歯止めがかからない日本の少子化。厚生労働省によると2025年の出生数は70万5809人で、10年連続で過去最少を記録した。
【映像】「子どもは必要ない」と断言する都内在住の大学2年生・ともきさん(顔出しあり)
政府は少子化対策、子育て政策を加速させていくとしているが、そんな中、妊活に関する調査が話題となっている。18歳から29歳の未婚の男女に対し「将来子どもがほしいかどうか」という質問に対し、男女とも6割以上が、「ほしくない」と回答した。
この結果にXでは、「人口が減れば国が貧しくなるのになぜだ」「キャリア形成と経済的理由とか考えれば、現実的な判断」「先行きに希望が持てない中、子どもを持つ責任を負うのはリスクでしかない」などの声があがっている。
『ABEMA Prime』では、子どもがほしくないと訴える当事者に話を聞いた。
■ 当事者の声

東京都内在住の大学2年生、ともきさんは子どもに対して、「幸せの定義から逆算したとき、子どもがいる状態は必要ではない。また、SNSでのいじめ動画の拡散など、子供に対するリスクが親に直結するようになり、親の責任の範囲が広くなったことへの覚悟ができていない」と語る。
結婚7年目の会社員、はるさん(33)は、漠然と子どもを設けるものだと考えていたが、年齢を重ねる中で「一人の命を生み出す責任の重さや、障害を持って生まれた際に対応できるかといった不安」から、現在は夫婦で「持たない」という選択をしている。「子供を持つのが当たり前だという風潮に、負い目や複雑な思いを感じることがある。そういう人も普通にいると知ってほしい」。
スイミングインストラクターのみずきさん(35)は、仕事への責任感と身体的な制約から悩みを抱えている。「妊娠すれば仕事柄、水に入るのが難しくなり、キャリアが止まってしまう。どんなにパートナーが協力的でも、最終的に負担が大きくかかるのは女性。最初から子供がほしいと強く思っている人が産むべきではないか」。
また、自身が母子家庭で育った経験から「憧れの家庭環境を抱かずに育ってきたため、子どもを持つことが人生の当然の流れとは思えなかった」と、成育環境が価値観に与える影響についても言及した。
■「若い世代に恐怖心を与えてしまっている」

どんな支援があったら、子どもをほしいと思うのか。ともきさんは「子育て世帯への助成がもっと手厚くなれば」、みずきさんは「出産手当やキャリアが断絶しない環境作り」を望んでいる。一方で、はるさんは「経済的サポートだけがあっても今すぐ産もうとは思わない」。
立命館大学准教授の富永京子氏は、社会運動の中で「子育ての苦しさ」が強調されすぎている側面を指摘する。「『苦しい』と言わないと支援を勝ち取れない構造がある。一方で、それが若い世代に『そんなに苦しいのか』という恐怖心を与えてしまっている。社会全体で育てるという通念があれば、親の責任もこれほど重く感じずに済むのではないか」と分析した。
■「子どもがほしいと言うことに罪悪感がある」

実業家の岸谷蘭丸氏は「子どもがほしいと言うことに罪悪感がある。『金に困らず愛情を受けてきたからだ』と言われるのを想像してしまい、もはや言いづらい」といい、現代社会における「逆の言いづらさ」を指摘した。
はるさんは、「現在はほしくない」という意思を持っているが、将来の心境の変化に備えて卵子凍結を行った。「タイムリミットが近づくと欲しくなる可能性があると聞き、可能性を残しておきたいと思った」。
EXIT・兼近大樹氏は、「『子どもがほしい』って言いながら、やっぱ産んじゃダメだってなって、『産みたくない』とずっと言っていた。けれども、最近『やっぱりほしい』ってなっている。結局みんなちょっとずつ変わっていくのではないか」と語った。
(『ABEMA Prime』より)