は、1%ほど回復しました。
「津久井湖は10%ちょっとで維持している。今は相模湖の水位(約67%)を下げて運用している。大きく貯水量を回復させるためには、台風のようなまとまった雨がないと厳しい」
一方、朝には雨がやんだ福岡県の「寺内ダム」。
寺内ダムは、“巨大な水がめ”として、福岡県や佐賀県など約320万人が利用する水道水の水源になっています。総合的に運用する3つのダムの合計貯水率は、24日の時点で5.9%と危機的な状況でした。
24日の夜から25日の明け方まで降った雨で、どのくらい水位が回復したのでしょうか。
ダムの水門の辺りを24日の雨が降る前の状況と比べると、岩肌を見てもほとんど違いが分かりません。日付が変わるタイミングの貯水率は、わずかに減っていました。
14の自治体で減圧給水も行われている中、渇水の状況が解消するには、さらなる雨が必要です。
“海から水道水”技術に期待
そんな中、フル稼働を続けているのが“まみずピア”。海水から真水を作り出す施設です。
昭和の時代から、たびたび渇水に悩まされてきた福岡市内。
「給水制限のお知らせです」
施設ができたのは、1994年の「平成の大渇水」がきっかけです。
「地域内に1級河川がひとつもない。平成6(1994)年から7年にかけては厳しい渇水が訪れて、海の水から生活用水を作り出すしかないと」
295日間続いた夜間断水などの経験を経て、令和の現代に海を水源とした水道水も活用できるようになりました。
通常時は1万トン〜2万トンの生産ですが…。
「11月21日から、今できる最大の3万トンを生産。15万人分の一日の生活用水に相当」
施設内では、海水から取り出した真水の試飲ができます。味は、水道水とほとんど違いがありません。
「市民には浄水場の水と混ぜ合わせた水がいく」
この日本が誇る「海水淡水化」の技術。
「この中に8メガパスカル(MPa)、高い圧力の海水を入れる。このパイプの中に水分子だけが入っていく」
真水だけを通す特殊な膜を使い、海水に高い圧力をかけることで実現しているといいます。全国的な渇水の救世主にはならないのでしょうか。
「(日本は)水資源には恵まれている。海水淡水化はコストがかかる施設」
この圧力をかけるのに、多くの電力が必要だといいます。
「恵みの雨と言いたいところだが、数十ミリ程度の雨では今の水不足・渇水の解消にはならない。さらに降ることを祈っている」
(2026年2月25日放送分より)










