去年12月、警視庁の警視正の60歳男性が不機嫌ハラスメント「フキハラ」で、警務部長注意の処分を受けていたことが明らかになった。
職員は「男性に反論すると不機嫌になる。一方的で意見できない」「報告をしても話を途中で遮られてしまう」と証言している。処分を受けた男性には、当時100人を超える部下がいたといい、仕事はできる人物だったという。
警察で起きた今回の案件の処分に驚きの声が上がっている。元徳島県警捜査1課警部の秋山博康氏は「見せしめ処分。要するに時代の流れ。仕事が切れても(できても)1発アウトという現状がある」と指摘する。
凶悪事件や暴力団を担当してきた秋山氏は、不機嫌というのを通り越して強面の見た目だった。「私は長年事件捜査を歩んできたので、絶対被害者のために犯人を逮捕するという気概。どうしても真剣な顔になってしまう。今回の警視庁の人も、もう60歳で定年前。相当仕事も切れているので、そういう顔になって当たり前かなと思う」とコメントした。
今回の処分、法的には適切なものなのか、法律事務所三ツ星の中川みち子弁護士は「(処分は)当然かなと思う。ハラスメントに関しては(雇用者側が)そういった環境を作らない配慮をすることを義務として求められている」と説明。各企業によるハラスメント根絶のための行為と、民法上の不法行為は区別して考えるべきとした上で「普通の人が許容範囲を超えるような言動をした場合に、損害を負ったことになる」とコメントした。
フキハラとは、不機嫌な表情や態度で周囲に精神的苦痛や威圧感を与え、相手をコントロールしようとする行為のこと。例えば、舌打ち、ため息、過剰な貧乏ゆすりなども、その対象になる可能性があるという。
街の人に話を聞くと「上司が舌打ちしていたり『はあー』って(ため息)」と、自身の職場でも“フキハラ”はあるとして、「どう対処している?」と問いかけると「無視」とコメントした。
しかし、逆の立場になることもあるそうで「ため息はやっちゃっています。よく後輩に言われていました『ため息つきすぎでしょ』みたいな」と告白した。
対応方法について中川弁護士は「上の者は下の人を指導する責任がある。それを放棄するような態度はダメ。自分の立場、それぞれの立場に応じた行動をきちんとすることが必要」として「なぜそういうミスをしたのか、次回ミスのないように対応しなさいというような指導を」とアドバイス。「昔は問題にならなかったことが、今は一言言っただけでハラスメントという時代なので気を付けないといけない」とも語った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)