社会

2026年6月6日 21:00

中国地方はなぜ「中国」?カスピ海は湖なのに「海」?…名前の意味を池上解説!

中国地方はなぜ「中国」?カスピ海は湖なのに「海」?…名前の意味を池上解説!
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どうしてこんな名前なんだろう、なぜこんな漢字を使うんだろう、そんなこと考えたことありませんか?名前の由来には意外な事実がたくさんあります。今回は改めて聞かれると意外と知らない名前の由来や意味について解説してまいります。

中国地方…どうして「中国」なの?

日本を関東地方、東北地方、中部地方など「地方」にわける区分の仕方、地理の授業で習いましたよね。その時なぜ中国地方は「中国」というのか、不思議に思いませんでしたか?実はこれ、都からの距離なんです。

西暦800年頃、政治の中心は京都でした。そのあたりのことは「畿内」と呼んでいました。畿とは「都」を意味する言葉です。ここから近いところを近国、遠いところを遠国と呼んでいました。

これに対しその真ん中あたりのことを中国、と呼んでいたんです。なので当時は今の中国地方のあたりだけでなく、京都の東側、今の長野県や山梨県あたりのことも中国、と呼んでいました。さらに当時外交や防衛の重要拠点だった大宰府と都をたくさんの人が行き来していました。その道のりを中国路と呼ぶようになったこともあって、このあたりのことを特に中国、と呼ぶようになったんです。

北海道だけどうして「道」?

そして日本の地図でいうと、どうして北海道だけ「道」なんだろう、と思ったことはありませんか?北海道の名前を付けるとき、参考にしたのは五畿七道だと言われています。

昔の日本は5つの畿(山城・大和・河内・和泉・摂津)とそのほかの地域を7つの道でわけていました。この「道」とは畿内、都のあたりから地方へ向かって伸びる道路とその道沿いの地域のことです。諸説はありますが、東海道や南海道はあるのに北海道はないよね、という流れで北海道となったと言われています。やがてこの北海道の道が県や府と同レベルで扱われるようになって、今の北海道となったんです。

ちなみに京都と大阪は府です。なぜここだけ府になったのかわかりますか?もともとは東京も東京府、でした。つまり元々の都の京都、商いの中心だった大阪、そして政治の中心となった東京、この重要な3つの場所については府、としたんです。

その後東京は「東京府」と「東京市」の二重行政が問題となり、府と市を合わせて東京都、と形を変えました。そしてもともと東京市だったあたりが23区、特別区になったんです。

「都道府県」と名前が分かれているのにはこんな意味があったんですね。

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カスピ海

世界の地図を見てみるともっと不思議な名前はたくさんあります。例えば世界最大の湖のカスピ海。ロシアやカザフスタン、トルクメニスタンなど5か国に囲まれていますが…なぜ陸地に囲まれた湖なのに、「海」という名前がついているのでしょうか。

諸説はありますが、昔の人は大きすぎて海にしか見えなかった、しかも水はなめてみると塩辛い、これは海だよね、ということでカスピ海と名付けたといわれています。カスピ海の広さは約37万平方キロメートルと日本の国土並みの広さを誇っています。水平線が見えて、波もありますから、昔の人が海と間違えたのもうなずけます。
ただ、カスピ海が海なのか湖なのかをめぐっては、周辺国が集まって首脳会談が行われるほど揉めていたんです。

というのもカスピ海は資源の宝庫だからです。石油や天然ガスなどのエネルギー資源が豊富に埋まっています。実は海か湖かで沿岸国の取り分は大きく変わってくるんです。

カスピ海を海とすると海岸線の長さによって取り分が決められます。その場合イランの取り分は小さくなります。一方湖とすると沿岸国で均等に分けることになりますので、イランの取り分は大きく増えます。これだけの差が出ますから、当然揉めますよね。
そこで沿岸の5か国は2018年に「カスピ海の法的地位に関する条約」を結びました。カスピ海は海でも湖でもない特別な水域として扱う、海底資源は各国で分け合う、など決まり事を作ったんです。ただ内容としてはイランの主張があまり受け入れられなかった形です。そのためまだイランは条約を批准しないなど、不満を明らかにしています。

そしてこのカスピ海の存在は今のイランとアメリカ、イスラエルとの戦いにも影響しています。

今大きく揉めているホルムズ海峡、ここをイランは封鎖していますが、一方でイランの船も通りづらい状況となっています。でもイランの北部にはカスピ海があります。ここを使えばロシアやカザフスタン、アゼルバイジャンなどと貿易をすることができます。アメリカはホルムズ海峡を通じてイランを弱体化させようとしていますが、イランは食料だけでなく武器などもカスピ海を通じて得ている、その結果まだ戦いを続けられているんだ、とも言われているわけですね。

こうしてみてきますと、名前にはいろいろな由来、意味があることがわかります。疑問に思ったことを今は簡単に調べられる時代になりました。でもそれだけにすぐ忘れちゃう、そんなこともあると思います。是非たまにはじっくりと調べて記憶に定着させる、そんなことも試してみてはいかがでしょうか。

(池上彰のニュースそうだったのか!!6月6日OAより)

もっと色々な名前の由来についての池上解説はTVerへ!!

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