社会

モーニングショー

2026年6月26日 16:00

なぜ東北で地震頻発?八戸市 震度6弱も住宅の損壊ゼロ 震災きっかけに耐震化

なぜ東北で地震頻発?八戸市 震度6弱も住宅の損壊ゼロ 震災きっかけに耐震化
広告
3

青森で最大震度6強を観測する地震がありました。

三陸沖ではマグニチュード7クラスの地震が相次いで起きています。

地震の被害を抑える耐震化の現状と課題について見ていきます。

■岩手県沖地震 発生のメカニズム 今後M8クラスも?

6月25日、午前7時30分ごろ、岩手県沖を震源とするマグニチュード7.2の地震が発生しました。
震源の深さは44キロで、青森県の階上町では最大震度6強を観測。
青森と岩手で、合わせて11人がケガをしました。

ほかにも各地で被害が出ています。

震度6強を観測した青森県階上町では、公共施設で空調設備が落下し、天井にひびが入ったほか、図書室内の本が床に散乱しました。

震度5強を観測した岩手県八幡平市では、交番の外壁が縦1メートル、横2メートルにわたり破損
ほかにも、コミュニティセンターの配管から水が吹き出しました。

同じく、震度5強を観測した岩手県盛岡市では、スイミングスクールで地震発生直後に建物から水が漏れる被害が発生。
また、建物の天井の一部照明が落下したという情報もあります。

同じく、震度5強を観測した岩手県軽米町では、自動車販売店のショーウィンドウが割れ、ガラスが散乱。
エアコンも天井から外れてしまいました

今回の地震、最大震度は6強でしたが、『後発地震注意情報』は発表されませんでした。
一体なぜなのでしょうか。

『北海道・三陸沖後発地震注意情報』は、地震の規模を正確に表すモーメントマグニチュードの数値が7.0以上で発表されます。
しかし今回の地震では、その数値が6.8だったため、発表には至らなかったということです。

ただし、気象庁は、揺れが強かった地域では、今後1週間程度、最大震度6強程度の地震に注意するよう呼びかけています。

今回の地震について、京都大学防災研究所の西村卓也教授の分析です。

今回の地震は、2025年12月に起きた青森県東方沖の地震と、4月に起きた三陸沖の地震のちょうど間の場所で発生。
このことから、2つの地震で壊れずに残っていたプレート、いわゆる『割れ残り』の領域で起きた可能性が高いとみています。

西村教授が一番危惧しているのが、1994年に発生した『三陸はるか沖地震』です。

三陸はるか沖地震とは、マグニチュードが7.6で、最大震度は青森県八戸市で6
高さ50センチの津波が八戸市と岩手県・宮古市で観測されました。
3人が亡くなり、788人がけが。
建物の倒壊、道路の損壊、港湾漁港の被害、停電・断水など甚大な被害となりました。

今回の地震が起きた、三陸はるか沖地震の震源域の危険性です。

西村教授によると、
「周辺で大地震が相次ぐほど最後に残った1994年の震源域へひずみが集中するため、現在最も危険性が高い。今後、マグニチュード7.5から8クラスの大きな揺れや津波に注意する必要がある」ということです。
広告

■震度6弱の八戸市 住宅の倒壊ゼロ 震災きっかけに耐震化

青森・八戸市です。

住宅の全壊・半壊は、震度5強だった東日本大震災の時は29棟。
津波の被害含むと878棟でした。
一方で、6月25日の震度6強の地震で、住宅の全壊・半壊はありませんでした。

建物に大きな被害が出なかった八戸市ですが、その理由について、宮下青森県知事は、
「除雪対応で屋根が基本的に軽くできている。寒さ対策で壁と窓がしっかりしている住宅が多い」
熊谷八戸市長は、
「東日本大震災以降、建物の耐震化が進んだ」と説明しています。

住宅の耐震基準についてです。

『旧耐震基準』と『新耐震基準』があります。
旧耐震基準は、『震度5程度の中地震で軽微なひび割れ程度にとどまる』というもの。
その後定められた新耐震基準は、『震度6強程度の大地震の場合も、倒壊・崩壊しない、人命を確保する』というものです。
さらに2000年には、阪神淡路大震災を受けて、さらに厳格化した基準が設けられました。

八戸市の住宅の耐震化率は、東日本大震災前の2007年は71.5%でしたが、2024年は85.1%に上昇しました。

八戸市は木造住宅の耐震化を補助していて、2000年5月31日以前に建築された木造住宅を対象に、国や県、八戸市が耐震診断費用17万2000円を負担する耐震診断支援事業を行っています。
2025年までに136戸が診断を受け、2026年は新たに2戸診断する予定だということです。

広告

■八戸市発祥『耐震水道管』地震リスク高い地域 最優先課題に

耐震化の技術で八戸市発祥のものがあります。
それが、『耐震水道管』です。
水道管の継ぎ手が上下左右に屈曲。
地盤変動に対応する鎖のような柔軟性が特徴です。
八戸市の2024年度の基幹管路の耐震率は73.5%で、全国平均の29.8%を大きく上回っています。

きっかけとなったのは、1968年に発生した十勝沖地震です。
マグニチュード7.9、最大震度5の十勝沖地震で八戸全域が断水したことで、市と民間企業が耐震管の開発に取り組むことになりました。

京都大学防災研究所の西村教授です。
水道管の耐震化は地域差が大きい。阪神・淡路大震災を経験した神戸市などでは高く進捗している。特に地震のリスクが高い地域にとって、耐震化の推進は最優先課題

(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年6月26日放送分より)

広告