タブレットなどを活用したデジタル教科書について、政府は2030年度に学校の正式な教科書としての導入を目指している。そうした中、手に取れる“紙の本”を見直す動きが広がっている。進化する書店を取材した。
書籍デジタル化が進む一方
「これまでの紙中心の学習環境に、デジタルを取り入れ学習効果を高めていくことは、人材育成にとっても重要であると考えております」
デジタル教科書を紙と同様に小中学校での無料配布の対象とし、正式な教科書と位置付ける学校教育法などの改正案が先週、参院本会議で審議入りした。
書籍のデジタル化が進む一方で、今改めて“紙の本”の良さを見直す動きも出てきている。
歩けば世界が広がる書店
三省堂書店神田神保町本店は今年3月にリニューアルされた。コンセプトは、歩けば世界が広がる書店。果たしてどんな世界が広がっているのか。
杉本佳文本店長
「ネット書店にはない、リアル書店の良さを出していくために、偶然に本と出会っていただくというところを少し押し出しておりますので、今回いろんな所にハイキングできるような仕掛け」
というわけで、杉本本店長自らツアーガイドになっていただき、知のハイキングツアーに出発!
壁に向かい階段状に棚を連ねることで、奥の棚が自然に視界に入り、思わずそちらへ誘導されるような造りになっている。
「海外旅行ちょっと夏休みに行こうかな。私、言語は得意ではないので勉強しなくては、せっかく学んだ英語で本読んでみようかという流れが出ました」
「こちらの意図の通りですね」
そして、2階の通路に並ぶ棚は、多くの本の表紙が寄せては返す波のように目に飛び込んでくるレイアウトが特徴だ。
こうした歩いて本を探すスタイルが入店数につながり、売り上げが当初の想定を上回ったという。
「目的なしで出会える。全然思ってもいない本に出会うという楽しみ」
「すごく探しやすい。新たな本との出会いがある」
SNSで大きな話題に
東京・稲城市の書店「コーチャンフォー若葉台店」では1月28日、「本気、出しました」と添え、岩波文庫2700点すべての在庫がそろった写真をXに投稿しました。
コーチャンフォー若葉台店は、こうしたSNSの投稿で大きな話題を呼び、売り上げを伸ばしている書店だ。
「SNSが読書文化を育てているというところに目をつけまして、我々も同じようにSNSでもっと業界を盛り上げられるのでは」
しかし、SNSで話題になっても店舗まで買いに来てもらえず、オンラインで購入されてしまう心配はなかったのか。
圧巻の風景を見たい!その好奇心を集客の呼び水に。
さらに「読書系インフルエンサー」がすすめる本棚を設置するなど、SNSとの連動を深めたことも売り上げアップに大きくつながったという。
(2026年6月2日放送分より)






