社会

有働Times

2026年7月5日 23:57

「大気の川」が出現 梅雨末期に災害級大雨 6年前「熊本豪雨」と同じ配置に

「大気の川」が出現 梅雨末期に災害級大雨 6年前「熊本豪雨」と同じ配置に
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3日前、線状降水帯が相次いで発生した九州北部。きょう5日も熊本県などで線状降水帯が発生、災害級の大雨となっています。

「線状降水帯」発生 冠水や稲光も

熊本県玉名駅前
草薙和輝アナウンサー
「午後6時半の熊本県の玉名駅前です。非常に強い雨が襲ってきました。私の足元、地面にも激しく雨が打ち付けています。そして、この雨で駅にいる皆さんも雨宿りをしています」

長崎では…

長崎市
佐藤綾子記者
「午後5時過ぎの長崎市です。線状降水帯の直前予測が出てから約1時間半。あっという間に雨水が道路に溜まってしまいました。水しぶきをあげながら、いつもよりゆっくりと車が走行していきます」
大量の雨水

激しい雨音と共に、階段を流れ落ちる雨水…道路脇の斜面からは、大量の雨水が…
九州北部では、5日朝から断続的に激しい雨となりました。

佐世保市では…
「うわあ…」

佐世保市

稲光とともに激しい雨が道路に打ち付けます。雨の中、横断歩道を足早に渡り、駅に向かう人たち。さらに雨は激しくなり…

「こちら水がですね、道路の排水溝に入らないで溜まって川のように流れていますね」
雨水

雨水はくるぶしの高さまで溜まっていました。

自宅前が冠水「2時間降りっぱなし」

線状降水帯

熊本県では、正午前、線状降水帯が発生。

八代市

まさにこれがその時間帯。激しい雨が道路をたたきつけ、車は水しぶきを上げながら走っていきます。
八代市では、1時間に66mmの降水量を観測、今年一番の非常に激しい雨となりました。

八代市

家の目の前の用水路から、茶色い水が溢れています。
1時間後には敷地内にまで…さらに、その1時間後には…
自宅の前の道が完全に冠水。水はどんどん敷地内へと入ってきました。

冠水
敷地内が浸水した 中岩重人さん
「(雨が)強かったですね、止まらずに2時間降りっぱなしみたいな感じですね」
Q.普段の水位は?
「ほとんど無いような状況です。もう底が見えてます」

普段の用水路はこの通り。それがこの日、水が自宅にまで溢れてきました。

用水路
中岩重人さん
「そちらの用水路とこちらの道路がもう冠水状態で(境目が)分からないみたいな感じですね」
「もうここは完全に冠水状態ですね。境目は分からない状態で向こうに行ったら危ないって感じですね。もう1時間でも(雨が)止まってくれないかなって願うだけで…」
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3日前も大雨で浸水 迫る“氾濫危険”

九州北部では、今月に入ってわずか5日で、7月ひと月分に匹敵する雨量となったところもあります。

葉隠館

3日前、レベル5の氾濫発生情報の出た熊本県小国町。
開湯から1800年ともいわれる古い歴史を持つ名湯、杖立温泉では、床上浸水の被害が出ました。
ここにも5日、再び大雨が…

杖立温泉
齋藤 尚ディレクター
「杖立温泉です。温泉街の坂道、階段なんですが、滝のように水が流れておりまして、かなりの濁流となっています」

山には大雨が降り続いたときに現れるという、滝も出現。
側溝からも水があふれ出し、道路が水浸しになっています。続く大雨に、地域の防災に関わる穴井さんも、不安を募らせていました。

杖立温泉観光旅館協同組合 穴井太一理事長
杖立温泉観光旅館協同組合 穴井太一理事長
「この時期は心配です。(水位が)上がるか上がらないか、上がる体で対策はしてきてはいる」

町の中心部を流れる「杖立川」では、再び、氾濫の危険が…

「雨が徐々に強くなっておりまして、川の流れも速く、濁った状況になっています」
杖立川

7時すぎには3m45cmだった水位。しかし、約3時間後には…

杖立川
「川の水が時折勢いでですね、道路側に出てくる、そんな状況になってきました」

高齢者等避難の目安となる「避難判断水位」を超え、5m78cmに達しました。

穴井太一理事長
「(宿泊予約の)結構キャンセルもらったりとか、今回はずっと6月の下旬ぐらいから1週間くらいぼちぼち降っていて、今回ちょっと多めに降ったので…」

5日午後6時時点では、危険な水位からは下がったものの、今夜から6日にかけ、断続的に雨が降る予報です。

穴井太一理事長
「あとは上流部がどれくらい、今から降るかというレーダーとのにらみ合いが続くかな、というところですね」
Q.まだ予断を許さない感じ?
「そうですね、どのあたりで雨が降るかによって、変わってくるかと思います」

「大気の川」が発生 梅雨末期が危険

今回の大雨には “ある現象”が大きく関与しています。
これは3日からきょう5日にかけての大気中の水蒸気量を示した映像です。西日本全体を覆うように東西に長く伸びる赤い帯が『大気の川』。色が濃いほど多くの水蒸気を含んでいます。

大気の川
筑波大学 生命環境系 釜江陽一 准教授
「水蒸気の強い流れが、上空を流れる、まるで川のように日本列島に流れ込む、1秒間に約40万t(50mプール160杯分)の水を上空の空気が運んでいるという状況に相当する」

『大気の川』は、6年前に発生した『熊本豪雨』でも観測されていました。
2020年7月。熊本県では球磨川が氾濫し、死者・行方不明者は69人に及びました。

2020年熊本豪雨の大気の川
筑波大学 生命環境系 釜江陽一 准教授
「梅雨末期の大雨がよく災害を引き起こしますけれども、これをもたらす大雨・線状降水帯、これには材料となる水蒸気が必要です。それを“大気の川”がそういった供給する役割を果たします」

暖かい海から発生する大量の水蒸気は、太平洋高気圧の縁に沿って日本へと流れ込んでいきます。このとき、上空の大気が不安定になると、“大気の川の水蒸気“を材料として、積乱雲や線状降水帯が発生しやすいのです。

こうした中、さらに日本の南の海上には、くっきりとした“目”を持った“スーパー台風”が…。

スーパー台風

最大瞬間風速80mに発達した大型で猛烈な台風9号は、勢力を強めながら北上していて、警戒が必要です。

7月5日『有働Times』より

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