高級食材ボタンエビの養殖に成功しました。市場に流通すればボタンエビを格安で楽しむことができるかもしれません。
芳醇な甘みが特徴のボタンエビ
鮮やかな赤色に深みのあるしま模様。新鮮であればあるほど赤味が濃いといわれるボタンエビ。
15センチを超える特大サイズを刺し身でいただきます。
「大きいですね、いただきます。ぷりっとした食感の後に柔らかいしっとりとした甘みを感じますね。かむと甘さが弾けてくる感じ」
料亭や高級すし店で使われるボタンエビ。弾けるような食感と口の中に広がる芳醇(ほうじゅん)な甘みが特徴の高級食材です。
「数年前に比べるとだいぶ値上がりしているイメージあります。できればもう少し値段を安くしてお客様においしいものを食べていただきたいと思っています」
養殖に取り組み始めたのは3年前
そんなボタンエビを育てている場所があります。やってきたのは茨城県ひたちなか市にある水産試験場。
茨城県は去年8月、全国で初めてボタンエビの養殖に成功しました。
早速、養殖場へ案内してもらいますが…。
「ボタンエビは大変貴重なエビなので、防犯の理由からと、まだ開発中の技術なので秘匿の観点から(撮影)NGにしています」
「(Q.ここはもう撮って大丈夫ですか?)大丈夫です。こちらがボタンエビになります」
「出荷目標が体長10センチというふうにしているんですけれど、ちょうどそれぐらいです」
養殖に取り組み始めたのは、3年前。茨城沖で卵を抱えた天然の親エビをつかまえ、卵を孵化(ふか)させて、育ててみると18匹が出荷サイズの体長10センチほどに成長しました。
難しいボタンエビの養殖
「天然の知見も、そんなに多くはないエビ」
ボタンエビは深海性のエビで、国内では太平洋側に分布しています。茨城沖では水深250メートルから350メートルが主な生息域で、毎年9月から12月に底引き網漁で漁獲されていますが、水揚げ量は年間3トンから5トンとごくわずか。生きている状態での情報が極めて少ないのです。
卵がかえった時の体長は7ミリ。出荷サイズの10センチまでに成長するには3年もの月日がかかります。成長が遅く、飼育コストがかかるため、養殖の対象としてこれまでは敬遠されてきました。
ボタンエビ養殖どうやって成功?
「いろいろな水温で飼う試験をした。ギリギリ天然にいる水温の上限くらいが、今のところ成長と生産、生き残りの関係で一番いいと分かった」
まだ開発中の技術のため詳細は明かせないといいますが、1年365日欠かさず掃除するなど飼育環境を整え、水温や餌(えさ)の試験を繰り返し、データを集めた結果、養殖に適した環境にたどり着いたといいます。
ボタンエビを茨城県の新たなブランド水産物へ。養殖事業へ参入を目指す県内の事業者向けに来年から稚エビの試験出荷を始める予定です。
(2026年4月3日放送分より)







