社会

ABEMA TIMES

2026年5月13日 12:45

なぜ稲田議員は「カメラの前で」激怒したのか? 記者が「再審制度」見直しめぐり紛糾の“背景”と“今後”を解説

なぜ稲田議員は「カメラの前で」激怒したのか? 記者が「再審制度」見直しめぐり紛糾の“背景”と“今後”を解説
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 自民党内で「再審制度の見直し」を巡る議論が白熱している。有罪が確定した裁判をやり直すこの仕組みは、1948年の制定以来70年以上改正されてこなかったが、袴田巌さんの事件などで無罪確定までに膨大な時間を要したことを受け、見直しの機運が高まった。テレビ朝日政治部の前田洋平記者は、現在、15日までの閣議決定を目指し、自民党の部会で最終的な調整が続いている現状を解説した。

【映像】稲田議員が「カメラの前で」激怒した瞬間(実際の様子)

 議論の最大の争点は、検察官による「抗告」の全面禁止である。現行制度では、地裁が再審開始を決定しても、検察官が不服を申し立てる「抗告」を繰り返すことで審理が長期化し、袴田さんのケースでは再審が始まるまでに9年を要した。稲田朋美議員ら「反対派」は、速やかな冤罪救済のために抗告を禁止すべきだと主張している。

 自民党内で議論が揉め、稲田議員が激しい怒りを見せている理由は、法務省が出してきた修正案の「中身」にある。当初の案では抗告を「原則禁止」としたものの、法律本体(本則)ではなく「付則」への記載にとどまっていた。稲田議員は、これでは実態として抗告がなくならないと反発し、部会ではカメラの前で「何も何も、1ミリもね、私たちの言うこと聞かないじゃないですか!」「不誠実なんだよ!」と語気を荒らげる場面もあった。

 前田記者によれば、稲田議員がカメラのある場所で敢えて激しい議論を展開したのは、世論の関心を高めることで法務省を動かす戦略でもあった。事実、この白熱した議論を受けて、法務省側は抗告禁止を本則に盛り込む方向で再修正の調整に入っている。

 今後の予定について、政府・与党は今国会への法案提出を見据え、月内の閣議決定・国会提出を目指して急ピッチで調整を進めている。前田記者は、「本来の趣旨である冤罪被害者の救済を早めるというところまで制度改正が進むのかどうか」が今後の焦点になると指摘している。

(ニュース企画/ABEMA)

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