免疫の異常によって自分の体を攻撃してしまう自己免疫疾患の一つで、手足に腫れや痛み、変形などを引き起こす病気「関節リウマチ」。
高市総理も長年患っており、衆院選期間中、予定されていたNHKの討論番組を関節リウマチが原因で急遽欠席した。リウマチ当事者からは「朝起きて急に痛み出すこともある」「リウマチなんだから無理しないで」と体調を懸念する声があがった。
関節リウマチは、実際にどんな症状を引き起こすのか。完治することはないのか。『ABEMA Prime』では当事者と専門家に話を聞いた。
■患って20年の当事者「関節を雑巾絞りされるような痛み」

関節リウマチを患って20年になる50代のナオさんは、その苦しさについて、「全身の関節をハンマーで殴られるような痛みがあった。朝が特に強く、関節を雑巾絞りされるような痛みだった」と語る 。
異変を感じたのは、足裏の指の付け根だったという。「靴を新調したタイミングだったので、そのせいかと思っていたが、徐々に手首や肩など全身が痛くなった。整骨院に1年近く通ったが、その後、整形外科でやっとリウマチだと分かった」と、診断までに長い時間を要したことを明かした。
さらに、「診断から8年後くらいから痛みが強くなり、徐々に指が曲がっていった。薬の副作用で使えなくなったりした間に、痛みや腫れが長期間続いてしまったのが変形に繋がったのだと思う」と述べた。
治療に関しては、生物学的製剤を使用している。「色々な種類を試したが、効果がなかったり副作用が出たりすることもあった。何回か変えて今の薬が体に合い、現在は少し落ち着いている」。
■24歳で発症した当事者「電動ドリルで関節をガリガリされているような感覚」

24歳という若さで関節リウマチを発症したSakiさん(35)は、「朝起きたときから常に痛い。例えると、電動ドリルで関節をガリガリされているような感覚だ」と話す。
日常生活についても「スマホも重たく感じてしまい、飲み物を持つときも両手を添えないと痛みが出てしまう。今はじっとしている分には大丈夫だが、荷物を持ったり日常の動作で痛みがあり、顔をしかめるほどだ」。
さらに、「朝起きて布団を持ち上げたり、ベッドから起き上がったりする動作、家事全般も負担に感じ、生きる意味を見失い絶望した時期もあった」と明かした。
診断までの経緯について、「手に分厚いグローブをはめたような『こわばり』が1カ月ほど続いた。最初はただのむくみかと思った」と振り返った。「整形外科では診断がつかず、専門の病院で血液検査などを行い、発症から約2カ月後にようやく診断がついた」という。
現在の治療について、「今は飲み薬をやめ、自己注射の治療をしている。より効き目の高い治療に変えてから、寛解に近い状態になった」。一方で「保険適用でも1本2万から5万円と高価だ。それに、これを使えば絶対誰しも治るという薬がないのが、リウマチ治療のしんどいところだ」と述べた。
■原因、予防法、初期症状は?

日本リウマチ学会専門医で湯川リウマ内科クリニック院長の湯川宗之助氏は、関節リウマチについて、「自己免疫疾患の一つで、自分の免疫が全身にある関節の滑膜を攻撃してしまう。慢性、持続性、破壊性の炎症が起こり続け、関節の破壊や変形につながってしまう」。
原因については「遺伝的な素因と環境因子が複雑に絡み合って発症するが、今でも原因不明の疾患だ」と説明する。「高齢者の病気」というイメージが根強いが、「30歳から50歳の女性に一番多く発症する」。
予防法は「無理のない範囲で関節のストレッチ」 「鉄分が豊富な食材で貧血予防」「深酒をしない」「タバコを吸わない」「睡眠をしっかりとる」「手洗い、うがい、マスク、アルコール消毒」。初期症状には、「ドアノブを回しにくい」「靴ひもを結びにくい」「TVのリモコンを押しにくい」「歩きづらい」「指輪が関節に引っかかるようになる」「体がだるい貧血気味」「体重や食欲の減少」が挙げられる。(出典:リウマチは治せる!KADOKAWA)
湯川氏は「初期症状が1個でも当てはまれば、迷わずリウマチ専門医や膠原病内科を受診してほしい。早く診断して治療を始めることが、関節の破壊を防ぐために極めて大切だ」とした。
(『ABEMA Prime』より)