銃を奪われた丸腰ハンター、北海道猟友会砂川支部長の池上治男氏。7年越しの裁判が覆る可能性が出てきた。
「私の信念である、銃を持った以上は人の役に立つようなハンターでいたい」(池上氏)
猟銃所持の許可を取り消されたのは不当として、池上氏が起こした裁判で、池上氏、北海道側双方の意見を聞く弁論が最高裁で開かれた。
池上氏は2018年、砂川市の要請を受けクマを駆除。しかし「周辺の建物に当たる恐れがあった発砲だった」として北海道公安委員会から猟銃所持の許可を取り消す処分に。池上氏は処分の取り消しを求め提訴。一審は池上氏の主張を認めたが、二審は逆転敗訴となっていた。
池上氏はこれまで銃を持たない「丸腰ハンター」として箱ワナなどを使い、命がけでヒグマの駆除を続けてきた。
2025年10月の取材では「ヒグマを殺したい人はいないと思う。人間のコミュニティとヒグマのコミュニティが交錯することがないようにやればいいよね」と語っていた。
猟銃所持の許可を取り消されたことについて、池上氏は「ハンターはね、クマは現場に行くのにね、無鉄砲なんていうのはあっちゃいけないこと。ハンターをないがしろにしていると思いませんか?不当どころじゃない。侮辱ですよ」と語る。
池上氏を弁護する中村憲昭弁護士は「緊急銃猟という制度は、国会の委員会の議論、環境委員会の議論を見ていても、池上さんの事件が1つの契機として作られたことは間違いない」と指摘する。
続けて「高裁判決を破棄する必要があるからこそ、今回弁論を開いた。池上さん1人の問題でこの裁判をやっているわけじゃない。やはりハンター全体のことを考えて争っているわけなんですよね」と語る。
弁論はこれまでの判決を変更する際に必要な手続きのため、池上氏の処分取り消しを支持した二審判決が見直される可能性がある。
池上氏は「ハンターとしてのやっぱり矜持というかハンターとしての誇りとか、そういったものを取り戻せたっていうと、全国のハンターもやっぱり良かったなってほっとすると思いますよ。私1人の問題ではないということを念頭において、この7年間やってきた」と明かす。
一方、北海道側は「弾丸が周囲の人に命中しなかったのは不幸中の幸い」と強調し、「公益目的だとしても危険な発砲は許されない」と指摘。上告を退けるよう求めた。
最高裁判決は3月27日に言い渡される予定だ。
(『ABEMA的ニュースショー』より)