社会

ABEMA TIMES

2026年5月1日 10:15

食料消費税ゼロに「レジ改修」の壁は?スマレジ開発部長が解説「想定していなかった変更には非常に弱い」「売上の連携などで問題になる」

食料消費税ゼロに「レジ改修」の壁は?スマレジ開発部長が解説「想定していなかった変更には非常に弱い」「売上の連携などで問題になる」
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 27日、食料品の消費税率ゼロについて、高市総理は「実現に向けて強い思いで取り組む」と述べた。しかし、食料品の消費税ゼロなどを話し合う国民会議で、議題の一つとなっているのが「レジシステムの改修」。

【映像】レジシステムの改修に時間がかかる理由(実際の映像)

 消費税ゼロの場合、システム改修には1年程度かかるとされている。一方、ゼロ以外への変更なら、大手メーカーから5〜6カ月で対応可能という説明があった。『ABEMA Prime』では、レジシステムの改修について、国民会議でヒアリングを受けたレジメーカーの開発担当者に話を聞いた。

■「想定外」に弱いシステムと、非課税との混同

岡田直緯氏

 レジメーカー「スマレジ」の開発本部長を務める岡田直緯氏は、技術的な課題について、「スマレジにおいては、改修がなくても対応可能とお答えしているが、一般論としてシステムは元々作った時に想定していなかった変更には非常に弱く、改修が必要になってしまう」と説明する。

 今回の変更では税率が10%、8%、0%と3種類になるが、2種類までしか想定していなかったシステムでは、その「3種類目」を受け入れる枠組み自体をプログラミングし直さなければならないという。

 さらに、会計処理上の「非課税」と「税率0%」の区別も問題となる。岡田氏は「税率ゼロの場合を非課税として扱うような作りをシステム側でしていると、両者が区別できなくなり、売上の連携などで問題になるケースが考えられる」と語った。

■3つのレジタイプと、カスタマイズが招く改修の長期化

3つのレジタイプ

 岡田氏によれば、レジには大きく分けて3つのタイプが存在する。1つ目は専用の機体を使う「ターミナルPOSレジ」で、プリンターやスキャナーが一体化しており頑丈だが、高価で導入される。2つ目は市販のタブレットなどを用いる「モバイルPOSレジ」で、安価で操作性に優れる。3つ目は「ガチャレジ」や「メカレジ」と呼ばれるもので、売上分析機能などを持たない高機能な計算機のような存在だ。

 特にスーパーやコンビニで普及している「ターミナルPOSレジ」は、企業ごとにオペレーションがカスタマイズされているケースが多い。岡田氏は「専用のオペレーションに特化させている場合、レジシステム単体だけでなく、連携している会計システムなどの改修も必要になる。それぞれに対応することで、改修に時間がかかってしまう」と話す。

 また、モバイル型のようにアプリを更新するだけで済まず、担当者が直接現場に赴いてインストール作業を行う必要があるケースも、作業の長期化に拍車をかけているという。

■ 「ゼロと1の差」に疑問を呈する政治の視点

伊佐進一衆議院議員

 こうした現状に対し、中道改革連合の伊佐進一衆議院議員は「ゼロと1の差で時間がかかるというが、これは前からわかっていた話だ。参院選の公約で減税を掲げた時から、『すぐにはできないからまずは給付で』という話をずっと言ってきた。今さらヒアリングをして『時間がかかります』と言うのは、取って付けたような話の気がする」とコメント。

 かつて軽減税率を導入した際の経験を振り返り、「8%と10%の境界線を決めるだけでも、業界団体との政治的な議論を含め、非常に困難な作業だった。それを今から議論するのは相当難しい。また、もし2年間だけ実施して再び戻すとなれば、同様の改修作業が再び発生することになる」と、短期的な制度変更の非効率さを強調した。

 エンジニア不足についても、岡田氏は「足りているとは言い切れない。専門の知識が必要なため、急に人を増やすことも難しい」と明かした。

(『ABEMA Prime』より)

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