クマの人身被害が相次ぐなか、人里で目撃されているのが「親子クマ」です。この時期のクマはなぜ、あえて人里に現れるのでしょうか。
寺にクマが出没
寺の防犯カメラが捉えたのは、本堂の脇に現れたクマです。道をまっすぐ走ると…壁の隙間から、茂みのほうへ。
「まさか境内の中に入ってくるとは思っていなかった。『墓参りをしていたらクマと遭遇した』と電話があって、『お堂の中に避難しています』と」
クマが現れたのは、青森県八戸市にある寺です。5日午後5時ごろ、墓参りをしていた人が境内の墓地でクマを目撃。3人が近くのお堂に避難したといいます。
通報からおよそ10分後、警察官が寺に到着します。
クマの出没を受け、寺はすぐに注意喚起の張り紙をしました。墓参りのお備えものは、持ち帰るよう呼び掛けています。
寺に現れた翌日、およそ8キロ離れた市街地でも目撃が。商業施設や住宅が立ち並ぶ地域にある、市の下水道事務所の敷地内にクマが進入。
青森県内では、初めての緊急銃猟により、体長およそ1メートルのクマが駆除されました。
「市民の命に関わる緊急事態において安全な生活を確保するためには、適切かつやむを得ない対応だったと認識している」
クマ被害か山林に女性遺体
クマによる被害が、各地で相次いでいます。岩手県八幡平市の山中で、山菜採りに出かけ、行方が分からなくなっていた熊谷智代子さん(69)が7日朝、遺体で見つかりました。クマに襲われたとみられています。
秋田県では今年初めてとなる人への被害が。5日午前8時15分ごろ、由利本荘市で田んぼの見回りをしていた48歳の男性が、体長およそ1メートルのクマに襲われ、顔や右腕にけがをしました。
クマに襲われた男性は、自分で車を運転し、薬店へ入り店員に助けを求めたということです。
男性の手当をしたという、薬店の店主は。
男性は、ドクターヘリで秋田市内の病院に搬送されました。
市街地でもクマ出没
ゴールデンウィーク中に、クマの出没が相次いだ秋田県。横手市の市街地では、防犯カメラにクマの姿が。川沿いの茂みから現れたクマ。連休中の3日、午前4時ごろの映像です。車道に飛び出した直後、後ろから車が。あわや衝突の瞬間をカメラは捉えていました。
7日、番組取材班はクマが出没した市街地へ。
現場は県道に面した保険代理店の目の前です。映像でクマを確認した常務の清水さんは、驚きを隠せません。
カスガ保険 清水宏隆常務
「ここから出てくる。歩道を歩いて飛び出す。ちょうど車が」
「とても速い。人間がいたら逃げられるスピードではない。(体長)1メートル以上あるのではないか」
「朝4時8分の映像だったので、もし日中に、人や車の通りも多いので、その時間に出てこられたらぞっとする」
クマが徘徊(はいかい)していたのは、JR横手駅から1キロほどの中心部です。
「この橋と道路を渡って、ここは市役所の南庁舎。この辺りに逃げ込んだところまで見えている」
「車とすれ違うぎりぎりにぶつかるように飛び出してくる。運転手もびっくりしたと思う。保険代理店なので車とクマがぶつかった客はいる。車のバンパーにクマの毛が挟まっている」
親子グマなぜ人里に出没?
北海道では、人里の近くで、300キロ級の巨大ヒグマが現れる中、北海道猟友会札幌支部ヒグマ防除隊の玉木康雄隊長は、「親子グマ」の出没に警鐘を鳴らしています。
巨大なヒグマが現れた近くのカメラには、親子のクマが映っていました。撮影者によりますと、子グマ2頭が、シカの死骸を食べていたといいます。
玉木隊長は、これからの時期、親子のクマが「あえて人里に現れる」と指摘します。
繁殖期を迎えるため、オスグマが子連れの母グマを襲うことがあるといいます。
(2026年5月7日放送分より)










