社会

ABEMA TIMES

2026年3月12日 11:30

「ブルーインパルス」実は戦闘装備ゼロ…腕が鈍る!? 元空自パイロットが意外なリスク告白…1フライト360万円の真価

「ブルーインパルス」実は戦闘装備ゼロ…腕が鈍る!? 元空自パイロットが意外なリスク告白…1フライト360万円の真価
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 華やかな航空ショーで知られるブルーインパルスの2026年度、展示飛行のスケジュールが発表された。全国の自衛隊基地で行われる航空祭を中心に、年間22回が予定されている。

【映像】ブルーインパルスの“超絶技巧”(実際の様子)

 ブルーインパルスといえば、東京五輪2020では大空に五輪マークを描き、コロナ禍では医療従事者たちに対する敬意と感謝を示すために飛行。

 元航空自衛隊1等空佐、F-15戦闘機に20年乗ったパイロットの朝長雅彦氏は「なんでやるか、感動を持ってもらうため。感動が大きければ大きいほど『僕もやってみたい』そういう気持が湧いてくる。航空自衛隊の広報の役割を担っている」と説明する。

 アクロバット飛行を繰り出すブルーインパルスは、防衛省のホームページによれば、正式名称は宮城県松島基地第4航空団所属「第11飛行隊」だ。1960年に浜松基地で航空自衛隊の「空中機動研究班」として誕生。1964年の東京五輪、1970年の大阪万博などの国家的なイベントで脚光を浴びてきた。青と白に塗装された6機の精鋭チームで、合言葉は「創造への挑戦」。

 ブルーインパルスが使用する機体は、国産のT4と呼ばれる中等練習機。操縦しやすく機敏に動くことができるのが特徴だという。機銃など戦闘に使用する装備は一切ついていない。そもそもブルーインパルスのパイロットになれるのは、航空自衛隊の中で戦闘機操縦者のみ。ある程度の経験を積んだものだけが、3年の任期でブルーインパルスのパイロットに選ばれる。

 朝長氏は「ブルーインパルスのパイロットが任期中に、戦闘機でスクランブル発進をやることはない」と明かす。

 一般人がアクロバット飛行を観ることができる展示会は、1年間でおよそ20回ほど。しかしそれ以外の日も、展示飛行が無くても必ず毎日1度は飛行訓練を実施しているという。

 朝長氏は「ブルーインパルスの技量が高ければ高いほど、他国から見れば『素晴らしいアクロバットチームを持っている国なんだ』、そのバックボーンには優秀な隊員、優秀なパイロット、優秀な支援体制。要は『精強な組織が日本にある』と発信できる」と、展示飛行のメリットについて語った。

 ブルーインパルスは航空自衛隊のパイロットにとって、憧れの存在だ。ただしなることにはメリットとデメリットがあるという。

 朝長氏は「戦技、いわゆる戦いの技には直接メリットはない。飛行機を動かす技術は極めて高いレベルになる」と解説。飛行機の操縦技術は驚くほど上昇するが、それが実際の戦闘に活かされることは少なく、しかも3年という長期間にわたって戦闘機に乗っていないため、戦闘機パイロットとしての腕は鈍ることもあるという。

 「パイロットとしてはブルーインパルスに乗りたくないのでは?」という疑問に対して、「ブルーインパルスが存在することによって、航空自衛隊に憧れて航空自衛隊を希望する子が増えれば、それだけ人材が豊かになる。人材が豊かになるということは組織力が上がる。絶対になければいけない」と強調した。

 ブルーインパルスを飛ばすのにかかる費用は、防衛大臣だった河野太郎氏によれば、経費込みでおよそ360万円。国民の税金から捻出されることから、一部からは「税金の無駄遣い」と批判されることもある。

 文筆家で評論家の古谷経衡氏は「僕は全然無駄遣いとは思わない」とコメントして「自衛隊の基地はよく見学させてもらっていて。石川の小松に航空自衛隊の基地があって、そこでは航空ショーという名前で、ブルーインパルスだったかどうかはわからないが、見たことがあって。ちょっと離れたところから双眼鏡で見るが、速すぎて追えない。それを見るとぶつかるんじゃないかという距離で、みんなが並走しているから、その技術はやはりすごいと思う」と、パイロットの技術を称えた。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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