北海道八雲町の新庁舎の建設計画が白紙撤回されたことを受け、設計を手掛けた隈研吾氏側が「白紙撤回はとても不思議だ」と町の対応を疑問視するコメントを出しました。
設計費1億9000万円が水の泡
北海道八雲町庁舎の建て替え問題。今の庁舎は築64年で老朽化が目立つため、新庁舎建設の計画が立ち上がりましたが、町は計画を白紙撤回しました。
その設計を担っていた世界的建築家・隈研吾氏の事務所が、白紙撤回を疑問視するコメントを出しました。
隈氏が設計した新庁舎は33億円かかる見込みでした。ところが、資材費の高騰などでプラス9億円必要に。
「ゼロから考え直すことが必要」(先月23日)
白紙に戻すことで、これまでの設計費1億9000万円は水の泡に。隈氏側は、建設費減額の相談が町からないまま、唐突に白紙撤回が告げられたというのです。
20日、隈氏と共同で設計に携わった建築家・二本柳慶一氏が議会に呼ばれ、これまでの経緯を説明しました。
前町長時代に計画スタート
建設業者の入札は2回行われ、不調に終わりました。
1回目の不調を受け、設計者側は北海道外の鉄骨資材を使うことで、7億円のコストカットができると提案したといいます。
ところが、2回目も条件の変更がないまま進められました。
「町長は道内業者から買わなければいけないという考えを持っていながら、2回目の入札をしたというのであれば、不調になることを見越して出していたのかという疑問が当然、僕以外でも浮かぶ」
そもそも隈氏との計画がスタートしたのは2022年、前町長の時代です。当時の議論で前町長は…。
隈氏の新庁舎は、前町長にとって肝いりだったようです。
1回目の入札が不調に終わった後、去年10月に前町長が引退。2回目の入札は新町長になってから行われました。
町はコンパクトな新庁舎へ
先月23日の住民説明会では、八雲町民からデザインなどに批判がありました。
一方で、町議会議員からは隈氏に引き続き依頼するべきだという声も上がります。
「設計業者を変える意味というのが、あまりないんじゃないか。逆に時間短縮を図るうえでは、これまでの業者さんに改めて、コンパクトでということで頼んだほうが、より時間が短縮される。令和12年という目標に向かっていくうえで、懸念材料が消えると思うがどうなのか」(16日)
「一つ目の基本設計・実施設計については、完成品として受け取っている。新たに発注するとなると、そこの業者と随意契約する、そういった理由の整理が必要になってきますので。その辺はやはり慎重に進めていかなければならないのかなと」(16日)
新庁舎には国からの補助金を見込んでいます。
しかし、補助を受けるには2031年3月末までに庁舎を完成させなければならず、ゼロベースで見直すにしても時間がないのです。
町はコンパクトな新庁舎を目指し、予定していた公民館の機能をなくす方針を示しました。完成予定は早くても2030年の6月になるということです。
(2026年2月28日放送分より)







