社会

ABEMA TIMES

2026年7月7日 11:00

「怖いのはむしろ人間」自動運転の成長加速…一体なぜ?ブレイクスルーは「左折」だった

「怖いのはむしろ人間」自動運転の成長加速…一体なぜ?ブレイクスルーは「左折」だった
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 国連で自動運転に関する国際基準が採択された。「レベル4」の自動運転であれば運転手がいない状態で「有能で注意深い人間のドライバーと同等以上の安全性の確保」などが盛り込まれている。アメリカでは既に高いレベルでの社会実装が進んでいる。

【映像】高速道路の合流もスイスイアメリカの自動運転(実際の様子)

 NewsPicksの取材班がサンフランシスコで撮影した映像では、ハイウェイのでも完全無人の自動運転車が滑らかに走行する様子が映し出されていた。自動運転は今、どこまで来ているのか。日本で社会実装は可能なのか。『ABEMA Prime』で考えた。

■自動運転のブレイクスルーは「左折」だった

自動運転の覇権は

 Waymo、テスラなど最先端の自動運転車を取材するNewsPicks CMOの池田光史氏は、  業界で長年ハードルとされていた左折(日本では右折)について、「2022年ぐらいまでどこの企業もできなかった」とした上で、この動作が2023年ごろから急にブレイクスルーが起きてできるようになったという。

 2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏はその技術的背景を説明する。「アルゴリズムベースでやっていた場合、テスラでは雪が降って看板が見えなくなると認識できないケースがあった。ところが運転者のデータをひたすら集めていくと、『こういうところには看板があるだろう』と想定し、人間がスピードを下げるというデータもあるので、なんとなくこれを下げた方が事故率は下がるだろうという判断もできるようになった。最近増えたのはむしろアルゴリズム的な画像認識ではなく、レアケースでも運転している人間のデータが増えた、そこの差が大きいと思う」と分析する。

 サンフランシスコに在住する量子物理学者の野村泰紀氏は「周りに自動運転車はすごく走っている。最初は『あ、人がいない』と気にしていたけど、今はもう気にもならない。自動運転の方が安全のバッファーを多くとっていると思うので、怖いのはむしろ人間の方」と語る。池田氏もこれを補足し、「(自動運転車開発企業)Waymoの自動運転車で人が死んだことはこれまで一回もない。人間のドライバーが運転する車がWaymoに衝突するというケースはある」と述べる。

■日本のネックは?ひろゆき「自民党である限り勝てない」

自動運転の様子

 ひろゆき氏は技術論にとどまらず、日本における参入障壁の問題を指摘する。「ライドシェア自体がまず日本に導入されていない。最近も高市総理と規制改革大臣がライドシェアを入れないと決めたばかり。便利であるかどうかは関係なく、タクシー業界の献金が多いから自民党はそれに逆らわない。技術どうこうではなく業界団体が強い状態が続くので、自民党である限り、日本の自動運転はどこも勝たない」と述べた。

 さらに責任問題についても言及し、「無人運転が事故を起こした場合、誰が責任を負うのか。Waymoやテスラは責任を自分たちで賠償できる規模の会社だ。でも日本の会社はそこまでの覚悟は持てない。保険会社を無視してでも賠償金を全部自社で賄えとなれば、中国とアメリカの会社ぐらいしかできない」と語った。

 池田氏は「(人間が運転する)レベル2までと、(自動運転の)レベル4以降では責任の主体が全く違う。ロボタクシーであればタクシー事業者側になり、安全性に求められる基準が全然違う。テスラが本当に無人を達成して、テスラが責任を取りますという形で本当にロボタクシーをやってくるのか、そこは注目している」と語る。

■英国vs米国?日本で巻き起こる代理戦争

 池田氏によると、日本では日本交通がWaymoと組む一方、ソフトバンクグループがWayveやUber、日産と組んでロボタクシー事業を展開しようとしている構図があるという。「かつてライドシェアをやるか、やらないかで日本交通とUberが対立したが、個人的にはラウンド2が始まったという見方をしている。日本でどちらが先に自動運転タクシーを実装するか競争が起きている」と分析する。

 一方で、地方での導入については課題が山積みだ。ひろゆき氏は「タクシー会社が運営できないくらい人が少ない地域で3億円の自動運転タクシーを買っても、1回500円で1日2回しか動きませんという話になりかねない。需要のあるところほど自動運転を入れるお金がない」と指摘する。

 野村氏も「田舎の方が事故も少なく特定の地域でやっていくことは確かに起こりえる。ただ、それを誰が負担してまで社会実装させるかは首長の決断だ」と述べる。

 ひろゆき氏も「行政がやるとだいたい技術ごと潰すというのがいつものパターン。民間が自腹でリスクを負ってやるなら、お金を入れた後にサービスが上がる」と付け加えた。最後に池田氏は「技術はクリアしている。あとは安全性基準と最後の責任をどうするかという話だけで、来年は日本でも自動運転車が走っていると思っている」と前向きな見通しを示した。 (『ABEMA Prime』より)

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