小学館は連載中の漫画家が性加害事件を起こしたことを把握しながら起用していたことを発表し、謝罪しました。また、小学館の編集部員が被害女性との示談交渉に関与し、和解案を提案していたことも明らかになりました。
ペンネーム変更し新連載
小学館がウェブ上で展開する「マンガワン」。27日に小学館は連載していた「常人仮面」の原作者が逮捕されていた過去を公表し、連載の中止を発表しました。
山本氏とは男性のペンネーム・山本章一のことです。小学館の編集部は男性の性加害を把握しながら、別のペンネーム・一路一として新連載の原作者に起用していました。
「山本氏と一路氏が同じ人物と分かっていながら起用しました。こちらの起用判断や確認体制に問題がありました」
漫画を連載しながら高校でデッサンを教える教員をしていた山本章一氏。この高校に通う未成年の女子生徒に対して性的暴行を加えたとして逮捕され、2020年2月に児童買春・児童ポルノ禁止法違反の罪で罰金30万円の略式命令を受けました。
その後行われた原作者と被害女性との和解協議に小学館の編集部員が関与していたことが分かりました。
編集部員が“口止め”提案
編集部員は21年5月、原作者と被害女性が和解を協議していたLINEグループに加わり、原作者が示談金150万円を支払うこと、被害女性が連載再開の中止要求を撤回すること、性加害について口外を禁止することなどを提案していました。
しかし、被害女性は納得せず和解は成立しませんでした。その後、被害女性は民事訴訟を起こします。
その3カ月後に小学館は当時連載していた「堕天作戦」を打ち切りました。
「一身上の都合により、掲載を終了することとなりました」
小学館は事件について公表せずに連載を終了。ところが、打ち切りから2カ月後、ペンネームを変えて「常人仮面」の原作を担当。連載が始まりました。
新連載の作画担当者に対して、小学館は事件を伝えていなかったといいます。
「私は事前に何も知らされておらず、今回報道やSNSを通じて初めて知りました。名義変更での活動についても、何か事情があるものと受け止め、深く踏み込むことはしておりませんでした」
27日に小学館側が出したコメントを受け、「マンガワン」で連載する作家は抗議の声を上げ、配信停止を宣言した人もいました。
「作家による未成年への性加害・編集者の行動には強い失望を覚えます。きのうまではマンガワンで連載していた事を誇りに思っておりました。ですが今はそれを恥ずかしく思う気持ちです」
「色々と思うところがあり、配信を中止させていただくことになりました」
「当該事案の重大性に対する編集部としての認識及び情報把握が十分であったとは言えず、不適切な対応でした。あらためてお詫びするとともに、再発防止に取り組んで参ります」
小学館の広報部は「現在のところ会見の予定はない」としています。
(2026年2月28日放送分より)





