辺野古沖で船2隻が転覆した事故です。先日行われた学校の保護者説明会には亡くなった生徒の父親が出席し、「情報が出なくなって風化していくことを望んでいない」と心境を明かしました。
高校で保護者説明会
今月16日に沖縄県辺野古沖で、船2隻が転覆した事故。辺野古へのアメリカ軍基地移設に対する抗議は、6日間自粛した後、23日に再開しました。
そして24日と25日に京都の同志社国際高校が行った保護者説明会。
24日は高校2年生の保護者が集められ、学校側は校長や教頭だけでなく、旅行代理店の副社長の姿も。
保護者側には、亡くなった武石知華さんの父・母・姉。そして重傷を負った生徒の保護者も出席していました。
「(娘に)なんで辺野古を見る必要があるのって聞きました。『お友達ときれいなサンゴ礁が見たいから』と言っていました。当日の朝、船を見て、この船で18人の生徒の命を預けるに値すると、どなたがどのように判断されたんですか」
救命胴衣の着用指導の欠如
旅行の行程表に、「辺野古をボートに乗り海から見るコース」と書きながら、代理店が関与せず、引率教員が乗船しない中で起きた事故。
亡くなった武石知華さんの他に、生徒ら12人がけがをしました。
「びっくりするぐらい天井より高い波がきて一回沈んで、足にロープが絡まったのをほどいて何度か上がってきたら、また天井よりも高い波が襲ってきたと。この絶望分かるって(息子から)聞かれました。(息子が)大丈夫だよっていうんですが、大丈夫なわけないんですよ」
この保護者が問題視するのは、救命胴衣の着用指導がなかった点です。
「子どもたちは救命胴衣を着ていたけれど、着る時になんのサポートもなく、息子が言うには1人の生徒は着けるところが互い違いになってちゃんと装着できていなかったと。でも誰一人、先生の誰一人、乗務員の方も誰一人、指導してくださらなかったと」
「救命胴衣の指導がされていないこと、正しく装着ができない者がいたことも把握しておりませんでした。私たちの責任としてしっかり考えていきたいと思っております」
水難事故に詳しい日本水難救済会の遠山純司理事長は次のように話します。
転覆した2隻は事故の直前、海上保安庁の船から波浪注意報が出ていると注意喚起を受けていましたが…。
「海上保安庁の注意の際に並行して逃げるように、子どもたちの中では『まるで追いかけっこをしているようだね』っていう会話が出てきたそうです。かなりのスピードを出していたと子どもたちは言っています。途中からかなりスピードが上がったため、写真を撮るのも怖くてずっとつかまっていたそうです」
学校側の対応にも批判
保護者は団体側に不信感を募らせる様子も。
「生徒たちが船を操縦させてもらっている。サービス精神かもしれないが、引率の先生が乗っていたら困りますと言えたのではないか」
「救急搬送された後に乗組員は救助された子どもたちに対して微笑みながら『この特製コーヒー飲んでみる?みんな飲む?おいしいよ。ここでしか飲めないよ。みんなおなか空いたろう。このクッキー食べな』って言ってきたそうです。この発言どう思いますか」
説明会では学校側の対応にも批判が相次ぎます。
「朝の時点で教頭が波浪注意報が出ていることは確認していたようです」(17日)
事故翌日の会見では「教頭」が注意報を把握していたと説明しました。それが保護者向けには説明が一転し、教頭と教員は波浪注意報を知らなかったと訂正しました。さらに…。
「今回の学校の対応に対して疑問とちょっと不安を感じています。正午前、友達の携帯から電話があり、出血が止まらなくて救急搬送されたと。緊急連絡先の学校にも担任の先生にも連絡しましたが、5時間以上つながらず。最初に担任から連絡があったのが午後4時半ぐらいで、けがの詳細についても分からないと。(子どもが)家に帰ってからも学校からの連絡は一度もなく、連絡がきたのは金曜日だったと思います」
月曜日に事故が起きたのに対して、詳細な学校からの連絡は週末だったといいます。
死亡生徒父親「風化望まない」
保護者説明会で新たに指摘された情報を、船を運航していた「ヘリ基地反対協議会」に聞くと…。
「救命胴衣の着用説明がなかったことや海上保安庁と並走したことなど現場のことはまだ分かりません。船長はパニック状態なので話せるようになったらなるべく早く会見します。今後は弁護団を作る予定で捜査に全面的に協力していきます」
高校2年生向けの説明会で最後に質問した武石知華さんの父親はこう話しました。
(2026年3月28日放送分より)













